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1万日の傷覧

 8周年を迎えたグラブルのメインシナリオ最新章「1万日の傷覧」を読みました。長期コンテンツあるあるのIF展開で物語を広げています。直近だと「ポブさんぽ とりまトッポブで。 ~3rdAnniversary~」と「拝啓、大切な君へ。」の開催、サンダルフォン(アナザーver)の実装でしょうか。
 最新章ではバッドエンド回避のため奔走する団長が見れます。解決の糸口が見えてからの勢いがすごいです。「Re:ゼロから始める異世界生活」で例えると、死に戻り能力でボス攻略する展開です。

あらすじ

 最新章で、「幽世」という敵軍勢との攻防が繰り広げられます。幽世の攻撃を簡易に説明しますと、コッソリと記憶を書き換える魔法を使ってきます。わかりやすく説明できないのですが、特定した人物を記憶から消し、存在を抹消します(存在しないパラレルワールドに置換される、が正しい表現に近いです)。既にネームドNPCが二人消されています。記憶改竄で起きたシナリオの矛盾は、幽世が新キャラを揃えて辻褄を合わせてきます。
 魔法攻撃のからくりを知っているのは元王様と側近のみ(緑騎士・紫騎士)です。最新章では団長と操舵士が魔法攻撃に気づきました。

IFのバットエンドシナリオ

 ヰロティスの回想が始まり、目玉のIFバットエンドを見れます。別世界線の境界の世界は、幽世に侵攻されました。滞在していた団長たちは全滅したそうです。グラブルの天丼演出「死ぬカタリナからの絶叫するルリア」を見れます。「リペイント・ザ・メモリー」と重複するバットエンドです。この演出は歌舞伎なので、引き出しの少なさ云々は関係ないです。敵襲に気づけなかった防人のシトリを連れて、団長&ルリアを逃がす展開に続きます。抵抗した団長は殺されました。逃げたルリアは植物人間になりました。全滅を招いたシトリは病みます。ビィは存在感が無かったです。
 生き延びたシトリはレジスタンスの頭となり、全滅エンド回避の為に暗躍します。戸籍を変え(shitori→irotihs/シトリ→ヰロティス)、現世界線の団長に繋がります。
 補足ですが、シトリに落ち度はありません。不時着したグランサイファーを修理しなかったことが、幽世の侵攻のきっかけらしいです。どうやら、団長たちが修理を諦めたから幽世につけこまれたそうです。シトリ視点では、騎空団の全滅は「敵襲に気づけなかった私の責任」に見えています。

平成ソシャゲによる老舗の味

 ヰロティス回想によると、諦めると幽世フラグが立ってバットエンドルートらしいです。裏を返すと、高い意識持ち続ければ全滅エンドを回避できます。幽世攻略はテンションがカギです。
 そうこうしているうちに操舵士が消されて、幽世にメタ抵抗できるのは団長のみになりました。急いで幽世の根城を叩きに行くことになります。攻略の糸口を掴んでいるので絶望感はありません。諦めなければ何とかなるそうです。ハイテンションで攻略すれば、抹消された操舵士・新章のネームドNPCは帰ってくることでしょう。
 この調子なら、四騎士イベも組織イベも気合で解決できます。力技で完結する打ち切り少年漫画の勢いがして好きです。

感想

 もしも、気の持ちようでオチがついたとしても、仕方がないと思っています。
 過去改変してくる敵なんて強過ぎです。富樫先生なら真っ先に退場させています(未来予知できる占い師ネオン然り、記憶譲渡できるパクノダ然り)。ソシャゲで実装したキャラを次々に抹消するわけにはいきませんし、幽世関連で広げた風呂敷を力技で畳んでも責めれません。
 グラブルは元々、平成生まれ・平成育ちのソシャゲだったことを思い出しください。8年間がんばってきました。
 インフレに次ぐ古戦場アクティブの減少、伴う野次を聞いていると、運営にタオルを投げたくなりました。「同情するなら金をくれ」と叫ばれそうですが、汗を拭ってほしいです。
 ネームドキャラが抹消される新章の締めはインパクトがありますし、改変の辻褄を合わせるために新キャラを出す手法はソシャゲ的にも成功でしょう。原神キャラデザ研究の痕跡が、六竜擬人化の意匠から伝わってきます。
 平成産ソシャゲを8年間運営するのは疲れたと思います。海外ソシャゲの活躍が広がる令和でトップを追うのは、休んでいいのではないでしょうか。
 グラブルがどんな結末を迎えても受け入れます。必ず看取りますし、更新を待っています。

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