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地旅とやまぐち観光交流塾 取り分がない事業は続かない。取り分を設計せよ

【地旅とやまぐち観光交流塾】

25歳で東京から山口に戻ってしばらくした頃、やまぐち観光交流塾に参加してみないかと誘いがあった。名前貸してくれるだけでいいから!もしくは出るだけでいいから!と。
何かわからないが、とにかく参加してみることにした。

その頃は着地型観光の走りで、この塾の内容は
・観光の歴史を学ぶ
・着地型観光の内容を学ぶ(地旅と呼んでいた)
・実際に着地型観光のプランを考えてみる
・良い案があれば、自治体協力の元実用化
・着地型観光先進地へ研修旅行

である。とても、名前貸すだけでいいとか、出るだけでいいなんてもんじゃない。毎回宿題まで出る。大変。しかし、学びはあることを確信して本気で取り組むことにした。大学の教授や山口観光戦略会議の議長も参加されており、緊張感があった。

着地型観光を作るとなった時、条件が2つ出された。

・実現可能なプランであること
・自分の取り分が設計されていること

だ。自分に何の恩恵もないようなプランでは続かない。この条件を聞いたときに嬉しかったことを覚えている。自分の取り分とか、儲けるとか、お金の話は基本したがらないのが日本人なので、誰かが作った良さげな案を補助金で実用化し、補助金切れたらいつの間にか無くなったって内容なら興味はないが、これはやり甲斐があると確信した。

そして考えた案が、やまぐち食彩店認定店にもなっていたこともあり、食をテーマにした観光だ。
例えば美東ごぼうや美東米、弁天池の虹鱒など、地域の食材を使用した料理を提供。
その上で観光は、ごぼうの掘り採り体験や鱒釣り、農家の話を聞く(農業のバックヤードツアー的な)など、その食材にまつわるものを組み合わせる。
食事や観光地がバラバラな内容になってはつまらない。食というテーマで繋いで一貫性を持たせた地旅だ。

プレゼン後、
議長『これは実現可能なのか?観光はできて料理は出せるのか?』
私『同級生がゴボウ農家をしているし、話はできる。またニジマスには釣り堀があるし、季節により収穫可能な食材を使っていろいろなプランができる。また、料理の提供はやまぐち食彩店で認定を受けている弊社で提供可能。すでに実績はある。』
教授『これは、何か問題があるかな?無いようなら、行政協力の元、やってみていいのではないか』
とお言葉をいただいた。(20人近く受講生がいたが、通った案は私の物のみだったらしい)

この時には素直に嬉しかったし、これで簡単に実現するのだと、安易に考えていた、研修旅行後、実際にプラン実現に向けて動き始めてから、その困難さと地域観光の実情を目の当たりにすることになる。

同級生のごぼうばたけ1
同級生のごぼうばたけ2
同級生のごぼうばたけ3

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