モネの愛した花
わたしは小さなころから睡蓮の花が大好きだった。
この花を見ていると、観音様の心に近づける気がした。
育つ環境は決して恵まれた土壌ではなく、泥や水の中。
それでも、その命を全身全霊、輝かせて華麗に咲く。
フランスの画家、クロード・モネはたくさんの睡蓮の花を
作品として残している。彼が愛してやまないフランスの
シヴェルニーの「モネの庭」。
モネが生涯咲かせたいと願い続けた「青い睡蓮」
実はこの青い睡蓮は、シルヴェニーでは気候の関係上
咲かせることができなかった。
そこで、温暖な気候で育てられる高知県東部の北川村に
モネの精神が宿る「モネの庭」が再現されたのだ。
当園は本家フランスから世界で唯一
「モネの庭」と名乗ることのできる
公認のお墨付きの庭だ。
モネの描いた作品を再現した北川村モネの庭の睡蓮の咲く池
そこに架かる太鼓橋がこちら☟
そして、この庭に飛んでくる虫たちの中にひと際輝きを放つ訪問者が…
幸せを運ぶ「青い蜂」と称され、注目を集めている。
モネが愛した睡蓮の花たち、そこに集う青い妖精、ブルービー。
私も一度だけここを訪れたことがあるのだが、
自然と歩くスピードがゆったりとスローダウンし
日常の喧騒から離れた、美しいモネの絵画の世界に
タイムスリップしたような気持ちになったのを覚えている。
中でも特に、青い睡蓮の池の水の流れる音に
虫たちの妖艶かつ華麗な舞。
ノスタルジックな甘くせつない花たちの誘惑に心を奪われる。
ちなみに、北川村のモネの庭の入園券には半券がついていて、
その半券で本場フランスのモネの庭にも入園できるようになっている。
機会があれば、この人生を終えるまでにぜひ訪れてみたいと思う。
その時まで、この幸せの片道切符は青い睡蓮の中に隠しておこう。。。
FIN
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