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健康を見つめ直すきっかけ

こんばんは!

先週末は衆議院議委員選挙でしたね。久しぶりの国政選挙だったような気がします。なかなかの注目度だったと思いますが投票率は伸び悩む結果で、「まあそんなもんか」と思いました。

その流れで誰が言っていたのか忘れましたが、「政治が上手くいっているので(生活に困っていないので)政治に興味のない人が多い」ということを聞きました。

なるほど。それは確かにそうだなと

『明日食べるものがない。殺されるかもしれない。住む場所もない。』

もしそんな状況が目の前に広がっているのであればきっと何が何でも選挙に行くだろうし、今の状況を変えなきゃいけないと必死になって政治のことを学ぶと思います。

これって一般的な健康についても同じなんだなと気付きました。

健康の優先順位

毎日生活していて何も問題を感じていない。そうなるとどんなに不健康な生活をしていても自分は健康だと感じてしまいます。

これを「正常化バイアス」と呼びます。

正常性バイアス(せいじょうせいバイアス、英: Normalcy bias)とは、認知バイアスの一種。社会心理学、災害心理学などで使用されている心理学用語で[1][信頼性要検証]、自分にとって都合の悪い情報を無視したり過小評価したりするという認知の特性のこと。           (Wikipedia)

正常化バイアスが働いているため、病気になんてならないと思い込んで生活しています。その場合、1日24時間の決まった時間をどこに使うかの優先順位の中で、健康はずっとずっと下に来てしまいます。

ここが変わらないと自分の体をどう変えるかなんてことに必要性を感じません。その問題を、どこで誰が伝えるかが必要になります。


こどもの健康に対する不安

自分の健康に対してはなぜかそう思うのですが、こどものこととなるとどうでしょう??

先日小児科の先生とお話する機会がありました。お互いのこどももまだ産まれたばかりで子育ての話について情報交換してきました。

普段からこどもの診療をたくさん行っているプロの先生なので、いろいろと慣れているのかと思いきや、自分のこどものことになるとちょっとした変化でも心配になってしまうとのことでした。

仕事で救急外来に受診する親に対しては、「大丈夫ですよ。心配しすぎですよ」と、声をかけたりしているはずですが、まさに自分がその状態になってしまうので不思議だと。よりその親御さんの気持ちが分かるようになったと。

このことを聞いてチャンスだと思いました。


こどもの健康から自分を見つめ直す

こどもの症状については、自分と違ってやはり心配になることがあるし、たいしたことなくても専門家に受診したいと思うのではないかと。

仮にこどもが運動苦手になることを心配して、小児整形外科に来たとします。歩き方や手足の動き方などなんでも良いです。

その時に、親御さんの運動状況や生活環境を聞いて、そこにこそ改善の余地があると持って行くことで親も子も両方がハッピーになります。

こどもなんて放っといて遊びまくる方が良いことが多いです。なにかをしてあげるとなると、結局なにかの制限がついて回ります。

大切なのはまわりの協力と環境調整。そこに親が自らの体を見つめ直す機会をなんとなくプラスできればなーと診療のかたちを考えています。

中川将吾
小児整形外科専門ドクター

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