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1/18 『デッドプール』を見た。映画の方。

 数日空けてしまった。リアルがそこまで忙しかったわけではないが、だからこそ、空いた時間によって精神が化膿してじゅくじゅくになっていた。将来のことや自分について問うていると、慢性とはいえど必ず病んでいく。自分ばっか追い詰めても生産的でないことくらいわかっている。だけど、理解してても抗えない事柄の方が多い。最近、大人がお酒ばっか飲むのが少しわかった気がした。生きてきて20年を過ぎると、過去も未来も悪夢だらけになる。なら、度数の高いウォッカやワインを浴びて見て見ぬ振りが一番楽。どうせ見るなら吉夢が見たいし。きっと、こんなマインドで日々をどうにかやり過ごしているのだろう。だから、私もそれに倣って、鬱憤はアルコールと自身の内在する外向的な部分に多少ばかり任せていいのかもしれない。露悪趣味ばっかり口から出てきても、聞いている側からしたらつまんないからね。


 先週末、フォロワーと初めて『デッドプール』を見た。
 デップーといえばメタ発言、下ネタ、グロテスクな描写がそこかしこに散らばっているのが売りのヒーロー。また、アメコミや少年コミックをちょっぴり齧っていたり、姉がデッドプールに関して詳しいこともあり、事前知識はそこそこあった。映画はどんなテイストに仕上がっているのかが気になっていたけど、ずっと機会がなく今まで見れていなかったのだ。
 結果的に言うと面白かった。挿入される劇伴もストリートっぽくて、若者ウケな味わいがあった。けど同時に、「こんなものなのか」とも思ってしまった。デップーが現在の姿になった過去話、また恋愛描写に尺を多めに取ることで、転結でデップーに感情移入するようになっている。この構成自体、アクション映画では珍しくないし、ストーリーを綺麗に締め括っていて見ている側はとてもすがすがしい。だけど『デッドプール』らしくない。デップーに感情移入とかしたくないし、こっちが託した感情を裏切るような悪辣なやつであってほしい。”ヒーロー”より”ヒール”がいい。多分、メタ発言をするデンジみたいなのが最もデップーに近いと思う。
 そのため、最後まで見て面白かったけど、納得はいかなかったという所感に落ち着いた。全部デッドプールにわかオタクの妄言なんだけどね。過度に期待を抱きすぎるのはよくないね。今回は生ヒーロー着地を見れただけでも満足とするか。
 みんなも期待が膨張しまくる前に消化したいものは消化するべきだよ! 以上。

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