【読書感想】アダルト・チャイルドが自分と向き合う本

読んだきっかけ

毎月自己開示する内観を見つめる機会が出てきたけど、いつも困惑した。
他人の内観を聞く度に分からなくなって、感情を上手く伝えられない自分が何故そうなってしまったのかを帰り道に思い出した。
子供の頃に意図しない事でねじ伏せられて、それから感情表現をやめたら、
伝え方が錆びついてしまったんだと。
そんな時に検索したら出会ったのがこの本で、レビューを見て興味を持った。

残しておきたい言葉

原家族ワークの目的
この作業は、親を非難したり家族の責任を追及するためにやるのではありません。過去に戻ってやり直したり、感傷にひたり続けるためにやるのでもありません。原家族ワークの目的の第一は、パターンのルーツを探る事です。現在の自分を苦しめている思考パターンや行動パターン、人間関係のパターンが、どこから来ているのかを見つけ出し、いわば過去と現在をつなげます。そして、過去のメッセージのうち、自分にとって有益なものは残し、自分を傷つけるものは変えていくのです。

変化への恐れ
長年の間に身につけたパターンを変えるのは、時間がかかります。ありのままを仲間と分かちあい、むりせず自分なりのペースですすんでいけばよいのです。「自分にはこれができないからダメだ」と自分を裁いたり、「どこの自分がダメな点か」を減点式に評価するのはやめましょう。すべてはプロセス。その途上にいる自分を「よくやっている」とほめ、自分を十分にかわいがってあげましょう。

五つの役割
家族の緊張した関係の中で、子どもたちはありのままの自分を出すことを恐れるようになります。「自分はここにいてよいのだろうか」と不安を感じ、家族の中に居場所を見つけるために、小さいときから周囲の状況に合わせた役割を演じることを覚えます。子ども時代に演じてきた役割は、その人のすぐれた特徴にもなります。
ヒーロー/スーパーチャイルド(優等生/家族の誇り)
 △走ることをやめたら、自分の価値は認めてくれないと思っている
 〇勤勉な努力家
スケープゴート(問題児/いけにえ)
 △「寂しい、悲しい、助けて」と言えず、感情を怒りや破壊的な行動する
 〇勇気と行動力がある
ロストチャイルド(いないふり/忘れられた子/仲間はずれ)
 △誰かとつながりたい、自分の殻の中から踏み出すのがこわい
 〇イメージ豊かな芸術家タイプ
クラウン/マスコット/ファミリー・ペット(道化師/甘えっ子)
 △争いを回避し和ませ、自分の辛さをはっきり言葉にすることができない 
 〇ユーモアがあって人をなごませる
ケアテイカー/プラケイター(お世話やき/なだめ役)
 △自分の感情や、自分のしたことがわからない
 〇神経がこまやかで献身的

おきかえたいメッセージ
オール・オア・ナッシングの考え方で自分を追いつめる必要ないのです。「自分のことを第一に考えてはいけない」という否定的なメッセージだけを、おきかえましょう。否定的なメッセージが私たちを「もっともっと」と駆り立て、苦しませたり傷つけたりする背景だからです。その代わりに「自分のことを考えるのは、いいことだ」「私は自分の面倒をみる責任がある」「私は自分を大切にし、楽しませてあげる」というメッセージを、自分に与えればよい。
・こんな自分ではいけない      →私はとてもよくやってきた
・ほんとうの自分を見せてはいけない →ありのままの自分を見せていい
・人を信じてはいけない       →私は人を信じていい
・失敗やまちがいは許されない    →失敗したりまちがってもいい
・人に頼ったり甘えてはいけない   →人に頼ったり甘えてもいい
・人の期待を裏切ってはいけない   →人の期待通り動かなくてもいい
・弱みを見せてはいけない      →弱みを見せても大丈夫
・自分の非を認めてはいけない    →私が悪かったと言ってもいい
・どうせ誰もわかってくれない    →人と気持ちを分ちあっていい
・私は誰にも愛されない       →私は愛される価値がある
・誰も私のことに関心がない     →私はひとりぼっちじゃない
・私には生きている価値がない    →私は大切な存在だ
・衝突は避けなければならない    →衝突を恐れず解決を探ろう
・怒りを表現してはいけない     →怒りを表現してもいい
・つらいと言ってはいけない     →つらいと言っていい
・自分を第一に考えてはいけない   →自分のことを第一に考えていい
・自分だけ楽しんではいけない    →自分が楽しむことはいいことだ
・私は周囲の人をケアする責任がある →私は自分をケアする責任がある

癒されていない悲しみ
子どものときに扱いきれなかった感情や体験を、心の奥に封じ込めて生きています。たとえていえば、化膿した傷の上に絆創膏を貼り続けているようなものです。悲しみはこらえたり隠すことではなく、「きちんと悲しむ」ことで、自分の中で整理され中和されていくもの。絆創膏をはがして、傷を新鮮な空気にふれされてあげる必要があるもの。これをグリーフワークと呼びます。

感情に気づく
感情というものは、長年おさえていると錆びついていきます。いつも耳を傾けていれば、生き生きとしてきます。体が「なんとなく」感じるものに私たちは名前をつけます。名前をつけることで感情として認知されます。あなたの感情は、あなただけのもの。その存在にきづいて、ありのままを受け入れることが、自分を取り戻す作業の始まり。自分が自分の人生の主人公になること。「私が感じていること」を大切にしてあげましょう。 

自分を育てる
インナーチャイルドを獲得したと同時に、自分を愛して慈しむ「インナーペアレント(心の中の親)」も獲得しました。失敗したり苦しんでいた思春期のあなたに、大人のあなたから励ましや、アドバイスを贈ってあげてください。新しいメッセージを与えてあげてください。思春期のあなたの中に癒されていない悲しみや傷を見つけたら、ぜひそれをテーマにグリーフワークをしてください。

人生をつくる
あなた自身と、子どものあなたが成長していくために、自分をサポートするシステムを周囲につくりましょう。それが、援助者であり、自助グループの仲間たちであり、友人たちです。自分で人生の舵をとっていくために必要な技術を身につけていきましょう。
・他人との境界線を明確にすること
・自己主張すること
・相手の話をきくこと
・対等に交渉すること
・人生のバランスを考えること
・親密な関係をつくること
・関係を維持したり、修復したり、終わらせたりすること
・リラックスすること
・ストレスに対処すること
・問題や葛藤を解決すること

感想

自分の知らない世界を知った。
分からなかった事がこれなんだと。

昔から、自分の人生を氷山の一角の様に例えて、
周りからか自分の中からなのか、研ぎ澄ましていくのを求められ
どこまで鋭利に
どれだけ繊細に
そして精巧に
やっていかなければいけないかと自分をずっと感じたものを理解した。
自分の心を氷山の下に封じこめ続けてきたんだと思う。

人との付き合い方も学んだ今なら、
心を解放してもやっていけそう

自然体になれると思うと、
ホッと落ち着いた気持ちになれた。

いつも年末のカウントダウンが一番楽しい時期だったけど、
新たな気持ちでスタートも楽しめる様になりそう。
もしかしたら見方が変わるかも知れない

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