「月曜日」

「やだなあ、もう明日は月曜日だよ」

「土日は早いよねー」

 なんて会話をする日曜日の午後5時。学校が嫌いなわけではないが、月曜日は正直気が重い。

「はああ……」

「でも私、月曜日好きな時もあるな」

「マジでっっ! 何時!?」

「祝日だよ。月曜日って祝日多いじゃん」

「ああ……」

「何その反応。でも月曜日が休みってだけで三連休になるし、なんか得した気分にならない?」

 確かに月曜日は祝日が多い。でもそれはもともと決まっていたことだし、いつもあるわけじゃない。得したとは少し違う気が……。

 そう思って黙っていると、

「ま、嫌がってても来るものは来るんだし。何とか前向きに考えるのね」

と、きれいにまとめられてしまった。

それにしても何でこんなに気が重いんだろう。いつもよりひどいような気がする。何か大切なことを忘れているような――

「あ」

「どうしたの?」

「そうだ、明日課題提出じゃん。だから気が重かったんだ。思い出せてよかった」

「……え?」

「ほら、この前国語の授業で言われたレポート。私まだ感想書き終わってなくてさー」

 そこまで言ったとき、今まで澄ましていた隣の顔が強張っているのに気付く。

「大丈夫? まさかやってないんじゃ……」

「月曜日なんて大っ嫌いよ!!」

 そこですかさず言い返してみる。

「いや、それ月曜日関係ないから。それに嫌がってても来るものは来るってさっき――」

「さっきはさっき、今は今よ!」

「あ、はい、そうですか」

……開き直られた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?