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【住育つぶやき59】 床がきしむのはなぜ?

家の床がきしむ要因は何でしょうか? 様々な事例から整理してみます!


①板同士がこすれている

無垢材の床は特に…板と板の境目がこすれて発生〜きしむことがあります。

②板の継目がゆるんでいる

床を張ってしまうと見えなくなりますが…木材の場合、板と板の継目であるサネ(=凹凸形状で差し込み)が、乾燥収縮変化などで痩せや変形が起こり、サネ部分に隙間や緩みが出来てしまう影響で、踏み方によりきしむ場合があります。


③釘が浮き上がっている

板を留めていた釘の一部が若干浮き上がってしまい、きしみに影響する場合もありえます。


④板の反り

無垢板は、あらかじめ乾燥〜製材させた材料を使用していたとしても、節や木目の入り方によって数枚が、若干反ることがあり得ます。

現場で材料を間引いて何を使うかの大工さん見立てや技量もありますが、最善を尽くしてもやむを得ない収縮変化があり、きしむ場合があります。


⑤床下点検口周辺

メンテナンスや点検のためにつける床下点検口の周辺で、きしみが起きる場合かあります。

点検口本体と床下地がこすれたり、点検穴の大きさに適した床下地の補強がされない場合、歩き方次第できしんだりします。

配慮として、普段人が歩かない位置=洗濯機を置く位置、収納位置…などに点検口を付ける工夫をする大工さんもいます。


⑥床の下地材がしなっている

床材を留めるための下地材には、工法が複数ありますがその中で根太工法の場合…根太材料の変形やしなりや緩みが起きた場合、きしむ場合があります。

ちなみに他の工法…厚板合板(ネダレス合板)工法で100パーセント発生しないとは限りません。

⑦床の構造材がしなっている場合

⑥同様、床の下地を支える構造材(梁=はり)に、変形やしなりや緩みが起きた場合、床裏に隙間が生じてきしむ場合があります。

ちなみに梁については…想定(設計)よりも細い材を使った場合、きしみとは違う「たわみ現象」が起きることがあります。

「たわみ」は「きしみ」とは別の扱い…構造不具合に当たりますので注意が必要です。

たわみを考慮した太さは設計や簡易設定が可能です。きしみはある程度直せたとしても、たわみは構造なのでかなり大掛かりな工事をしないと直せません。


⑧水や油などで床が濡れた場合

水や灯油などの漏水で、長時間…床材や下地が広範囲に濡れてしまった場合、浸潤して乾燥したのちに材料が変化・変形・膨れなどを起こし、それが要因できしむ場合もあります。


①〜⑤は大工さんが状況次第で直してくれるケースですが100%直せるかは状態次第です。⑦〜⑧は床を剥がしたりするなど大掛かり工事になります。

まとめ

ここに挙げさせていただいたのは、事例をもとにしていますが、どれかに当てはまることもあれば、複数当てはまること、そして、これら以外の要因が加わり起きることもあるでしょう。
一喜一憂せず、作った業者さんと調べながら対策していって下さいね!

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