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8/11 「夏休みスペシャル!こども性教育」イベントレポート

ファミワンでは8月11日、「夏休みスペシャル!こども性教育」イベントを開催いたしました。

幼児期から始めることが望ましいと言われる「性教育」。学校教育だけでなく、ご家庭で取り組むことがメインになっていますが、どうしたらいいかわからないというお悩みを多く聞きました。
家庭でいつ・何を・どのように子どもへ伝えればいいのか迷いますよね。

しかし、赤ちゃんが生まれる仕組みや、性器のこと、防犯や子どもが被害にあった時の対応などを子どもとちゃんと話しておきたい保護者の方は多いのではないでしょうか。

そこで、私たちファミワンは、性と生殖を専門としている臨床心理士や不妊症看護認定看護師による「こども性教育」を企画しました。

「プライベートパーツ」とは何か、また「自分の身を守るにはどうすれば良いか」を学ぶことを通して、自分も他人も大切な存在であることをお伝えしました。

赤ちゃんが生まれる仕組みを知ることは、自分の身体を大切にする意識や、自分も相手も尊重することに繋がります。参加してくれたお子様たちは、妊娠・出産のしくみを聞きながら「産まれた時にへその緒がくびにからまったけど、お母さんががんばってくれたらしい」「お腹の中の写真を見たことがあるよ」といったコメントを送ってくれました。
単なる知識ではなく、“自分ごと”として考えてくれたようです。

当初は50名限定としていましたが好評につき120名と大幅に増枠して、イベント当日を迎えました!
対象年齢は小学校1-3年生としていましたが、お子様だけでなく保護者の皆様、そして子育て支援に関心のある議員の皆様や自治体職員様、教育関係者様など、多くの方にご参加をいただきました。

イベントではクイズを交えたり、またZoomのチャット機能で質問を受け付けたりと、ご参加の皆さんとコミュニケーションを取りながら進めていきました。

※本レポートでは、イベント内でひらがな表記したり、ふりがなを付けていた内容を漢字表記をしております。
お子さんと一緒にご覧になる場合は、保護者の皆さまにサポートいただけますと幸いです。

プライベートパーツについて

イベント前半は、ファミワン臨床心理士のさやねえがプライベートパーツはじめ、大切なからだを守る方法を教えてくれました。

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まずはイラストを見て、からだの場所「ここはどこ?」を考えました。
下のイラストで指している場所は「あたま」ですね。

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さて、次のイラストで指しているのは、どこでしょうか?

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ここは、男の子と女の子で違いがあるということや名称が複数あることをお伝えしました。本イベント内では総称して「性器」と呼び、その後「赤ちゃんってどうやって生まれてくるの?」などで説明をしていきました。

次はからだの部位がどこにあるか、触ってみようという質問です。
ひじ、まゆげ、うなじ、せなか、「ここ!」と部位を触りながら答えます。
ここで「こころ」はどこにある?という質問です。

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こころは目には見えないですよね。スピーカー ファミワン看護師のにっしーは「心臓のとなり?」と言います。

さやねえは「こころの場所、正解はないんだよ」と教えてくれました。「胸の近く」「頭の中」など、こころがどこにあると考えるかは人によって様々ですよね。

さてそんな中、次の質問です。

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「どこが一番大事?」という問いに、さやねえは「ぜんぶ大事」と教えてくれました。その中でも「とくべつだいじなばしょ」として、プライベートパーツについて紹介しました。

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プライベートパーツとは、水着で隠れる場所+口(くち)を指します。
このプライベートパーツを触るときは、家族、親戚、お友達、学校の先生など、誰もが本人に許可を取る必要があります。
例えば、お子さんに肌荒れのお薬を塗るとき、保護者の方は「お薬を塗るから触るね。いいかな?」と声かけをしてあげる必要があります。

プライベートパーツに関する大切なルールもお話しました。

​・他人のプライベートパーツを触らない
・他人にプライベートパーツを触らせない

・他人にプライベートパーツを見せない
・他人のプライベートパーツを見ない

・自分の/他人のプライベートパーツを撮ってはいけない

プラーベートパーツを守るために

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大切なプライベートパーツを守るための3つの合言葉を紹介しました。

NO! : 「いや!」「だめ!」「やめて!」

GO! : その場から離れる、逃げる 
      安心な場所・人のところへ行こう

TELL!: 相談しやすい大人に話す、相談する

NO!にある「いや!」「だめ!」「やめて!」という言葉は、とっさの場面で声が出ないこともあるかと思います。そこで今回イベント内で、声に出して練習しました。

GO!「安心できる場所・人」については、チャットでたくさんの意見が出ました。
安心できる場所については、交番、コンビニ、110番のいえ、児童館、自分の家、商店街などが挙がりました。

安心できる人については3つ目のTELL!と重なりますが、家族、親戚、学校の先生などが挙がりました。

TELL!については、自分が体験したことでモヤモヤしたこと、いやな感じがしたことを話しやすい大人に話そうと伝えました。
周囲の大人の方はお子さんの体験を「〜すればよかった」などと言うのではなく、「そんなことがあったんだね」と受け止めてあげることが大切です。
安心して打ち明けられる大人がいる、ということをお子さんに理解してもらうことが必要です。

赤ちゃんはどうやって生まれてくるの?

さて後半はファミワン 看護師にっしーによる、赤ちゃんが生まれてくる仕組みや方法についての紹介です。

精子と卵子が出会って命が作られる

さっそく「赤ちゃんができるのに必要な2つのものってなんだろう?」という質問です!この4択クイズに投票する形で答えてもらいました。

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正解は③「精子と卵子」です。ここでは受精のことについて説明しました。
精子は1回届けるごとに数億個出てきますが、そのうちたった一つだけが卵子に出会うことができて、受精卵となっていくことができます。
これは奇跡で、とても神秘的なことですよね。
お子様たちもこれには興味津々で、「どうして双子ができるの?」などたくさんの質問を送ってくれました。

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精子が卵子に出会う方法はいくつかある


次に、にっしーから2つ目の問題です。
お父さんの精子をお母さんの卵子に届ける方法は?
こちらも4択クイズに投票する形で回答してもらいました!こちらの問題は答えが1つではないというヒントが出ました。

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答えは①「お医者さんにとどけてもらう」と②「お父さんがとどける」の2つでした。赤ちゃんが生まれてくるのに必要な精子の届け方は1つではないんですね。
にっしーは「どちらも赤ちゃんを作るために必要な方法だよ」と教えてくれました。

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①「お医者さんにとどけてもらう」については、病院でお医者さんが代わりに、お父さんの精子を届ける方法があることを紹介しました。

②「お父さんがとどける」については、ただ男女がぎゅーっとするだけではなく「男性のペニスを女性の膣の中に入れて、精子を卵子へ届ける」と具体的な解説もしました。

お母さんのお腹はだんだん大きくなる

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まるい卵だった赤ちゃんはからだの大事なところが作られて、人の形になって大きくなっていきます。
赤ちゃんが大きくなっていくにつれて、お母さんのお腹もどんどん大きくなっていきます。

生まれてくる方法はいくつかある

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お腹が大きくなったお母さんから、赤ちゃんが出てくる方法は2つあります。
「お母さんと赤ちゃんの命を守るために必要な方法を、お医者さんと話し合って決めるんだよ」とにっしー。

また、赤ちゃんとお母さんはお腹の中では臍の緒でつながっていて、この臍の緒を通じてお腹の赤ちゃんへ栄養を届けていることも紹介しました。

最後に 〜いろんな家族の形があるということ〜

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最後に、にっしーからこのイラストを見て気づくことは何だろう?と質問がありました。
ここでは皆さんに気づいたことを、チャットでたくさん送っていただきました。

・ネコがいる
・赤ちゃんの写真がある
・お母さんのお腹がふくらんでいる
・お母さんが何か(お腹の赤ちゃんのエコー写真)を持っている
・お父さんが車イスに乗っている
・お父さんが色のついたメガネをかけている  等々

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妊娠しているお母さん、障がいのあるお父さん、亡くなった家族がいること、ペットを飼っていることなど。
いろんな命の形、家族の形があって、どんな家族も自然なんだということを、にっしーが伝えてくれました。

皆さんの家族はどんな形でしょうか。また、皆さんはどんな風に生まれてきましたか?どんな日に、何時くらいに、どうやって生まれたのかなど、聞いてみるといいかもしれませんね。

イベントではたくさんのご質問、感想をお寄せいただき、ありがとうございました!
初めて聞くことが多かった小学生のお子さんも多かったと思います。
ファミワンでは今後、小学校高学年向け、中学生向けのイベントも企画していきたいと考えています。

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