見出し画像

抜擢真打昇進前祝い三人会

芸協贔屓なワタシが珍しいメンバーでの落語会
『#抜擢真打昇進前祝い三人会』へ。

昨年真打昇進、十代目 #入船亭扇橋 を襲名した扇橋さん。来春真打昇進が決まっている #林家つる子さん #三遊亭わん丈さん の前祝いと名打った落語会。

会場は #あうるすぽっと 
この興行、扇橋さんの地元、豊島区北大塚に程近い"南大塚地域文化創造館"の主催。これまで使っていた"南大塚ホール"が改修のため"あうるすぽっと"に出張してきた会。

あうるすぽっとのユニークな看板


開口一番
扇ぱいさん 『手紙無筆』
先代扇橋の筆頭弟子扇遊師匠のお弟子さん。落ち着いた良いお声は、さすが元アナウンサー。
来春には二つ目に昇進されるとのこと。

この会の主役、扇橋さん。
いつもながら毒吐きつつもやさしい💕
「主役なのにトリとらない」
「真打昇進前祝いなら二人会で良かったじゃん」
と言いながらも
「同時期に前座修行してきた仲間って香盤違っても特別なんですよ。その仲間が抜擢で昇進ってうれしいじゃないですか!」

そんなお祝いムードからの『高砂や』
芸協ではあまり演る人いないかも。
私は初めて聞きました。

婚姻の席で"高砂や"を唄うことになった男。
浪花節っぽかったり、小唄のようだったり、ちっとも"謡"らしくならなくて・・。

扇橋さん、シブいお声やら、調子っぱずれだったり、豆腐屋のヒデ爺さんの売り声したり
("とぉ〜ふ〜"の発声から、たぁ〜かぁ〜と言ってみるというコントのような噺💦)
噺の中でいろいろな声色を使いながら"高砂や"で笑わせる🤣

お次は、わん丈さん。お家の事情でご実家のある関西から急いで来たという。
着いて着替えてすぐ高座へ。

さすが抜擢されるだけのことあるわ〜。
まくらの振り方にも無駄がない。言葉を駆使して、不快にさせない程度にディスる🤣
そして、"イケメン噺家"というワードが流行った時期に「イケメン企画に呼ばれない」と言う
わん丈さん。「ぎりぎりイケメンじゃないから」と呼ばれない理由を勝手に作って言ってたそう。

"大岡越前守はイケメンだったらしい"という振りから、ネタは『匙加減』
講談よりソフトな感じの語り口がわん丈さんのキャラに合い、話しぶりもメリハリあって愉しい

ちょっとリアクションが大きいと「歌舞伎かっ❗️」とツッコむ工夫も面白い🤣
わん丈さん、人気があるはずですわ👍

仲入り後は、再び、
扇橋さん「つる子がまだ来ていないんですっ」
と😅
「来るまでつなぎます」と。まくらで前座時代の高座返しや、めくりをめくる時のつる子さんとか、いろいろ演ってくれましたわ😆

二席目のネタは『金明竹』
噺の前半を端折りましたが、これまで聞いたことがない面白さの中に聞かせる工夫満載の『金明竹』なんです!

後半の何を言っているかわからない客人の早口が
ただの早口じゃないっ👍
やっぱり扇橋さん、凄い方なんですよ👏👏👏

トリに間に合ったつる子さん。
黒?濃紺?地に小さな柄が入った素敵なお着物で
、先程、扇橋さんが真似をしたつる子さんの体で高座へ。爽やかな笑顔にほっこりします。

ネタは、噂には聞いていた、女房目線の『芝浜』
うれしい長講一席😊

噺は、勝五郎とおみつの出会いから。
ここがあることで、おみつの決断に共感できる。

たぶん(私含め)女性が聞いたら、おみつの一言一言が心に沁みるであろう🥲
拾った五十両が、ダンナをダメにする。
そんな姿を見たくない。
その一心から苦渋の決断で"夢だったと嘘をつこう"という策を講じる。

落語としては少しクサい(熱いとも言う)かもしれない。でもね、今のつる子さんの若さから湧き出す思いのように思うのね。そう、きっと今の
"芝浜"が歳を重ねるごとに洗練されていくだろうと既に感じているんですわ🥰
温かい『芝浜』が聞けて、心も温かくなりました。

つる子さん、わん丈さん 来春(3月下席)から披露目が始まるそうです。
今日の高座聞いて、行きたくなりましたわ。
扇橋さん、
とても充実した落語会でした💕
ありがとうございま〜す🤗

いい噺が聞けました😊

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?