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2023夏アニメの原作(ラブコメ限定)をチェックしたので

紹介します

どこからどこまでがラブコメ?みたいな境界も難しいところですが、その辺は感覚でよろしくお願いします

とりあえず全体の感想ですが
続きものではない新規タイトルでおすすめなのは「てんぷる」ですね
よくできてます面白いです
タイトルやぱっと見の設定の印象が古いし、「好きな子がめがねを忘れた」や「うちの会社の小さい先輩の話」とかの方が第一印象がわかりやすいので人気は出やすいかもしれませんが……

続編タイトルだと、政宗くんのリベンジがおすすめです
これもよくできてます面白いです
アニメは原作の後ろ半分、最後までやるんじゃないでしょうか
アニメや原作で追いついてこれからの2期を並走するのもいいかもしれません
間延びや予定調和がなくて最後まで楽しめます

以下各作品の感想です

まずは新規タイトル系から


てんぷる

悟りと煩悩の間で本音が揺れる? 意外に正統派で完成度の高いラブコメ

てんぷるとは「temple」=お寺のことですね
これはお寺を舞台にした、お寺で暮らしている姉妹達との共同生活ラブコメです
というともはや古典に近いラブコメ設定のようで、実際設定に目新しいところはほとんどありません

主人公は代々エロい家系に生まれ、それに抗うために真っ当に生きようとしており、いっそのこと出家したろ! みたいなノリでお寺を目指します
そこで仲介されて行き着いたお寺が、女性だけの尼寺……と、テンプレを仕上げ切ったような設定になっています
基本がよくできているので単純に読みやすいし、軽い口当たりのコメディでサクサク読めます

出典:吉岡公威『てんぷる_1巻』@講談社
出典:吉岡公威『てんぷる_1巻』@講談社
出典:吉岡公威『てんぷる_1巻』@講談社

しかし意外にも感じるほど、完成度が高い
こういうのはお寺設定がだんだん死んでいきそうなものですが、がっつり修行をして住職を目指すのでしっかり活きています

煩悩という形でお色気コメディとの親和性も高く扱いやすい

メインヒロインは当然?お寺の長女ですが、次点のサブヒロインが、主人公と同じくエロい家系に生まれてやってきた同じ境遇の女の子となっています
結果他の姉妹を当てるより、お陰でちゃんとしたラブコメとして機能しています
主人公の男気ある行動や各キャラの人間模様もかなりしっかりしていて総合点の高い一作です

出典:吉岡公威『てんぷる_1巻』@講談社
出典:吉岡公威『てんぷる_1巻』@講談社


好きな子がめがねを忘れた

目つきが悪いのは可愛い属性なんです

眼鏡を忘れて目つきが悪くなっちゃう女の子が可愛いマンガです
メガネは結構しょっちゅう忘れます

出典:藤近小梅『好きな子がめがねを忘れた_1巻』@SQUARE ENIX

忘れなければ話にならなくなってしまうので、たまにメガネが曇ったりコンタクトでしたーなどの変化球を挟みながら、これでもかというほどメガネを忘れます
でも細かいことはいいんです
目の悪さゆえにボケボケを繰り返すヒロインが可愛い
そんなマンガです

出典:藤近小梅『好きな子がめがねを忘れた_1巻』@SQUARE ENIX


うちの会社の小さい先輩の話

思い切り甘やかしてくれる小さいけど小さくない先輩

タイトルで内容を説明してくれる系ですね
もう内容はほぼその通りです
背の小さな先輩とのやりとりを中心にした話で、魅力もその先輩に詰まっています
一つ嘘があるとすれば、先輩に小さくない部分があることでしょうか……

出典:斎創『うちの会社の小さい先輩の話_1巻』@竹書房


続編タイトル系に続きます

政宗くんのリベンジ

ツンデレヒロインを中心に据え、他の全てを真っ直ぐに活かした退屈する暇のないラブコメ

かつて太っていた主人公は、ヒロインに告白したところ「豚足」というあだ名をつけられこっぴどく振られることに……
そして厳しい特訓?によりイケメンとして帰ってきて主人公は、惚れさせてから自分から振るために再度ヒロインに接近していきます
と、おおよそこんなところがこの作品の設定部分となり、早速ヒロインと接触を進めていきます

出典:原作:竹岡 葉月、作画:Tiv『政宗くんのリベンジ_1巻』@一迅社
出典:原作:竹岡 葉月、作画:Tiv『政宗くんのリベンジ_1巻』@一迅社

オーソドックスな導入ですが、意外性の展開が細かく積み重ねられありきたり感を感じることなく物語が進んでいきます
工夫がそこかしこに感じられるのが良いですね
そこをそう外すんだーと驚かされつつ、外しすぎない程の良いアクセントになっています
主人公も、雑なイケメン設定だとイケすかない感じになりますが、顔以外はまだまだ未熟なのを本人も自覚していて、顔がいいと上手くいきやすいけどそれはあくまでも第一印象にすぎず万能ではない……それくらいのバランス感覚なのでリアリティがあります
好感度高めの主人公と、好きなんどうなん?の微妙なラインを攻めるヒロインの組み合わせで、ラブコメに求める駆け引きのシーソーをしっかり堪能できる仕上がりになっています

出典:原作:竹岡 葉月、作画:Tiv『政宗くんのリベンジ_2巻』@一迅社
出典:原作:竹岡 葉月、作画:Tiv『政宗くんのリベンジ_1巻』@一迅社


トニカクカワイイ

この作品の魅力?なんていうんでしょうね……とにかくカワイイ?

ヒロインの可愛さが売りな作品です
他に上乗せ設定がない訳ではなく、ちょっとずつ設定が小出しされていきますが、それがなければならないかと言えばそうでもなく、やはり大事なのはとにかくカワイイということです
作者の前作の「ハヤテのごとく」で人気のあったヒナギクを彷彿とさせるメインヒロインですが、やっぱりこういうキャラが作者さんに合っているのかもしれないですね
こう……話が面白い訳ではなくそこに過度な期待は禁物ですし、絵もそれほど上手くはありません
でもそれが作品の魅力を損なわせる訳ではなく、キャラの可愛さを邪魔せずむしろ最大限に引き出している絶妙な加減なんですよねー不思議
また、テンポがよく読みやすいです
読みやすさはやはり正義ですね

出典:畑健二郎 『トニカクカワイイ_1巻』@小学館
出典:畑健二郎 『トニカクカワイイ_1巻』@小学館


ホリミヤ

正反対カップル系の一作 あまりない感じの取り合わせ

ホリミヤは元々、堀さんと宮村くんというマンガでした
WEBで公開していたというもので、内容で人気が出たものの絵はそこまで、な感じだったので作画がついたものと思われます
綺麗ではないだけで、味というか魅力はむしろ原作のHEROさんの絵の方が……と、こういうのは良くないですね
やはりある程度一般受けを狙うなら、何より商業で単行本として出すなら綺麗にした方が良いですしね
そうして本来の魅力を引き出し、ホリミヤは人気作の一つとなっています

内容は、根暗に見えてピアス開けまくりの宮村くんと、ギャルに見えて家庭的な堀さんのギャップカップルを描くものになっています
共感性の高いキャラが多く、仲が深まっていくのは早いです
どちらかと言えば女性向けでしょうか


彼女、お借りします

レンタル彼女を題材にした話

ヒロインがかわいい主人公は付き合っていた彼女に振られたのをきっかけに、レンタル彼女というものに手を出します
レンタル彼女を家族に合わせてしまったことから、引くに引けなくなってしまって……な導入から物語が進展していきます

出典:宮島礼吏『彼女、お借りします_1巻』@講談社


最後に

マンガなどを書棚ライクに紹介しているサイトです
よければ見てみてください


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