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2024年度インターハイ奈良大会展望~準決勝(Best4)~

 各ブロックから勝ち上がった4校が対戦する準決勝を前に展望を書いてみました!



準決勝までの勝ち上がり


Aブロック⇒奈良育英高校(本命)
Bブロック⇒五條高校(対抗)
Cブロック⇒大和広陵高校(穴)
Dブロック⇒生駒高校(対抗)

まえがき


 個人的な見解で大会前の展望で考察した本命が準決勝までの勝ち上がりで3校も脱落するという群雄割拠な大会となっております。

 準決勝の対戦カードが決まってアンケートを取ってみたところ、添付の様な前評判となっており前評判通りの結果になれば、3大会連続で奈良育英と生駒の決勝戦と双方ライバル校の一騎討ち感が出ています!
 でも地味に大和広陵も4大会連続でBest8入っており今大会は遂に壁をぶち破りBest4へと駒を進めた形になっております。
 それでは準決勝2試合の対戦カードについて簡単にですが考察してみました。


奈良育英高校 vs 五條高校

 
 この対戦カードは昨年の前回大会決勝と同一カードとなり、奈良育英側としては今大会も撃破して4季連続優勝に王手をかけたい一戦で、五條側とすれば今大会は昨年の雪辱を期して4年ぶり優勝に王手をかけたい一戦となります。


2回戦 奈良学園戦スタメン

 まずは奈良育英ですが初戦の奈良学園戦で上手くビルドアップできず…中盤でボール失っては奈良学園のカウンターにホント苦しんでいました。
 更に後半立ち上がりにカウンターで抜け出した奈良学園の選手を奈良育英のGKが倒して退場してしまい…1人少ない状態で残り時間を戦う崖っぷちの状況を作ってしまいました。
 そういう状況でありながら終盤CKから劇的なゴールをあげて逃げ切る勝負強さを見せつけたのは、近年の県内王者として君臨するプライドが成せる技だと思います。
 ただこの試合を観ていて奈良育英がどうして奈良学園に攻め込まれピンチの連続だったのか…
 ここから奈良育英に対しての守備対策は見えてくるので五條にも勝算は十分あると思います。


準々決勝 香芝高校戦スタメン

 準々決勝の五條はリーグ戦で観戦した畝傍戦とは違い1-4-1-2-3のシステムを体現できていました。
 ハイブロックを組んで香芝に対して中盤への縦パスを通させない守備が出来ていて、それにより香芝はハイプレスがないので時間があり底でボール循環できるものの中盤へのパスルートは切られてパスカットされるため、中盤は使わなくなりSBからSHへの縦パスorロングボールで走らせるかに留まり効果的な攻撃はなくなりました。
 この結果、五條は香芝を零封した上でミドルシュート2本を決めて快勝しました。
 そして、この守備対応は奈良育英にもハマる気がします。
 なぜなら奈良学園もハイプレスではなくハイブロック⇒ミドルブロックに移行しながら、個対個では劣るので多少剥がされながら前進を許していましたが、何とか奈良育英の攻撃をのらりくらり封じていたからです。
 五條なら個対個でも同等レベルと考えているので同じ対策を取れば奈良学園以上に奈良育英の攻撃を封じる可能性は高いと思います。
 奈良育英は中盤に攻め口がなければ必ず底に時間を与えているのでロングボールで五條を押し下げようとしてくると考えられます。
 このロングボールに対応して空中戦で競り勝つ&裏対応で走り勝てば、あとはマイボールにして香芝戦の様にピッチを広く(幅と深さ)使った攻撃で奈良育英を押し込めると思います。
 例え奈良育英がサイド攻撃してきても中盤を経由しないボールサイドの攻撃は単調なので比較的守りやすく、中盤への縦パスも背中を向けて受けさせさえすればプレッシングする事で、バックパスか強引に前を向こうとしたところを五條ならボール奪ってカウンターチャンスもあります。

 この第1試合の結論として奈良育英は良くも悪くもスタイルを変えないところが強みであり弱みでもあると考えています。
 五條が奈良育英に対してどんなプランでゲームに臨むかで、どちらが主導権を握るかに関わってくると思っています。
 昨年決勝の様に五條が臨時的な5バックで守備を固めて奈良育英の攻撃に対して受け身なプランだと、恐らく昨年の様に攻撃に耐え切れず先制点を許してThe Endかもしれません。
 とにかく五條側からすれば奈良育英相手だと受け身の守備よりアクティブな守備に出る方が勝ち筋は見えてくるかな…と思います。


大和広陵高校 vs 生駒高校

 
 大和広陵にとっては2大会連続で準々決勝で敗れた鬼門の生駒との対戦で今大会は準決勝での再戦となり今度こそ雪辱を期していると思います。
 ただ大和広陵の試合を一度も観ていない為どんなサッカーするのか全く不明なので、出来る出来ないは置いといて生駒対策として何が効果的なのか考えてみました。


準々決勝 畝傍高校戦スタメン

 まず生駒の戦い方はリーグ戦と準々決勝の畝傍戦を観たところ基本的にはプランは変えて来ないと思います。
 生駒の強みは1試合通じてのハイプレスにあり後半から両SHとFWの3選手を交代させてハイプレスを継続させる選手層があります。
 インハイ予選は特に70分ゲームなので余計にハイプレスの効果は絶大で、DFラインのスタミナあるうちは何とか凌いでも終盤スタミナ切れする所を完全に上回り押し込んできます。
 これまで大和広陵が苦杯してきたゲーム展開はどうだったかは知らないのですが、県1部と県3部におけるリーグ戦での守備強度の違いも大きいので、大和広陵も慌てて自陣でボール失っての失点が多かったのではないでしょうか…
 それじゃ大和広陵に勝ち目ないやん!になってしまうので、ここからは大和広陵の選手層で出来るのかは分かりませんが、生駒に対して攻撃を仕掛けるなら…狙いどころはここかな?と考えたので書いてみます。
 生駒のハイプレスはタレント力が武器なので、どうしても俺が…俺が…と食い付き過ぎたりして、後ろとの連動面など組織的には?なるところがあるので積極的にそこを狙っていきたいです。
 更に生駒のDFラインはカウンターに備えてセーフティに自重する事が多いので、大和広陵が1-4-4-2のシステムだとしてFW2人が常にハーフウェイライン辺りの高い場所で居残れば、生駒のDFラインも3人or4人が付くかもしれません。
 そうする事で生駒は中盤が薄くなる上にハイプレスする前線とのライン間は間延びするので、大和広陵は生駒のMFーDF間にシャドーが落ちたりSHが絞って縦パスを受ける、または生駒のMFーFW間ではボランチやSBが絞って縦パスを受ける事で、受けた選手が前を向けると生駒の守備も慌てると思います。
 現に生駒はここを攻められると観戦したリーグ戦では山辺に4失点、畝傍と奈良クラブユースに3失点して負けていました。

 この第2試合の結論として、この準決勝の見所は生駒のハイプレスを大和広陵が掻い潜れるのかどうかがポイントで、大和広陵の個の力が低ければ生駒が圧倒してしまう可能性も十分あるので、初見の大和広陵の戦いぶりを楽しみにしておきます。

 

あとがき


 よく間違うかもしれない展望を書いてアップするなんてリスクあることよくやるよね?という声も聞こえたりしますが、サッカーの試合って観戦して楽しむのは勿論なんだけど、対戦前にどんなゲームになるんだろう?と考えるのが楽しいと思っていて、ピッチに立ってやってみないと分からないじゃなくて、ある程度シナリオを持ってプラン通りに戦った結果、良かった?悪かった?等を振り返るのがサッカーの醍醐味だと思います。
 それを少しでも奈良県の人達に知ってもらいサッカーへの興味を持って頂ければ、県内のサッカー認知度の浸透へ繋がると信じて今後もアップしていきます。

今回も最後まで読んで頂きましてありがとうございました。

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