カタン専門学校 その4 チャンスカード

チャンスカードは、比較的簡単に購入できる割に、点数につながりやすい強力なアクションといえます。しかし、だからといってむやみに買っても/使っても勝つことはできません。それぞれ「買い時」と「使い時」の基本を整理してみましょう。

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<買い時>
チャンスカードを買うべきタイミングは、ゲームが序盤か中盤か終盤かでそれぞれ変わってきます。

ゲームが序盤であるなら、チャンスカードはあまり軽く買うべきではありません。序盤は生産力アップを競う段階なので、軽くチャンスカードを買うよりも街を狙うべきです。チャンスカードを2枚買うということはほとんど街が建っている(麦麦鉄鉄羊羊)ということをお忘れなく。自分の手札が7枚以上とかで、バーストの危険性が高いときにのみ、「仕方なく買う」のが序盤のカードの買い方だと私は思います。

ゲームが中盤になってくると、「もう十分な街が建っている」「将来の騎士賞をにらみたい」「即席1点のポイントカードがほしい」という理由でチャンスカードに手を出すことが多くなってきます。特に街にアップグレードしても大した生産力アップにならない「もう十分な街が建っている」状態になったら、そこからの麦鉄はすべてチャンスカードにつぎこむぐらいの気分でかまいません。不要なチャンスカードというのがあるように、不要な街というのもカタンにはあります。
ただし、勝負の上で絶対に必要なアップグレードをおざなりにしてまでカードを買うべきでもありません。流れの中でアップグレードをする暇もなく中盤に入ってしまうこともよくありますが、終盤で勝ちきるにはある程度の生産力、パワーも絶対に必要なので、そういう場合は中盤であってもじっくりと鉄をためなくちゃいけない時もあります。

残り1~2点を稼ぐ終盤になったら、もうがむしゃらにカードを買ってしまっても大体は……よくないこともあります。終盤までに地道な開拓で点数を稼いできたプレイヤーなら、生産力にモノを言わせじっくりと街や家で一点ずつ稼ぐ方が正解ということもあります。反面、既に騎士賞勝負から下りられなくなったプレイヤーは、もうしゃにむにカードを引き続ける方がいいこともあります。騎士を引いたらそのまま騎士賞勝負、全然違うカードを引いたらそれはそれでよし、という考え方です。

戦況に応じてチャンスカードを買うべきか買わないべきかを選べるようになったら、中級者を追い越して上級者の仲間入りです。

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<使い時>

・騎士カード
自分の土地が泥棒でふさがれてるならバンバン使っていきましょう。騎士カードは変に伏せておくと、他の特殊カードかと疑われてよりマークがきつくなるので、自分の不利益をスルーしてまで温存するものではないと思います。
中盤以降の騎士賞勝負では、勝ってようが負けてようがプレッシャーをかけ続けることが大切です。道賞と違って抜くのは大変ですが、早々にあきらめて相手を楽させてはいけない、というのが勝負の考えです。

・街道カード
元々建てる予定だった家のところへ素直に道を引いてもいいですけど、カードによる道は「突風」ですので、普通ならいけないところを「急襲」するのに使うのも面白いでしょう。序盤では特に強力なカードです。

・収穫カード
このカードの真価は家や街といった大きな買い物を簡単にしてくれるところにあります。初期配置が道系の人なら鉄をもらって街を、街系の人なら道や家を、と自分の得意分野の反対側の資源をもらうとうまくいくことが多いです。
また、終盤では木や土に使って変則的な道2本カードとし、道賞を強奪するなどの使い方もあります。
使い方次第なところがあり、個人的に好きなカードです。

・独占カード
とても強力なカードですが、ゲームの特性上、資源が世の中にあふれる後半以降までひっぱった方がより効果を発揮します。相手に打撃を与え、自分を肥やす、勝負を決する一手となるでしょう。
独占カードを使う前には、ぜひ資源カードのストックの山の高さを確かめておきましょう。山が低い=資源が出回ってる時を狙えば効果てきめんです。
また、せっかく奪った資源をあまさず使うためにも、港を活用したいところです。専門港にハマればもちろん良しですが、3:1港でもあれば十分です。

・ポイントカード
終盤の点数勝負を左右するファクターとなるので、他人の伏せっぱなしにチャンスカードはポイントカードとみなし、「チャンスカードの山の中にあと何枚ポイントカードがいるのか」は数えておきましょう。タイミングによっては街を後回しにしてでもカードを2枚3枚買い込む方が点に直結することがあります。

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比較的アドリブで運用するものと思われてるチャンスカードですが、買い時も使い時もそれぞれ、要点は意外とシンプルだったりします。チャンスカードでの無駄がなくなると、モロに勝率に直結しますよ。

(おわり)

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