中山牝馬S 予想メモ


コース形態

中山記念のとおり。

中山2000と違い、急坂の途中からスタート。スタートが下手な馬は躓いたり出遅れたりしやすいので注意。
テンのダッシュがつきにくく、1角まで1F程度と短いのもあり、先行馬が競り合い過ぎなければ比較的緩めのペースになり息も入れやすい。
そのため、どちらかというと先行有利の展開になることが多い。どれだけ楽にいけるかがカギ。
後半は最後の急坂以外は下り坂と平坦なのも後傾ラップのなりやすさに拍車をかけている。差し馬は進路と仕掛けどころが重要となるだろう。

TB想定

フラット~やや外気味かなとは思う。

フィアスプライド

追い込み一手だった馬だが、ターコイズSでは先行策に切り替えて勝ち切り。力を示した。
しかし、ターコイズS自体は時計も出ており、スローペースだったため展開的にロスなく回る内前有利であったため、結果的には恵まれているので過信禁物という評価を与えていた。4着ソーダズリングは京都牝馬Sを制したが、1400にレベルを下げたことと、彼女の場合はスローペースでやや外を回っての差し損ねであるためこのレースではやや不発と見るべきであり、この馬が抜けて強かったと見るのは早計。
メンバー的にはターコイズSと大差なく全体的に弱いので今回も当然有力視されるべきではあるが、展開次第では取りこぼす可能性もあるし、斤量が増えるのでその点が懸念。
1着候補。

ククナ

中山金杯は前残りの展開のなか後方寄りから唯一掲示板内に入って好走しただけに内容自体は良かったのだが、道中3角手前から馬群の切れ目の単騎となっていたため、動きやすいポジションに恵まれたところは否定できない。
七夕賞もスローの前残り展開に恵まれたものである。共通点を考えた時に、もしかしたらスロ専なのかも?というところと、どちらも比較的高速決着&スローで軽斤量に恵まれた感があるため、評価が難しい。
しかし、牡馬混合のハンデ重賞でそこそこ走れているならば、無視はしにくい馬である。メンバー的にも中山金杯などと展開が向けば。
1着候補。

コスタボニータ

この馬自身の力としてはOPレベルであまり高くない。内有利TBかつ好位の内で脚を溜められれば好走可能というレベルである。
愛知杯は中距離ながらもそもそも牝馬戦線の中でもかなり低調なレースで、上がり馬ミッキーゴージャスに全馬完敗している。TB的にはそこまで内有利はなかったが、展開的にはロスなく回った方が有利だったために浮上したもの。そこまで評価は必要ない。
現在のTB想定だと最低でも内枠が欲しいところ。
2着以下候補。

ヒップホップソウル

ターコイズSは全体的に通したところは悪くなかったのだが、出遅れもあって位置取りが後ろすぎた。相手が揃って締まった展開になりやすい重賞だと先行はあまり期待できない可能性が見え始めた。
内枠から好位で流れに乗れれば巻き返す可能性はあるものの、好評価されやすい紫苑SもTBの恩恵は受けていたので、秋華賞やオークスなどを踏まえてもそこまで強くはない。
相手はターコイズSと同等くらいなので、勝ち切るまではどうか?
3着候補。

コンクシェル

ストレス耐性がなく、被されたりすると脆いが、気分良くいければ強さを発揮するタイプである。
そのため逃げあるいは外追走ができた時は強い競馬ができる。それを初めて示したのがアネモネSである。
節分Sは負けすぎであるが、2~5着が3.4角インコースを通った馬で占めるくらいの内有利TBで外を回り続けたぶんでもあるので酌量可能。というかクルゼイロドスルが強かった。
初音Sは3馬身突き放す快勝だったが、スローペースで逃げ馬の離れた単騎の番手(で上がり33.5)、3番手がさらに大きく離れる、若干内有利TBという勝ってくださいと言わんばかりの恵まれっぷりであるため、これをそのままOP以上で通用する強さとして受け取るべきではない。
よって、楽に外目を先行できそうならば警戒するべきだが、枠順次第ではそれが叶わない可能性があるため、わりとピンパーが激しく、軸向きではない。
2着以下候補。

ラヴェル

京都記念の5着はルージュエヴァイユとマテンロウレオが不発したことで相対的に浮上したもので、かつ緩めのペースで前目にポジションを取ったこの2頭が単に残ったというだけである。
プラダリアとベラジオオペラを含めた4頭以外はOPレベルで、ほぼ同じ位置から雪崩れ込んできた4着シュヴァリエローズはOP勝ちもしていない。
また、大きく恵まれたとはいえ復活気配のなかった3着バビットすら交わせなかった。
よって、基本的にはOPでも中位くらいのレベルと推察するが、外から被されない立ち回りだとスタミナを活かせる競馬ができるので、マイル路線が多いメンバーで実質カテゴリ弱化となると抑えても。枠次第。ヒップホップソウルとはほぼ同格。
3着候補。

タガノパッション

愛知杯の2着は中団内でロスなく脚を溜め、直線で外に出されて脚を伸ばしたもので、近走なかなか叶わなかった展開に噛み合ったレース運びができたことによるもの。
展開の恩恵+力を出し切った内容だが、愛知杯のメンバーはかなり低調であり、あくまでも能力はOP級を出ない。今回もやや似たような構成なので、好走までなら足りる。
2着以下候補。

フィールシンパシー

ターコイズSの2着は内枠を生かして楽に逃げ、
かつスローペース・内有利展開で上がり34.5でまとめたことからもあらゆる面で恵まれており、勝つならこの展開以外にはなかったはずであり、それでも勝てなかったことを考えれば重賞級とは言い難い。
2連続で恵まれたなか次戦のニューイヤーSは若干内有利のTBのなか好位の外追走だったのもあるが伸びきれず9着と大敗し、好走にはやはり展開などの助けが必要である。
脚質に融通は効くので、枠なりに立ち回って恵まれるようであれば、再度の好走の可能性はゼロじゃない。
2着以下候補。

アレグロモデラート

愛知杯の4着は逃げ馬と番手の序盤のやり合いを避けて単騎の3番手に入り込み、逃げ馬の離れた番手のウインピクシスが早々に脱落したため、その1つ後ろのこの馬に展開が向いた可能性はが高い。
しばらく単騎かつ内で気分よく追走できたことと51kgの軽斤量にも恵まれた。消耗戦展開ではあったが、高速馬場ではあったので斤量の恩恵はそれなりにあったので、好評価は不要。普通に走れば3勝クラス止まりの馬なだけに足りない可能性が高いが、さらに斤量が減って50kgは無視がしにくいし、いかんせんメンバーレベルが低く愛知杯より同等か若干上くらい。スロー展開なら可能性はあるが、斤量が目立つだけに能力面よりも人気はしそうなので積極的には手が出ない。
見送り。

シンリョクカ

日系新春杯は好位に取り付く競馬を狙ったが、ペースが速く潰れてしまったものである。
その前のエリ女、府中牝馬Sは見せ場がなく、桜花賞、オークスは結果的にリバティアイランドとハーパー以外は低レベルだった。
距離短縮自体は悪いとは思わないし相手弱化、それまでの戦績的にはヒップホップソウルらと大差はないので、恵まれれば巻き返す可能性は否定しない。
3着候補。

ルージュリナージュ

ターコイズSは内前残り展開で酌量可能。
東京新聞杯の8着は見た目は内決着の中大外から伸びてきたように見えるが、3.4角は内の2列目を回っており、直線から外に持ち出したものであるため、そこまでロスはない。しかし、外差し馬が軒並み不発した展開とTBだったことや、同じようなコース取りの7着アヴェラーレと僅差なのを考えると思ったよりはやれた内容で、これまでより評価を少し上げたい。溜めれば末脚は発揮できるのだが、基本的に位置は取れないので、展開依存型。
忙しい競馬にならず、ハマればワンチャンはなくもない。
3着候補。

クリノプレミアム

中山金杯の内容はスローペースで好位につけたにも関わらず伸びあぐねており、1角で不利を受けたにしろ残念な内容。
小倉大賞典も内枠からロスなく回ったものの、いつもよりもやや位置取りが悪く雪崩れ込んだだけであった。昨年よりも衰えが見えてきており、圏内まで期待しにくくなっている。
小倉大賞典も弱いメンバー構成だったが、若干今回の方がレベルは低いので、好位から積極的にしぶとく脚を出せればチャンスはあるものの、昨年ほど有力視はできなくなっている。
3着候補。

ルージュエクレール

ターコイズSと同じ評価。↓
秋風Sの内容は最後方から大外一気の強い競馬には見えるものの、よく見ると出遅れたのもあり4角まではインベタでの追走で、当日はスプリンターズS週=比較的内有利のTBであったため、それを生かした競馬であった。
外を回した馬が多いなか最内をロスなく通して直線でかなり上手に大外まで持ち出すことができたために直線一気ができたものであり、53kgの軽斤量だったのも含めて高い評価はそこまで必要ないと考える。

ターコイズSも見せ場なしの敗戦。再び軽斤量だが、巻き返せても圏内までは厳しいか。
見送り。

ファンタジア

オリオンSは若干内有利TBでの外追走があったにしろスローペースから好位につけてシンガリ負けと負けすぎ。
これまで中長距離を使われてきただけに、1800に短縮しても先行できるほどの脚があるかも疑問であり、3勝クラスで大敗されては、いくら弱いメンバー構成と言っても相手はOPくらいの力はあるので、ここでは買いづらい。
見送り。

キタウイング

ここまでの重賞でも負けすぎであり、買いづらい。
見送り。

グランスラムアスク

長距離のダイヤモンドSですら逃げられなかったので、無理して逃げても愛知杯の二の舞になることを考えても基本的には厳しい。
見送り。

総評

切れる馬が少ない、悪い意味の団子。つまり、低レベル帯で大混戦。
1着候補は一頭のみだが、絶対視できるほどの力ではなく、あくまでも実績面と近走分析的にそうなるだけ。展開一つであっさり逆転負けもあり得る。
とてもではないが、脚質や枠などでヤマを張らないと絞れないし買えない。基本的には、無理するレースではない。

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