見出し画像

いまさら聞けない!?ポータブル電源の基礎知識

前回の記事ではポータブル電源がどうのようなシーンで利用できるのかを紹介しました。
今回は、ポータブル電源の特徴と機能について説明したいと思います。

ポータブル電源を検討している方にとっては必須の情報となりますので、ぜひ見てください。

ちなみに私は

なんちゃってラインマン

という名前のブログを運営しております。
そこでは、今回の記事を画像や表などを加えてより詳しく説明しております。
ご興味のある方はぜひブログも見に来てください。

定格出力電力

「定格出力電力」とは、指定された条件下で使用できる最大の電力供給量を指します。

ポータブル電源にはそれぞれ「最大AC出力○○○w」と記載があります。この、出力を超える家電は使用できないので注意しましょう。

では、どのようにして判断するかというと家電には必ず「消費電力」の記載があるはずです。裏側などの見づらいところにあったりします。

 ポータブル電源の最大AC出力>家電の消費電力 
とならなければなりません。
(複数の家電を使用する際は、使用する家電の消費電力を足した数値になります。

消費電力が不明瞭な場合、通常は製品のメーカーのウェブサイトやACアダプタにその情報が記載されているので、確認する際にはこれらの情報を必ず参照しましょう。

特徴としては、ヒータや電気ポットなど熱を出す家電は消費電力が大きくなるので、使用するときは出力の大きいポータブル電源を選ぶ必要があります。

家電の消費電力の目安:
家電消費電力エアコン(10畳用)冷房580W
ハロゲンヒーター500〜1000W
扇風機5〜50W
冷蔵庫(450L)250W
電子レンジ500~1500W
電気ポット700〜900W
液晶テレビ210W
ドライヤー1200W
縦型洗濯機400〜500W

瞬間最大出力(サージ出力)

ポータブル電源には、「定格出力」のほかに「瞬間最大出力」または「サージ出力」と記載があります。

これは瞬間的に供給できる最大の電力を指します。この数値は、一部の家電製品の起動時に大きな電力をカバーするために重要な数値です。

たとえば、エアコンなどの一部の家電製品は起動時に高い電力(起電力)を必要とします。そのため、ポータブル電源には、瞬間最大出力2000Wなどの高い数値を持つ製品も存在します。

ただし、瞬間最大出力は短期的なピーク時のことであり、通常の使用時には定格出力を基準に選ぶことととなるので定格出力から使用する家電を決めましょう。

周波数

実はAC電源のコンセントには地域によって「周波数」が異なります。

日本では、50Hzと60Hzの地域があり、一般に静岡県の富士川を境に、東日本は50Hz、西日本は60Hzとなっています。
これは、電気事業が始まった明治時代、関東ではドイツから50Hzの発電機を、関西ではアメリカから60Hzの発電機を輸入していたことが原因といわれています。

しかし、この問題は家電メーカーの方で家電側を両方の周波数に対応させたことにより、あまり気にする必要はなくなりました。

まれに一部の精密機械は周波数の違いにより影響するので、使用する際はポータブル電源と家電の対応する周波数を確認してください。

心配の方はお住いの地域と同じ周波数のポータブル電源を選ぶと無難でしょう。

波形(純正弦波)を選ぶこと

AC電源のコンセントには、周波数のほかに「波形」というものがあります。こちらもポータブル電源を選ぶ際に重要な項目となります。

多くの手ごろな価格の高出力ポータブル電源では、AC出力の波形が「修正正弦波(または疑似正弦波)」または「矩形波」であることが一般的です。

しかし、ほとんどの家電製品や電子機器は、通常「純正弦波(正弦波)」を前提に設計されています。
家庭のコンセントからの電気はこの「純正弦波(正弦波)」となっています。

わかりやすく説明すると「純正弦波(正弦波)」とは高品質な電気と理解すればいいと思います。

そのため、このような波形の形がいびつな「修正正弦波(疑似正弦波)」または「矩形波」のAC出力の電気を使用すると、家電の故障の原因となる(特に精密機械は注意)可能性があるため、使用を避けるべきです。

そのため、ポータブル電源を選ぶ際「純正弦波(正弦波)」と記載があるものを選ぶ必要があります。

電源容量

上記では家電には「定格出力(消費電力)」があることを説明いたしました。

次に覚えておきたいことが「消費電力量」です。消費電力量は次のような簡単な計算で出すことが出来ます

 消費電力(w)×時間(h)=消費電力量(wh)

例えるなら
 電気毛布(50w)×8時間(8h)=消費電力量(400wh)
となります。

(複数の家電を使用する際は、使用する家電の消費電力量を足した数値になります。)

この数値はそのまま、ポータブル電源の「電源容量」を決める数値となります。

つまりポータブル電源の容量が(約400wh)と記載があれば電気毛布だけで使い切ってしましますが、(約1000wh)と記載がある製品だと余裕があり、他の家電も使用できるということになります。

この「定格出力(消費電力)」「消費電力量(電源容量)」をしっかり理解したうえで、ご自身の利用目的に合ったポータブル電源を選んでください。

出力ポート

殆どのポータブル電源にはAC電源(100v)コンセント・DC電源(12V)・USBとUSB PDポートが付いています。

これらのポートはポータブル電源のサイズや容量関係なく付いているのが殆どなのでそれぞれ説明いたします。

AC電源(100v)コンセント

ポータブル電源の一番の魅力なのがこの「AC電源(100v)コンセント」があることでしょう。

しかし、上記で説明したようにポータブル電源を選ぶ際は必ず

・ポータブル電源の最大AC出力>使用したい家電の消費電力となっているか?
・利用目的に合った電源容量となっているか?
・お住いの地域と同じ周波数か?(家電側で対応していることが多い)
・ポータブル電源のAC電源(100v)コンセントは「純正弦波」か?

 を確認してください。間違って購入すると後悔することになります。

ポータブル電源の出力は小型では200wほど・中型で500w~700w・大型ので1000~1500wとなっています。(一部の製品は特別な機能で出力を上げることが出来ます)

ちなみに、家庭のコンセントは(エアコン用のコンセントなどを除き)最大1500wとなっているので、大型のものを購入すれば、家庭で使用するほとんどの家電を使用することが出来ます。

DC電源(12v)ソケット

このDC電源(12v)ソケットは、車で使われているようなカー用品の電源となっています。

使い道としては、車内を掃除したい時に車のバッテリー上がりを防止するため、今までエンジンをかけたまま専用の掃除機を使用していました。

しかし、ポータブル電源を使用するとエンジンをかけずに使用できました。ポータブル電源を移動させればコードの長さも足りなくなることがありません!

他にも、海に行った際にゴムボートやビーチボールなどの空気入れも車から電源を取ることなく、ポータブル電源で空気入れを動かすことが出来ました。

USBポートが足りない時は、DC電源(12v)ソケットに普段車で使用しているUSBソケットを使用すれば、簡単にUSBポートを増設することが出来ます。

注意点としては耐熱仕様となっていないので、シガーライターなどは使用しないでください。

USB・USB PDポート

スマホやタブレット・LEDランプなどを充電することが出来るUSBポートはポータブル電源に必ずついています。USBポートの数は製品によって異なるので確認しましょう。

しかし、DC電源(12v)ソケットを利用してUSBポートを増設することが出来るのでポート不足は問題ないと思います。もちろん、AC電源(100v)コンセントからも充電器を使用することが出来ます。

他にも「USB PD」というのを知らない方もいるかもしれません。

USB PD(Power Delivery)とは、USB Type-Cコネクタを使用して、従来のUSBポート経由での最大7.5Wの給電能力を大幅に上回る最大100Wの電力供給が可能な規格です。

USB PDに対応したノートパソコンや液晶モニターなどの大型デバイスであれば迅速な充電が可能となります。

このUSB PDはポータブル電源の製品によっては付いていない場合があります。また、USB PDポートがあってポータブル電源の製品によって出力が違います。

USB PDポートの有無が大事な方は購入するポータブル電源の記載を確認してください。

しかし、この問題もDC電源(12v)ソケットからやAC電源(100v)コンセントにPD充電器を使用することで解決します。

ポータブル電源の充電方法

AC電源(100v)コンセントからの充電

AC電源(100v)コンセントからの充電は、通常、一般家庭の電源コンセントを使用してポータブル電源を充電する方法です。ほとんどのポータブル電源はAC充電機能を備えています。

通常は充電時間が6~8時間と一晩ほど充電時間がかかるものがほとんどでした。

最近は製品によりますが、大容量のポータブル電源でも充電時間が1~2時間ほどで充電完了するような、超急速充電機能が搭載されたポータブル電源もあります。

このような超急速充電機能が搭載されているポータブル電源なら、キャンプなどで出かける朝に充電し忘れに気づいても間に合うかもしれません。

また、災害時の避難所でも1時間ほどの短時間なら利用して充電することも可能です。

DC電源(12v)ソケットでの充電

DC電源(12v)ソケットでの充電は、車中泊や車での長距離移動をする人にとって非常に便利です。

この方法は、車のDC電源(12v)ソケットから電力を供給してポータブル電源を充電するもので、車のエンジンをかけている状態でなければ利用できません。

なので、車での移動中にポータブル電源を充電できるため、キャンプなどの旅行中に役立ちます。

ただし、シガーソケット充電はAC充電に比べて電力供給が弱いため、充電速度が遅いという欠点があります。

そのため、充電残量が空の状態からのフル充電を目的とせず、「使ってちょっと減った分充電したい。」というような目的とした方がいいでしょう。

ソーラーパネルでの充電

ソーラーパネルでの充電は、太陽光で発電するソーラーパネルを使用してポータブル電源を充電する方法です。

この方法は、当然ながら太陽光が必要であり晴れていないと充電できませんし、電力供給がAC充電などと比較して一定でないという懸念があります。
(ソーラーパネルに影が入ったり、曇りの日はあまり充電されない)

しかし、太陽光がある限り、コンセントの利用が不要で騒音も煙も出さず充電が可能なことから、キャンプ場や住宅街でも充電できるのが大きな利点です。また、エコでもあります。

そして、屋外活動やアウトドアで、ソーラーパネルを使用してポータブル電源を充電しながら家電を利用することもできます。

ポータブル電源に適したソーラーパネルは、コンパクトで折り畳めたりと持ち運びが容易なものが多いため、アウトドアやキャンプ愛好者にとって、セットとして持って置くと非常に便利です。

注意点としては、ソーラーパネルがポータブル電源に対応しているか確認する必要があります。無名メーカーのソーラーパネルだと非対応の場合があるからです。

なので、ソーラーパネルを購入する際は購入したポータブル電源と同じメーカーでそろえた方が無難となります。

まとめ

いかがだったでしょうか?ここまで閲覧していただきありがとうございます。

ポータブル電源の基本情報を説明しただけでも、それなりのボリュームになりましたね。

何度も言うように、ポータブル電源の購入は決して安いものではありません!

ポータブル電源を購入した後で

・使いたい家電が使えなかった。(出力不足・純正弦波でない)
・思ったよりも直ぐにバッテリーが切れてしまった。(電源容量不足)
・充電が遅すぎた(充電方法の確認不足)

等の理由でメルカリ等のフリマサイトで出品されているのを多く見かけます。

皆様はこのようなことの無いように、当記事をみてポータブル電源のことを理解してから購入してもらいたいと思います。

次は、おすすめのポータブル電源を紹介したいと思います。ぜひ、ご自身の目的に合ったポータブル電源を選んで購入してください。

ちなみに私は

なんちゃってラインマン

という名前のブログを運営しております。
そちらでは今回の記事の内容をふまえて、おすすめのポータブル電源をサイズ別に紹介しております。
ご興味のある方はぜひ見に来てください!

それでは

へばな~(@^^)/~~~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?