『3Hour Drive』について


サンファ(Sampha)は哀切の滲む歌声が大好きなイギリス人アーティスト。
未見動画はないかとYouTubeを探索していたら、アリシア・キーズとの新曲『3 Hour Drive』を発見!
アリシアは『No one』とか好き(昔とくダネで歌うのを観て感動で泣いた。)
曲の動画にぶら下がるコメントから、Netflixでこの曲のメイキングドキュメンタリー(「SONG EXPLODER」)に行き着いた。

前記事で載せた日本語歌詞は、ほぼその番組から引用している。

「You give me life(あなたがくれた命)」で始まる演歌調の歌詞について、

アリシアは、生まれたばかりの息子を想いながら、サンファは、亡くなったばかりの母を想いながら、生と死、真逆の視点で歌われている。

サンファは数々の有名ミュージシャンとコラボしているが、この曲は特に彼の存在感が大きく、大スターのアリシアがサポート的立ち位置にいるように感じる。

それは曲の最後が、


 愛しい人よ 僕の元に(戻ってきて)
(この痛み悲しみは)抱えきれない


と、大切な人を失くしたサンファの目線で終わる点にも顕れている。

インタビューでは彼女が、

「サンファと知り合いたかった」、「すぐに彼を気に入ったわ。悲しみを抱えたとてもシャイな人」

と評しており、
わかるー!!さっすがお目が高いアリシアどんっ!と、100回くらい首肯した。


なお一流アーティストは、歌っていない時にも詩人である。


アリシア 悲しい時、身近な人の側では涙が止まらない。他人といる方がいいかもね。

サンファ 自分のエネルギーの原動力は鬱積だ。(それを)マイクが捉えた。人生は辛すぎるから、人は仮面をつけ隠したがる。自分をさらけ出してみようと、その時思ったんだ。

感服!!全受容器がひれ伏しそうだ。


願わくばこの名曲と、30分に満たない至極のドキュメンタリーが、さらに世界に広まって欲しい。サンファのリリース頻度が上がってくれれば、私にとっては御の字だ。



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