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2024高校サッカー選手権奈良大会展望~五條ブロック~

 いよいよ令和6年度も選手権奈良大会が開幕します!
 そこで今大会も4シードのブロック毎に個人的に考えた大会展望を綴っていきます。
 第2回はインターハイBest4の五條高校のブロックです。

4シード⇒五條ブロック

◼️観戦済み高校紹介

 当該ブロックも観戦した高校は5校と多めでしたが、その中で県2部リーグと県3部リーグで面白いサッカーをする高校を見つけてしまい、またまた個人的に大胆な大会展望を書いてしまいました。
 それでは五條ブロック編のスタートです!

【法隆寺国際高校】

 五條ブロックの最有力はシード4の五條ではなく県2部リーグ所属の法隆寺国際を推したいと思います。
 法隆寺国際の試合は高田商業戦しか観戦していませんがスタイルが観ていてワクワクさせる衝撃的なサッカーで魅了されました!

(県2部リーグ第11~16節)
●0ー4奈良クラブユース
○7ー1高田商業高校
○5ー0一条高校
○6ー0生駒高校2nd
○2ー0山辺高校2nd
○3ー0郡山高校

 奈良クラブには零封されていますが高田商業戦以降は複数得点を重ね破竹の5連勝で現在県1部リーグ昇格圏内の3位まで浮上してきました。

 ポストにもある通り1-3-2-3-2(1-3-5-2)から守備時はWボランチの1人を下げて1-4-4-2に変形させるため、ボール保持時でもボランチが最終ラインに落ちて来たらサイド側CBがSBに可変して、ボール運んでサイドを押し上げるというマジで攻撃的なサッカーでした。

 こんなサッカーしている高校は県1部リーグでもいないので対戦したら戸惑うやろな…と思うので、法隆寺国際をノーシードながら当該ブロックの本命に上げさせていただきました!

 ボール非保持時もハイブロックから相手SBにボール渡ると2トップとWGのチャレンジ&カバーのプレッシングでボール奪いに行くので手を焼くと思います。

 おそらく多くの人がこの凄さを知らない上にノーシードで1回戦から登場のため、インターハイでの大和広陵みたいに選手権で旋風を巻き起こしてくれるんじゃないか?と密かに期待しています。

【五條高校】

 インターハイでは復活のBest4入りを果たして今大会4シードの五條なんですが、リーグ戦の方は直近の戦績が芳しくない上に観戦した畝傍戦では大敗を喫していたので本命ではなく対抗馬としました。

(県1部リーグ第10~16節)
△1ー1一条高校
○1ー0橿原高校
○1ー0香芝高校
●1ー6奈良育英高校
●0ー5畝傍高校
△0ー0生駒高校
●3ー4山辺高校

 畝傍戦であげたポストの通り一世風靡された個人技で圧倒する時代は終わったと思っており、畝傍戦では得意とする局地戦でも競り負け苦し紛れに蹴ったロングボールも畝傍に回収されていました。

 現代の高校サッカーは戦術の時代に突入しており『個vs個』で勝つ時代ではなく『組織vs組織』で勝つ時代なので『個vs組織』になってしまうと勝てなくなります。

 このあたりがリーグ戦の結果にも如実に現れていると思っており『個vs個』で勝てる相手には最少失点には抑えれるけど『個vs組織』とされてしまう相手には大量失点しているんだと考えられます。

 五條としては入部した選手のポテンシャルに頼りきった戦術だけでなく、今後は個人技に特化した練習をする時間をもう少しサッカーを理解する時間に割いて、組織的な戦術もゲームに取り入れる過渡期に面しているのではないでしょうか…

 そのため個人のポテンシャルは低くないので選手権では守備だけでも組織的になる様に準備して上位進出を目指したいところです。

【橿原高校】

 橿原の試合観戦は奈良クラブユース戦だったのでシステムは1-5-4-1だったけど、おそらく他の試合は1-4-4-2か1-4-2-3-1あたりではないかと想像しています。

 この試合では奈良クラブユースも本調子ではなかったので何とか2失点で終わりましたが、もし選手権でも1-5-4-1を取り入れようと考えているのなら1-4-2-3-1の方が良い気がしたゲームでした。

 攻撃の方が不安で1トップに当ててあとは前線で何とかして!という感じにしか見えなかったので、先に失点してしまうと苦しいゲームになりそうだな…と思いました。

(県1部リーグ第10~16節)
●1ー5奈良育英高校
●1ー2香芝高校
●0ー1五條高校
●1ー3畝傍高校
●2ー3山辺高校
●0ー2奈良クラブユース
○1ー0天理高校

 リーグ戦の戦績でも如実に現れている通り最少失点で勝ち上がるしかないと思うので守備重視でカウンターに適した1-4-2-3-1で大会に臨んでくると考えます。

【奈良学園登美ヶ丘高校】

 県3部リーグながらインターハイで試合観戦した印象が良かったので、気になって開幕1週間前ギリギリにあった県2部リーグへ昇格争いしている奈良北との一戦を観戦してきました。

 この奈良北戦がお互いめちゃめちゃ白熱した良いゲームで、奈良学園登美ヶ丘はオーソドックスな1-4-4-2なんですが、ボランチのキャプテンマークをした選手がゲームメークしていて、この選手が中盤でボール循環して相手をスライドさせながらDF裏を狙ってはパス出したり、密集を作っては逆サイドのスペースへロングフィードしたり本当に躍動した攻撃でした。

 そのためボール保持時は底で持つよりボランチに預けてから考えるというスタイルなのかな…両SHもめちゃめちゃDF裏を狙って抜け出して受けてはクロスボールを上げていました。

 県1部リーグで守備強度を高めてゲーム壊さない様に守備的な戦術でシーズン過ごすより、守備強度が低い県3部リーグで思い切りのある攻撃的な戦術でシーズン通す方が、選手一人一人の成長としては良いのかも?と奈良学園登美ヶ丘と奈良北の試合を観戦して強く感じました。

(県3部Aブロック第11~16節)
●0ー6奈良クラブユース3rd
○4ー0桜井高校
△1ー1香芝高校2nd
○1ー0東大寺学園高校
△3ー3帝塚山高校
●2ー4奈良北高校

 そういう意味でも組合せ的に順当なら3回戦で対戦する県1部の橿原の守備強度に対して奈良学園登美ヶ丘の攻撃がどこまで通用するのかとても興味深いです。

【高田高校】

 高田の試合はDiablossa高田ユースの試合観戦で観た格好になりましたが、守備でマンツーマン気味に食い付いては高田ユースに剥がされて背中取られていたので大量失点で大敗しました。

(県3部Bブロック第12~17節)
○4ー1王寺工業高校
○1ー0奈良大学附属高校
●0ー4大和広陵高校
●1ー2畝傍高校2nd
△2ー2法隆寺国際高校2nd
●0ー7Diablossa高田FC

 攻撃面はロングボール等でDF裏を狙うばかりで意図をあまり感じた攻撃には見えなかったのと、守備が上記に書いた通りなので2回戦で法隆寺国際と対戦する様なら厳しいゲームになりそうです。

◼️五條ブロック展望

 1回戦で登場する法隆寺国際が県3部リーグBブロック全敗の高取国際に負けるとは考えられないので順当に勝ち上がり、2回戦でも高田の守備力を考慮すると法隆寺国際の攻撃を止められるとは考えにくいので、ここも順当に法隆寺国際が勝って3回戦進出する可能性は高いと予想します。

 そして3回戦で4シードの五條と法隆寺国際のカードも熱戦となり、法隆寺国際がボール保持してボールと人が動く連動した攻撃で主導権を握ると思うので、五條が組織的に守備ブロックを組んでカウンターを決めるかどうかが勝負のカギを握っていると思います。

 もし五條が先制点をあげれば選手のポテンシャルでリードを時間を使いながら守りきる可能性はあるけど、五條は3回戦が初戦となるので緊張から法隆寺国際が序盤に先制する様だと、勢いマシマシで一気に法隆寺国際が大量得点というゲームになりかねない対戦カードのため、確率から導くと準々決勝に進出する可能性は法隆寺国際の方が高いと予想します。

 左側のブロックは2回戦で奈良学園登美ヶ丘が王寺工業のリーグ戦の戦績を見る限り負ける可能性は低く3回戦に進出して橿原と対戦するのは必至でしょう。

 そして当該3回戦の焦点は橿原の守備強度に対して奈良学園登美ヶ丘の攻撃が打破できるのか?にかかっていますが、今季の新人大会とインターハイで奈良学園登美ヶ丘は県1部の五條と2回対戦しており、結果だけ見ると互角な闘いは出来そうな戦績なので橿原を倒して奈良学園登美ヶ丘が準々決勝に進出すると予想します。

 最後に準々決勝の対戦カードが奈良学園登美ヶ丘と法隆寺国際となれば、さすがに攻撃力のレベルは法隆寺国際の方が一枚上手なので、準決勝に駒を進めるのは生駒ブロックに続き当該ブロックも4シードの五條ではなく、ノーシードではありますが法隆寺国際と考えるのが妥当だと思います!

 今回も3,600字を超える長文になりましたが最後まで読んで頂いてありがとうございました!

 出来ればシェア等ご協力のほど何卒よろしくお願い致します!



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