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姿勢が悪いと何が問題なのか?

「周りから猫背とよく言われるんです」

と、姿勢の悪さを気にされる方は非常に多いです。

さらに、

「うちの子は姿勢が悪くて」
「まっすぐ座っていられなくて」

と、お子様の姿勢を気にされる方も多いです。

そもそも姿勢が悪いと何が問題なのか?

今までも姿勢の話は何度もしてきましたが、

今回は有料版として、もう少し詳しく説明させていただきます。

姿勢のくずれ=メンタルが乱れる

姿勢の崩れは、見た目の問題だけでなく以下の3つのデメリットがあります。

【肩こり、腰痛の原因】

腰や肩の痛みを訴える方の多くは「立ち方」「座り方」が悪く、肩や腰に負担をかけているケースが多いです

【メンタルが乱れる】

姿勢が悪いと肋骨が正常に動かず、肋骨が動かないと呼吸の浅さにつながり「イライラ」「不安」「うつ症状」につながります

【運動能力低下】

走る、蹴る、投げる、跳ぶなどの運動の基本動作は、姿勢に影響されます

など、たくさんのデメリットがあります。

プロ野球のスカウトはその選手の「野球以外の動き」も見て評価するとも言われます。
大谷翔平選手のスカウトも、彼の「歩き方」「走り方」の綺麗さに驚いたと語っています。


では、まず明確にしておきたいのは、

「正しい姿勢とは?」

という定義です。

ここが分からず、

「しゃきっとしなさい!」「まっすぐ立ちなさい!」

と言っても、また数分すれば元通りになるのがオチです。

正しい姿勢とは?

本題の「正しい姿勢とは?」の結論ですが、実際には具体的な定義はありません。

「伸びる子どもの、からだのつくり方
〜「かけっこ一番」を目指す前に、知っておきたい60のこと〜」(ポプラ社出版 森本貴義 山本邦子 著)

によると、

「自分がやりたいことを無理なく楽に継続できる姿勢」

と述べています。

抽象的ですが、私自身もこの表現が一番しっくりきています。


話が少しズレますが、私のジムではお客様の特徴を把握するために、下記のような「姿勢チェックシート」を用います。

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このシートはあくまでも「どうゆう特徴があるか?」を調べるために使います。「正しい姿勢かどうか?」をチェックするためのものではありません。

つまり「こうゆう姿勢が理想」という答えはなく、

上記シートにある横からのチェックでも、一直線上にすべて揃っている人は今まで一度も見たことがありません。

そのため「見た目の定義」はなく、先ほどの

「自分がやりたいことを無理なくできる姿勢」

という表現が一番しっくりきます。


どれだけ胸を張って、背筋を伸ばしても、背中が緊張でバリバリになったり、力みや苦しさを感じては意味がありません。

「学生時代、姿勢が悪いと背中に定規を入れられて姿勢を正された」

という経験がある方もいると思いますが、この矯正の仕方は「さらに姿勢が悪くなる」という調査結果が出ています。

無理矢理に矯正された姿勢は「矯正力がなくなるとその反動でさらに姿勢が崩れる」ということが明らかになっています。

背中が丸まったお年寄りに「胸を張って!」と伝えても、下記のようなエラーが出るだけで、無理やり修正することはできません。

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つまり、見た目だけ修正しようとしても不可能です。間違った修正をするか、綺麗な姿勢に見えても本人が力みや息苦しさを感じるからです。

見た目の問題ではなく「本人が楽に、継続できる姿勢かどうか」が重要になってきます。

「猫背が楽」「足を組む」のが楽なんですが?

という方もいると思いますが、それだけ体の歪み、筋力低下、慢性疲労が溜まっている状態ということです。

「崩れた体の状態」での楽な姿勢が「猫背」であったり「足を組む」ことになります。

体のどこにも痛みがなく、日常生活を十分に行えるだけの体力がある人は、「猫背」「足を組む」状態は逆に疲れます。


だからこそ姿勢を正す前に、根本的な「体の歪み」「筋力低下」「慢性疲労」を改善する必要があり、そのために「ストレッチ」「筋力トレーニング」「生活習慣の改善」などの解決策を使います。

うちのお客様でも60分のトレーニング後は、自然と姿勢が変わるお客様がほとんどです。


「姿勢を良くしよう」と心がけるより「姿勢が自然に良くなるような体の状態にしておこう」と言えます。

ただし、これらの根本解決は専門家の協力も必要になりますし、時間もかかります。

「すぐに姿勢を正したい」という時の対処

「姿勢の改善=根本的な体の改善が必要」なのはわかりましたが、すぐに姿勢を良くするポイントはありますか?

という質問も当然出てくると思います。

そこで今回は「立ち方」と「座り方」のポイントを一つずつご紹介します。

まず「立ち方」ですが、

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