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戦略的モラトリアム【大学生活編】

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不登校・高校中退からの大逆転?「ライ麦畑でつかまえて」に象徴されるいつまでも大人になりたくない主人公が、モラトリアムを謳歌し、大学でどう生きて、成長したかを描く。
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#日記

戦略的モラトリアム【大学生活編】(41)

朝8時。田園のど真ん中をチャリンコでどんどん進む。 職員室を挨拶して回り、教室に入る。自…

戦略的モラトリアム【大学生活編】(40)

5月末 肌にまとわりつく湿気。眼前に広がる水田と田んぼ道。懐かしい土の匂いだ。もう思い出し…

戦略的モラトリアム【大学生活編】(39)

「君は弊社に入社して、何ができると思う?」 「……生徒に対して真摯に向き合い、青年期の心…

戦略的モラトリアム【大学生活編】(38)

「大学4年でこんなに詰め込んじゃって大丈夫?」 学生課のスタッフから履修登録で心配の声が…

戦略的モラトリアム【大学生活編】(36)

大学生活が妙にこなれたものになってから、ボクの毎日はドンドンすり減っていった。物事には必…

戦略的モラトリアム【大学生活編】(35)

知的障碍者授産施設の実習も今日が最終日。 作業所で話慣れた仲間と慣れた手つきで業務をこな…

戦略的モラトリアム【大学生活編】(34)

大学3年の晩秋 ボクは大学のある駅から30分の見知らぬ街にいた。 朝から空っ風が頬を撫でる。 路肩をトボトボと歩きながら小さな建物の中に入っていく。 知的障碍者授産施設 そう、教職課程ではこの実習体験が必修になっており、自分はまさに今その実習中なのである。そう、これは作業なのか、それとも貴重な体験なのかまだ自分には分からないが、明らかに乗り気ではなかった。しかし、自分は大学に言われるまま、ここにいる。場違いでとても失礼なことは分かっているが、福祉の心などといわれるものは自

戦略的モラトリアム【大学生活編】(33)

「どうしたんだい?」 白髪頭の教授がおもむろにコーヒーを出した。 「いただきます」 なか…

戦略的モラトリアム【大学生活編】(32)

3学年が始まった。慣れた履修計画。そしてオリエンテーション・・・・・・初々しい一年生が眩しく見…

戦略的モラトリアム【大学生活編】(29)

1月の末 後期試験がほぼ終わった。入試期間に突入するため、長い春休みとなる。試験日はもち…

戦略的モラトリアム【大学生活編】(23)

「おはようございます」 続々と人が入ってくる。 会場設営を終えたボクはとある研究発表の会…

戦略的モラトリアム【大学生活編】(22)

「あ、その机向こうに運んで」 「分かりました」 「ここを受け付けにするから、ちょっと待っ…

戦略的モラトリアム【大学生活編】⑳

夏のある日、ボクは国分寺にいた。この街は昔から大好きだ。都会ではなく、田舎でもない。夕暮…

戦略的モラトリアム【大学生活編】⑮

大楽生活2年目を迎える。 4月 新入生の初々しさとは対照的に自分のふしだらな生活変わらず……とはいうものの、大きな変化が起こった。昼夜逆転にはならず、アルバイトと図書館の往復だったはず。 そこにあの小さな喫茶店が加わった。ふとした昼下がりに足が向いたり、日曜日に足が向いたり。とにかくあの空間が今までの人生の中で異質すぎて、興味をそそったのだ。何気なくぼーっとトーストを珈琲で流し込む。そしてBGMの音楽に耳を傾けながら、一言、二言、言葉を交わす。 「大学生ですか?」