見出し画像

全国高校サッカー選手権大会1回戦【雑感】奈良育英高校vs昌平高校

試合結果は知っていたけど、奈良県を代表する奈良育英高校が優勝候補の昌平高校に対して、どんなサッカーを仕掛けて挑んだのか録画を観て感じた事を書き込みました。

奈良育英は前半立ち上がりからハイプレスを仕掛ける昌平に剥がされては、奈良育英も直ぐにミドルブロックに戻れないため、昌平に攻め上がられると遅れながらのプレスバックとなっていました。
そのため、攻撃スピードの速い昌平の前進に対して奈良育英は慌てているため、プレスバックで戻り過ぎてブロックを形成できないまま最終ラインに吸収されてしまい、ゴール前をフリースペースとして昌平に明け渡していたので、もはやノーガードでぶん殴られるのを待っていると言っても過言では無い状態となっていました。

更に奈良育英の1年生GKは慌てているのか、パントキックが早すぎて前線に味方選手が上がりきれて無い状態でも蹴ってしまうので、昌平が難なくセカンドボールを回収して攻め上がって来て、再び守備対応となる悪い流れが起こっていました。
こういった奈良育英の前線へのロングボールも、県大会の様にセカンドボールを回収できないのなら、結果論になりますが途中からでもロングボールを蹴らない方へ戦術変更するべきだったかもしれません。

結局、前半11分そのロングボールを昌平に回収されて、ひっくり返されてしまい、再びプレスバックが遅れて裏を抜けられてドフリーの昌平の選手にシュートを流し込まれて先制ゴールを許しました。
プレスバックが遅れて走るスピードも負けているのなら、この日は早々とハイラインは諦めてローブロックに切り替える方が良かったと思います。

昌平が先制すると余裕が出てきたのかピッチの幅を使い出す様になり、奈良育英の守備対応は更にお手上げの状態になりだします。
守備対応に遅れるため食い付いた背中のスペースを昌平に難なく使われて、裏を取られるパターンに陥ると守備に歯止めがきかなくなりました。

前半23分に奈良育英は初めて前線で昌平のパスを引っ掛けてショートカウンターのチャンスがあったのですが、このシーンを作りたいためのハイプレスなんだろうけど、このシーンを1度作るのに何度も昌平に攻め込まれるリスクはホント割に合わないな…と思いました。

前半25分には昌平が奈良育英の十八番を取る様なGKからのパントキックから難なくセカンドボールを回収して、シンプルに奈良育英のDF裏を取るのに成功して更に追加点を奪っていきました。
この昌平のゴールは奈良育英側の気持ちをへし折る一撃になったと思います。

更にトドメを刺された3失点目は前半36分に昌平がボールサイドから逆サイドへパスを出され、奈良育英の守備が遅れて昌平のボールホルダーへ食い付いた後のポケットをドリブルで仕掛けられて、ゴール前を崩されての失点となりました。

あまりもあっという間の前半だけで3失点とは…
対戦相手が昌平高校に決まって試合まで準備期間はかなりあったはずなのに、スカウティングして昌平に勝つための準備した対策がハイプレス&ハイラインで、それが上手く行かなかった時のプランBがある訳でもなく、前半40分間を何も手を打てないままハイプレス&ハイラインを続けてしまい、昌平に勝負の行方を決められてしまいました。

県大会では縦に速いと思っている攻撃も、全国大会では決して速くもない攻撃になってしまうので、やっぱり県大会から遅い攻撃プラン(幅を使う攻撃)も実戦しておく必要があるんだな…という事を、そろそろ奈良育英にも気づいてほしいと思いました。

前半だけで昌平に3点ビハインドでは奈良育英もハーフタイムに取れる対策も万策尽きて、もう何も残されていなかったようです。
後半も前半と同じようにハイプレス&ハイラインで1点を取ろうとしてきました。
これは昌平の思うつぼで簡単にポケットに侵入されては、更に得点を重ねられゴールラッシュされてしまいました。

結局80分ゲームという普通より短い試合時間でも7失点と、優勝候補と言えここまで昌平に完膚なくボコられると、県大会3連覇の王者奈良育英ですら全国では全く歯が立たないのか…と凹んでしまいます。

既に奈良県の高校サッカー界は全国に置いてきぼりにあっているのに、いつになったらこのままではダメだと気づいて変革してくれるのだろうか…
ここまで変わらないのなら、いっそのこと奈良クラブユースが奈良県の高体連強豪校に対してボコボコにしてほしいとすら思います。
しっかり選手達にサッカーを理解させないと、県内でも勝てないレベルなんだよ!と…奈良クラブユースに気付かせてほしいと思っている自分がいます。

今度こそ心機一転2024年度シーズンを楽しみにしています!

~おわり~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?