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人が大事,人を育てるということ

新規クリニックの概要をまた少しお話します。
リハビリテーションスタッフは最大20人程度を見込んでいます。

もちろんはじめからその人数はオーバースペックなので徐々にだとは思いまが、リハビリテーションを行うことに関して、時間や人を言い訳にして、満足にできないのは本末転倒な気がするので、必要であればどんどん増えても良いと思っています。

最終的にリハビリテーションをメインに活動していくので、経営のことはほとんどリハビリスタッフに任せていければと思います。まだできあがる前からこんな妄想ですが、やはり現場の空気をよく分かっていて、なにが必要かを判断できる若い活力で運営していけるのが理想と考えます。

たくさんの人を育てることの難しさはあります。
人が増えればその分リハビリへの考え方も違うし、年齢や性別、家族構成や友人とのつながり、仕事へのモチベーションなどすべて異なってきます。
どうやって上手く運営していくかは事業を始めるにあたって、経営者の醍醐味とも言えます。

前の記事でSNSの世界に触れましたが、普通の診療を行っていて、突然この世界の広さに気付いたのはSNSがきっかけでした。

教科書に載っていること、先輩から聞いていること、日常で触れている様々なことにおかしいなと思っていても論文や文献で調べられることなんて限られている。そこには人の気持ちや細かな設定などは載っていない。SNSではいろいろな人が繋がり、そこから生まれる新しい知識もあることを知りました。

もちろんその中にはトンデモ医療が混ざっていて、デマやフェイクに踊らされていたり、気付かずに人を傷つけてしまっていることもあります。

自分の周りなんてまだまだ何も知らない人ばかり。Twitterなどの話をすると同僚で知っている人はごくわずかでした。しかし、やはりその世界を知っている人は考え方が他とは違っています。すでに知っている人と知らない人で情報への到達が変わってきていると感じます。

新規クリニック(愛称:ファミリハつくば)はそんな時代に誕生するのでSNSフル活用して行っていく予定です。情報発信を積極的に行い、人材の募集も一般的な転職サイトではなく、SNS上になるかもしれません。その方がその人の人となりが分かるし、自分の存在もはじめから分かってもらえている。そんな医療機関見たことないですが。

もう一つの新しい人事の取組みとして、チーム制の屋根瓦方式を考えています。
リハビリテーション療法士は学生生活を経て国家資格を取得するとすぐに現場に出て働きます。施設によって様々かもしれませんが、医師の初期研修の様な制度が存在しません。

担当をつけて単位を取らないと収入にならないため、独り立ちまでの期間が短くなってしまいます。
チーム制とし、周りの先輩の行なっていること、評価や介入方法を近くで観察、繰り返し模倣していくことで、一般的な知識と技術を早く身につけます。
担当を変更する事で遅れている場合や間違っている場合の軌道修正も行えます。

新しいクリニックでは治療の方針に対しても柔軟に対応するため若い力を多く採用するつもりです。もちろんベテラン療法士もチームに入り、患者さんに対して1対1ではなく、指導者として活躍してもらえると嬉しいです。

そして育てた人はどんどん外に出て活躍して欲しいとも考えています。ここで得られた新しい知識を外で活かすことで、一つの施設だけではできない治療の流れを作っていけたらと考えています。


中川将吾
小児整形外科専門ドクター

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