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まるまる育児のホントの話

こんばんは!

と言っても、もう早朝です。昨夜はいろいろあり手がつけられませんでした。朝になって書いています。そして久しぶりにあまり寝ていません。

ここでちょっと睡眠の話を。

もちろん寝不足は頭が働かず、判断力が低下する状態。でも人間の力ってすごいもので、1日くらいはなんとかなってしまう。

この状態が数日続くとそれが当たり前になっていくのが問題。能力が低下しているにも関わらず、それが普通になってしまっていることがある。起きていることや頑張ることは可能だけど、常にアクセルをめいっぱい踏んでいる状態なので、上手くハンドルが切れない。

ということで、今日はお昼寝をします。


さて、本日のメインテーマ

『まるまる育児』について

久しぶりにこの話題を目にしました。

ネットで検索するといろいろな人がいろいろなことを言っています。

良くあるのが
「まんまるにするとお腹の中にいることを再現できる」
というもの。

確かにまるくすると安心したかの様に穏やかになる赤ちゃんはいます。よく寝てくれるという話も聞きます。

でもそれって背中が丸くなるからなのでしょうか??

自分はそれは違うのではと考えています。だって赤ちゃんの背骨なんて柔らかいしどんな形にも動きます。

赤ちゃんの姿勢は手足を意識しよう

これは背骨がどうとかではなく、おそらく手足の動かしやすさの問題です。

産まれたばかりの新生児は地球上の重力の影響を初めて受けることになります。そのとき腕や脚の重さのため動かすことが難しくなります。長いものって重いんですよね。

そこでまん丸にすることで、手足の重さを取ってあげることができます。

肩周りを支えることで腕や脚は軽くなり、いきなり手が動いてビックリする(モロ反射)ことも少なくなります。

体も包まれることで安定することでしょう。

では、このことの何が問題になってくるのでしょうか??

発達を妨げる可能性の「まるまる育児」

このnoteの中で何度も話題になっている『自主的な動き』『運動経験』に結びつかないことです。

NICUの中でもグルグルになっている子を見かけることがあり、もれなく運動発達が遅れます。

「夜寝るときだけ」とか、「一時期だけ」ならともかく、1歳頃までのアイテムを推奨しているものまであります。

常に同じ姿勢を赤ちゃんに適応するのは無理があるし、コミュニケーションをとる上でも「これでなければいけない」という考えは弊害を生みやすいです。

むしろどんな姿勢でも大丈夫な様に育てていく方が自然だと思っています。ここはまぁ、人それぞれの考え方かもしれませんが、小児整形外科医としての考えを述べてみました。

参考にしてみてください。

中川将吾
小児整形外科専門ドクター

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