うたかた

短編の公募勢。 エブリスタで書いてます。 https://estar.jp/users…

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短編の公募勢。 エブリスタで書いてます。 https://estar.jp/users/413235106

最近の記事

映画『箱男』をみてきたよ

映画『箱男』をみてきました。 原作は私の文学アイドルである安部公房先生! なのですが、50年前の作品。そして当時から前衛作家といわれている安部氏である。 当然のごとくストーリーは意味が不明だった。 ダンボールを頭からすっぽりと被り、街中に存在し、世界を覗き見る『箱男』の話っ。 しかし、私はそれ前提で来ているのでまったく動じない。 ふむふむ 「箱男の永瀬正敏が、くさり鎌を振りまわす敵と格闘する」? 「浅野忠信がほんとうの箱男になろうとする」?? それがどうした! どんと来い

    • 第1回Helveticabooks短編小説賞で『優秀賞』をいただきました(五体ガチャ)

      公募挑戦歴3年目にしてとうとう受賞作が・・(´;ω;`) オレンジ短編も『もう一歩作品』だし、この前のあたらよだって『惜しかった作品』だしさー。 惜しいものコレクターか、わしは。と思っていたので嬉しい🥹。 HelveticaBooksさんの第1回短編小説賞の優秀賞です。 ありがてぇ、ありがてぇ。住所は分かりませんがHelveticaBooksさんのある方向には足をむけて寝られません。  第1回 HelveticaBooks短編小説賞結果発表|しのき美緒 (note.com

      • 【読書感想6】かわりばんこの おあいこ(衿さやか)

        自分はエブリスタというサイトで短編小説を書いているのですが、最近は読書するとき書き手目線でよんでいます。 なので本が汚れることをかまわず、付箋をはったり鉛筆で線を引いたりする。 なかでも文学が好きなので、志賀直哉や梶井基次郎のような美しい文章に憧れがあり、そのような文を見つけたときは「ぐぬぬっ」とうめきながら線を引く。 そんななか衿さやかさんの『かわりばんこの おあいこ』を読了。 2023年6月号文學界に掲載されていた『泡のような きみはともだち』を読んでから、その巧みな文

        • 【読書感想5】月鱗のナツキ(蛯原テトラ)

          月鱗のナツキ - 海老書房 - BOOTH 蛯原テトラさんの『月鱗のナツキ』拝読しました! 甘味ひとつで【異能の絡む不思議な事件】を解決する、女装の美少年、竜堂ナツキ。 相方としてそれを助ける兄の竜堂秋人。 天真爛漫なナツキと、神経質でイケメンな秋人のやりとりが面白くってすいすい読める。 文章にするのが難しいであろう怪異の姿かたちや、そのアクションまでしっっかり想像できました。 恐るべき筆力・描写力。そこに痺れる、憧れるゥー! 怪異の顔が流動的ではっきりしなかったり、しゃ

        映画『箱男』をみてきたよ

          【読書感想4】楽園にて(エビハラ)

          エブリスタでも活躍されているエビハラさん 蛯原テトラ - 小説投稿エブリスタ (estar.jp) の短編集。(NOTEでも書かれている) 5つある短編は「楽園」をテーマに書かれています。 2編については感情のおもむくまま感想を書いて、壮絶なネタバレになりそうなので、下記3編について書かせてもらいますたい。 ①『週末にはコーヒーを』 村上春樹風味の達観した主人公と、どこか抜けている可愛らしい悪魔。 登場人物の濃いキャラクターを楽しみながら、最高のコーヒーをめぐっての話が進

          【読書感想4】楽園にて(エビハラ)

          【読書感想3】クリエイターを殺すうた(百百百百)

          あたらよ文学賞主催者にして、出版社eyedearを営む百百百百(ささもも)さんの『クリエイターを殺すうた』を読了しました。 16作品が掲載されている短編集です。 さすが賞の主催者としてさまざまな作品を読まれているからか 純文学から青春物、SFにホラー、ファンタジーとなんでもござれ! でした。幅ひろく書ける方なんだな~とひたすら感心。 タイトルが『クリエイターを殺すうた』なので、物書きの挫折についてや、漫画研究部の先輩が筆をおってしまった話などあり。 自分のお気に入りは下記

          【読書感想3】クリエイターを殺すうた(百百百百)

          【読書感想2】十二と十二と二(エビハラ)

          エブリスタでも活躍されているエビハラさん 蛯原テトラ - 小説投稿エブリスタ (estar.jp) の400文字短編集。(NOTEでも書かれています) ショートショートが26篇も入っていて300円はやすすぐる。 鼠・牛・虎──の12支しばりと、12星座しばりで書くのも大変だろうに、どれもレベル高いんよ・・ 『鼠』はワイヤレスマウスの話だったり、ひねりも当然のごとく。 ホラーが得意な筆者様だけに、ぞっとする終わり方の『虎』もある。 『蛇』は流行りのメデゥーサヘアについてで

          【読書感想2】十二と十二と二(エビハラ)

          【読書感想1】毎日は書けない(市街地ギャオ・衿さやか)

          Xで読書感想文を書こうとすると140文字では足らず、読み専だったnoteに綴ってみることにしました。 文学界(2023年6月)に『泡のような きみは ともだち』が掲載している衿さやかさんと、2024年太宰治賞を勝ちとった市街地ギャオさんの共著です。大阪文学学校の友人とのこと。 お二人の短編小説にくわえ、エッセイと、往復書簡(!)もある盛りだくさんの内容。 ① 短編小説 テーマは「宝物」 ・市街地ギャオさん『子供たち』。 ポケモンのようなスマホゲームを生きがいとする、40代

          【読書感想1】毎日は書けない(市街地ギャオ・衿さやか)