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【ファミリーテック創業ストーリー】家族のニーズに寄り添うサービス

ファミリーテックのnoteへようこそ!

🏢ファミリーテック株式会社とは・・・

「家族」を対象にITサービスを提供し、スマートファミリーライフを実現を目指しています。
現在、同棲・結婚生活のお金管理をラクラクにしていく「ファミリーバンクアプリ」「ファミリーカード」を提供しています。

🗒プロフィール

ファミリーテック株式会社 代表取締役 中村貴一
早稲⽥⼤学卒業後、FutureOne株式会社に⼊社し、エンジニアとしてのキャリアをスタート。その後、ITベンチャーを経て、株式会社Baycurrent Consultingに転職し、⼤⼿ゲーム会社のシステム基盤開発や先端技術の研究⽀援などを⾏う。2016年、株式会社BrainCatを創業し、⼤⼿企業やスタートアップの業務⽀援を⾏う。その後、グループウォレットアプリ「Gojo/共同財布」を開発し、2019年に株式会社CAMPFIREに事業譲渡。現在は、新たにファミリーテック株式会社を設立し、家族をより豊かにするサービスを生み出すべく奮闘中。


今回は代表取締役の中村貴一に創業までのストーリーを聞きました。


家族でお金を管理する「ファミリーバンク」

現在、開発中のアプリ「ファミリーバンク」は、銀行口座とクレジットカードを夫婦で使えるようにするアプリです。 具体的には、まず夫か妻どちらかの名義の銀行口座をファミリーバンクの口座として登録してもらいます。その口座情報は夫婦それぞれで閲覧できて、振込みなどを行うこともできます。つまり家族で使える銀行アプリです。

また、ファミリーバンクの口座から複数枚のクレジットカードも発行できます。しかも、それぞれの名義でMasterCardブランドのカードを発行できます。

そのため、日頃の家賃や公共料金など固定費の支払いは家族口座で行い、スーパーやコンビニでの支払いは家族カードでという運用が可能になります。

ファミリーバンクで銀行口座もクレカも管理できる

どうしてファミリーバンクが誕生した?

ファミリーバンクにつながるアイディアは、2017年に生まれました。当時、会社を辞めてフリーランスになり、どんな自社サービスを作ろうか構想していました。僕は技術大好き人間なので、その時流行っていたブロックチェーンを使って何かできないか考えた。そこで、当時まだITが入っていない業界だった保険に目を付けました。

ブロックチェーン×保険で何かできないかと考えていったアイディアの一つに、一人ひとりが結託して保険が作れたら面白いんじゃないかというのがありました。そこで辿り着いたのが互助会。互助会というのは、今も地域によってはあるのですが、毎月決まった掛金を支払うことで、冠婚葬祭などの費用をサポートしてもらえるような仕組みです。

互助会の仕組みをオンライン上で実現できるというのは画期的だったのですが、この時点ではターゲットがぼんやりしていました。どんな人がどんなニーズで使うのか見えていなかったんですね。

でも、だんだんとシェアハウスでGojoが使われるようになりました。僕らはシェアハウスの方たちがユーザーになると気付いていなかったのに、ユーザーさん自ら気付いて利用するようになってくれたのです。シェアハウスは、家賃を毎月回収し、共用品を買うためのお金を貯金したりしているんですよね。Gojoはコミュニティの共同財布になるので、シェアハウスでのお金のやり取りにうってつけだったんです。

家族のお金管理問題への気づき

それからしばらくして、親御さんの介護費用を折半するためにGojoが使われ始めました。たとえば子ども達が2万円ずつGojoにお金を入れて、親御さんのところに行った人がそこから介護用のオムツなど必要なものを買うといった使われ方です。それも一ヶ所だけではなく、同時多発的に複数個所で使われ始めていったのです。

最初は「介護費用の折半なんてよく思いついたな」くらいの感想でしたが、そうした使われ方が増えていくにつれ、「これは何かあるな」と思いました。そこからヒアリングを始めたり、家族の中のお金管理の方法や家族の中で起きる問題などについて考えるようになりました。

今思えばあれがGojoのターニングポイントでした。「家族の中にお金の問題があったんだ」と気づいた。確かにGojoのようなサービスは家族が使うのに便利だなと。

これまでは”個人”がアプリの常識だった

確かに自分自身も、当時付き合っていた彼女との旅行中に共同財布を使ったのですが、その旅がとても快適だったんです。
旅行時にかかる費用は色々あります。宿泊代や新幹線代、細かい所でいうとタクシー代や食事代など。これまでは旅行の後にレシートを見ながら計算して回収するという方法を取っていたのですが、面倒だし気まずい時間でもあります。 その時の僕たちには共同財布があったので、旅行前にお互いいくらかずつ入金して、旅行中は共同財布からお金を出していくようにしたら、僕も彼女もとても快適に旅できたんです。

「こんな便利なサービス開発した俺ってすごい!」と思いました(笑)。同時に、こんな便利なサービスが共同財布以外にないのは何故だろうと疑問に思いました。その頃LINE PayやPayPayが流行り始めた時期で、個人で買うものをキャッシュレスで買えるというサービスにフォーカスが当たっていましたが、共同で使えるウォレットサービスは共同財布だけだったんです。

当時もう一つ疑問があって、Time Tree(タイムツリー)というアプリがすごくユーザー数を増やしていたんです。タイムツリーは共有カレンダーアプリで、僕は使っていなかったし、中身を知っても使おうと思わなかった。なぜ僕がタイムツリーを使わなかったかというと、グーグルカレンダーで事足りていたからなんです。グーグルカレンダー上でマイカレンダーと他の人と共有するカレンダーを設定していたので、カレンダーを共有したいというニーズは充分満たされていた。機能としてはグーグルカレンダーがあればいいのに、タイムツリーのユーザーは伸びている。

なぜ共同財布を提供しているのは僕たちだけなのか、なぜタイムツリーが流行っているのか。考えていくと、世に出ている多くのアプリは、複数人で何かを使うという観点で作られていないのではないかと気づいたんです。

家族向けサービスの市場の可能性

ウォレットサービスもカレンダーも、一人で使う時もあれば、カップルやコミュニティで共有して使いたい時もあるのに、基本的には個人で使うプロダクトとして作られている。そこにオプション的に招待機能があったりすることはあるけれど、招待機能がメイン機能の中に埋もれてしまったり、ユーザー体験が良くなくて、使おうと思ったけれど良くわからなくて使わない人が大多数を占めていたのではと思いました。

「家族アルバム みてね」という、家族間で写真を共有するアプリも伸び続けていますが、機能としてはグーグルドライブやグーグルフォトでもできていたわけです。昔から実現できたユーザー機能だったのを、わかりやすく外に伝えるデザインになっていることが非常に大事なことだったのではないかと思います。

「個人単位」ではなく、家族など複数人の「コミュニティ単位」で使うことが基本になっているサービスは求められている。そして数あるコミュニティの中でも、「家族」というのは一番所属している人が多いコミュニティです。継続的に共同生活を行っていく中で、解決しなくてはいけない問題は多々出てきます。家族向けITサービスの市場の可能性を感じました。

Gojoは、ユーザーの顔もわからないままコミュニティのお金管理アプリというざっくりとしたサービスとして提供していましたが、そこからターゲットを家族にシフトしていったんです。家族が使うと考えた時に無駄な機能をはぶき、必要な機能を入れ、1年の間に3回デザインを刷新し、シンプルに家族のお金を出し入れするアプリにしていったんです。名前もGojoだとわかりにくいので「共同財布(Gojo)」にリニューアルしました。

そうして夫婦や家族が使えるアプリになると、ユーザー数がどんどん伸びて行きました。共同財布のようなサービスは、一度生活の基盤に入るとなかなかやめられない。よし、これからどんどん広げていこうと盛り上がった直後のことでした。
大人の事情で共同財布をクローズしなくてはならなくなったのです。

情熱は、家族のために

約半年かけて、共同財布アプリを閉じる準備をしていきました。徐々に機能制限したり、ユーザーさんに返金したり。そして2020年5月に共同財布は完全にクローズしました。

自分が産んだ子を、育てて大きくして、そして自分の手で殺したような感覚でした。 基本的に人生の中で休むということはしないのですが、共同財布を閉じてからは、東京湾近くの川辺で寝ころんで過ごす日々が続きました。ただ、常に世の中の問題を解決したいと考えてしまうので、寝ころびながらも頭の中では様々な事業のアイディアを練っていました。

その中で、いくつかの事業案がマネタイズもできるし、実現も可能だとわかりました。けれどいざやろうとしても腰が入らない。それを自分がやることの必要性を感じなかったんです。僕が本腰を入れてできるのは、僕がやるべきなのは、僕ならではの、共同財布を運営しているときに見出した、家族領域に関する知見を活用できる事業しかないのだと、何度もその結論に辿り着きました。

銀行口座をベースにした家族金融システムを

ファミリーテック株式会社メンバー

もう一度、家族のための金融アプリの開発を検討し始めた時、2020年に銀行が銀行API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を作ったことを知ったのです。銀行APIは、銀行の持っている機能を外部の事業者が使えるという仕組みです。

銀行口座の情報は、これまでATMで通帳を見るか、インターネットバンキングを使って見るかしかできなかったんですが、銀行APIがあれば、第三者も口座情報を参照したサービスを作ることができる。たとえば家計簿アプリのマネーツリーさんやマネーフォワードさんも、裏では銀行APIが使われています。

新しく開発する家族の金融アプリには、銀行APIを使おうと思いました。共同財布はバーチャルウォレットという財布をネット上に作っていたのですが、そこから家賃の支払いなど行うことはできませんでした。銀行口座をベースにすればそれも可能になる。ひとつの口座を二人でシェアすることがサーバー上で実現できるようになる。快適な家族金融システムができあがる。
そうしてファミリーバンクの構想ができ、新たに事業をスタートさせました。ファミリーバンクで銀行APIを使うために必要な電子決済等代行業のライセンスを取り、2021年11月から正式に銀行APIを使える認定企業になりました。

大切なのはユーザーのニーズに応えること

僕は共同財布を作っている時に、プロダクトの作り方を学びました。世の中にないものを作ったら良いわけではなく、ユニークさがあればすごいというわけでもなく、大切なのはユーザーのニーズに応えることでした。

これからファミリーバンクは、家族のニーズに寄り添いながら、豊かなスマートファミリーライフの実現に向けて進んでいきます。

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