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谷口杯2024 DP部門 取り組んだことまとめ & 大会所感

はじめに

ふぇありーです。
谷口杯に初出場,大型の弐寺の大型非公式大会もJoint Struggle 2023以来の参加2度目でしたが,CLOMU監督👸 (a.k.a. CLOEL), GEORGE選手😡,LESTY選手🦭 (a.k.a. SEAL*3),そして応援くださった皆さん🧚のおかげでチーム「息巻くセルキー」はDP部門で優勝することができました
改めてお礼申し上げいたします。ありがとうございました🙇‍♂️


1. ドラフト前の個人アピール

ドラフトに向けた個人アピールはnoteで記事を作成しました。
この記事書くだけで7, 8時間ぐらい掛かっています(筆が遅い)。

noteを書くに当たって意識した点は以下の通りです。

・過去の実績をすべて書く (beatmaniaIIDX外も含め)
私の場合,beatmaniaIIDX関係の大会では実績ほぼなしですが,PUMP IT UPでは公式/非公式大会で実績多数のため,その旨を記載しました。

・自分の実力を客観的に評価できる指標を記載する
アリーナの成績,erater.netのスコア順位・リコメンド値を記載して客観的に実力を評価できる指標を記載しました。

・自分の長所,短所,アイデンティティを包み隠さず記載する。
ドラフト後のミスマッチを避けるため,明確に長所・短所は記載しました。
ドラフトから漏れたとしても「仕方ないね」の心持ちだったため,優勝を狙うという点では長所・短所を理解した上で選出してもらおう,という考えでした。
データアナリスト的な動きもできそうと思っていたため,「データ集計して戦術立案できるよ! 知らんけど」とアイデンティティも強調しました。

CLOMU監督曰く「PIUの大会実績,MR2N選手に勝てる楽曲を持っている,データアナリストとしての動きに期待できる,の3点が指名の決め手」とのことでした。

ドラフト候補した選手の実力をザっと眺めたところ,私辺りの実力が当落ライン辺りだろうと考えていました。

ドラフトは配信でリアタイしていましたが,ご指名いただいた瞬間変な声が出ました。2位指名されるって思ってなかったもん。

2. 谷口杯2024 本番に向けた準備

2.1 データ分析,オーダー検討

6月22日までに各ラウンド毎の先鋒/中堅/大将の割当,6月いっぱいで各ラウンド毎の自選曲の選出が必要となりました。
戦略を検討する上で,erater.netでドラフト指名者全員のデータを集計,googleスプレッドシートに纏めて勝敗比,スコア差を一目で確認できるようにしました。

GEORGE選手,私,LESTY選手が各対戦相手と勝敗/スコア差を比較できるようにまとめました。
上記はCHARGE Lv.8~10,私ふぇありーと相手チーム全選手とのスコアW/L比較
これを作るのに半日ぐらい掛かっていんます。

各ジャンル・難易度毎の勝敗比や課題曲毎のスコア差を一目で確認でき,
「誰をどのジャンルに割り当てるか,一番期待値が高いオーダーはどれか」
「どの課題曲を自選曲として選出するべきか」
「大会までにどの楽曲を詰めるべきか」
が明確になりました。

決勝戦 課題曲のWin/Lose比較。私は基本ほぼ全員にボロ負けです。
統計からも,決勝で中堅SOF-LANを担当できないのは明らかでした。

因みに,データの更新は手動です。不定期ながらふぇありーが泣きながらデータ集計しました。
データ集計のノウハウは秘密にしておこうと思います。要望があれば来年の谷口杯で是非ドラフト指名いただければと思います。

その上で,チーム 息巻くセルキーが出場する試合のテーマ割当が以下の通りでした。

準決勝・決勝で同じ役割(先鋒/中堅/大将)を指定不可。連続で大将はできないレギュレーションです。

オーダーを検討する上で重点するべき点は以下でした。
その上で対戦相手のオーダーがどう出てくるかを検討しつつ,自チームのオーダーを組み立てました。

・準決勝は予選2位vs3位に入ることを目標にする
 - 予選1位vs4位を狙った場合,対戦相手にThe Wisdom Of Ageが割り当たった場合に大将:TOHOKU選手で2タテされる可能性が高い。
- 予選では1勝以上を目指すことを目的として戦略を立案しました。最初から明確に試合を諦めた組み合わせもあります。

・決勝トーナメントは「目標:決勝進出」
息巻くセルキーの当初の目標は「決勝進出」でした。
そのため,準決勝はフルパワー,決勝を残りのリソースでやりくり。

・OKKUN選手,MR2N選手,KA10.T選手に対する勝率を考慮する
- 中堅として役割を果たすであろうドラフト2位選手に対して自選曲を通すことができるか,2タテされる可能性をどれだけ減らせるか,という点を考慮したオーダーに仕上げました。
(主に私ふぇありーがSOF-LAN Lv.11,MIZUSE Lv.11で罪過の聖堂を他選されるとほぼ練習させずに相手へ1本を簡単に与えてしまう,自選曲をガッツリ対策されて2タテさせる可能性を考慮しました)

蓋を開けたらふぇありーは対ドラフト1位指名者だらけでしたが…

最終的にオーダーは下記の通りに決定。

準決勝の先鋒はどちらもPEAK Lv.8-10のため,オーダーを固定して担当選手(LESTY選手)の負荷を少しでも減らす目的もありました。

予選ではドラフト1位選手は大将を3試合中2回しか担当できないため,勝率に対する期待値の一番低いと考えていた予選第2試合(vs The Wisdom Of Age)の大将を私が受け持つことになりました。つまりサンドバッグです。
SOF-LAN Lv.11はLESTY(SEAL*3)選手が圧倒的に平均スコアが高いため,LESTY選手が適任でした。

準決勝以降はCHARGEが得意な私ふぇありーをCHARGE専任に。
決勝の大将はSCRATCH Lv.12において絶対的な武器を持つLESTY(SEAL*3)選手に任せることに。消去法的にでしたが,準決勝は元全1の楽曲も課題曲に含まれていたPEAK Lv.8-10をお願いしました。
決勝進出を最優先とするため,準決勝の大将はGEORGE選手に決め打ち。
決勝 SOF-LAN Lv.11はシンプルにSOF-LAN適正の高いGEORGE選手が最も適任でした。
決勝トーナメントのオーダーは非常にキレイに纏まったと思います。

2.2 自選曲の選出

各ラウンド毎のマッチアップが公開され,6月末に選曲を本格的に検討する必要がありました。
私ふぇありーの対戦カードは以下の通り。

【予選】
・予選第2試合 (vs The Wisdom Of Age) 大将戦 (NOTES Lv.12):DJ TOHOKU
・予選第3試合 (vs 網走監獄) 先鋒戦 (MIZUSE Lv.8~10):DJ TSUJI3
・予選第5試合 (vs 口どけ上品れやち~ずっ!) 先鋒戦 (NOTES Lv.10) : DJ NERO

【決勝トーナメント (マッチアップ毎に自選曲を設定可能)】
・準決勝 第1試合 (予選1位vs4位) 中堅戦 (CHORD Lv.11)
: DJ OKKUN,DJ EARTH,DJ KA10.T
・準決勝 第2試合 (予選2位vs3位) 中堅戦 (CHARGE Lv.11)
DJ TOHOKU,DJ EARTH,DJ KA10.T
・決勝 先鋒戦 (CHARGE Lv.8~10)
: DJ TOHOKU / DJ NEU(準決勝の結果で変更),DJ EARTH,DJ AI7

は?

予選では2回もドラフト1位と対決,準決勝以降もドラフト1位が対戦相手となる可能性が
対決する可能性のOKKUN選手,KA10.T選手は同じドラフト2位指名の選手ですが,私より一回り実力が上のプレイヤーであり,基本的には格上に対して自選曲を通すことを求められました。
MR2N選手に対する秘密兵器としてドラフト頂いたはずですが,MR2N選手とのマッチアップはLESTY選手に当たりました。どうしてこうなった。

ここまでの練習の成果や対戦相手の得意・不得意や実力差を加味しつつ,課題曲の選定を行いました。

◯予選第2試合 大将戦 (NOTE Lv.12) vs DJ TOHOKU

完全に対戦相手のTOHOKU選手のフィールド。課題曲のほぼ全てでEX SCORE3桁差でベストスコア負け。自選を通すことすら最初から諦めています。が,1%でも勝てる可能性のある楽曲を探しました。

予選第2試合 課題曲W/L集計。大将戦Win4はTOHOKU選手未プレイの楽曲のため,実質全敗です。
課題曲100曲超のはずなのに救いがない。

【自選曲】
・Afterimage d'automne
 [選出理由]
- ここ数ヶ月ズレ系譜面の練習をしていた
- 単純にベストスコア差が一番小さい

・Drastic Dramatic
[選出理由] 
- 単純にベストスコア差が二番目に小さい

◯予選第3試合 先鋒戦 (MIZUSE Lv.8~10):DJ TSUJI3

予選で唯一「自選を絶対に通す」ことが求められた対戦相手でした。

予選第3試合 課題曲W/L集計。TSUJI3選手に対して負け越し。
MIZUSE Lv.8-10の楽曲は全体的にベストスコア差が小さいですが,突出したスコア差で負けている楽曲もそれなりにあり,自選曲選出・予想される楽曲への対策にかなり苦しみました。

【自選曲】
・Alpheratz
[選出理由]
- 多くのプレイヤーが嫌いとする"単調リズムの繰り返し"が続く譜面
- 練習時点でベストスコアの差が大きくつけれていた (30点弱)
- 難所という難所がないため,相手が練習してこないであろう,と読んだ

・bass 2 bass
[選出理由]
- TSUJI3選手の割当にSCRATCHがないため,皿曲が苦手ならあまり練習しないと読んだ
- ベストスコア差がMIZUSE Lv.8~10の中では大きい
- 私ふぇありーのスコアがかなり安定していた (自己べ-10程度は安定)

【その他,自選曲とするか検討した楽曲】
・Hurry Hurry
・sometime
・HYPER BOUNDARY GATE

Alpheratzの枠を上記3曲と入れ替えるか検討しましたが,安定感のあったAlpheratzにしました。

◯予選第5試合 先鋒戦 (NOTES Lv.10) : DJ NERO

精度,地力共に圧倒的格上の相手ですがTL戦,中堅戦が2タテされた場合を考慮し,勝ちに行く選曲が必要となりました。

【自選曲】
・異心前進♪ぴょんぴょんぴょん
[選出理由]
- 選出時点ではerater.net 60位台だったが,全1を見込めるレベルまで詰められる見通しがあった。実際歴代3位まで詰めました
- 曲中通してリズムがシンプルではなく,リズムを把握していないと黄ばみやすい譜面
- 明確な難所は存在しないため,NERO選手もあまりマークしない楽曲と読んだ

・Won(*3*)Chu KissMe!
[選出理由]
- 6月の脳筋正義IRで練習していた。
- 24分, 32分の同色階段が多く,実力者の多くが嫌う配置多数

Won(*3*)Chu KissMe!は7月入ってから全く自己べが再現しませんでした…
「NERO選手を倒すためだけに練習してきました」と公言した通り,歴代3位まで仕上げました。

【その他,自選曲とするか検討した楽曲】
・Sugar Drippin'
・Stepper
・電子になりたい

ズレハネで攻める予定でしたが,GEORGE選手より「NERO選手はズレハネ強いよ」と鶴の一声。
相手の事をよく知る仲間の意見を取り入れ,やめることにしました。
実際は「ズレハネで来てたら負けていた」(本人談)とのこと。自選曲の選出ミスでした。

◯準決勝 第1試合 (予選1位vs4位) 中堅戦 (CHORD Lv.11)

6月中にCHORD Lv.11をある程度触り,勝てる見込みのある楽曲を探しました。

【自選曲】
・Bloody Tears(IIDX EDITION)
[選出理由]
- ドラフト選出者ではGEORGE選手,AI7選手以外には負けていない譜面
- ふぇありーの場合は道中の乱打も指押しでき,安定感が比較的高い譜面

・ C-C-C-N-N-N  (対OKKUN選手,EARTH選手)
[選出理由]
- 昨年時点 (Joint Struggle2023の準備時点)で歴代10位のスコアを出している
- EARTH選手,OKKUN選手に対してベストスコアで大きく勝ち越している
- 息巻くセルキーのチームテーマソング (重要)

・Chronos (DPL) (対KA10.T選手)

[選出理由]
- KA10.T選手の苦手分野 (bpm130の16分前後をひたすらガチ押しする譜面)と読んだ

KA10.T選手とのC-C-C-N-N-Nのベストスコア差が小さいため,当該楽曲を投げるのは避けました。
Bloody Tearsは6月中にすでに歴代15位が出ており,AI7選手との対戦でなければ選出予定でした。

【その他,自選曲とするか検討した楽曲】
・apo:llioth
 - 皿さえ覚えればいいため対策されやすい,KA10.T選手は同時押し・皿が得意分野のため本番一発で抜かれる可能性を懸念

・ビューティフルレシート
- OP対策のみすれば本番一発で自己ベストを大きく上回る可能性を懸念

・Temple of Anubis
- ベストスコアは勝ち越しているが,精度勝負に持ち込むにはOKKUN選手,KA10.T選手には分が悪い

◯準決勝 第2試合 (予選2位vs3位) 中堅戦 (CHARGE Lv.11)

大本命です。たとえ相手がドラフト1位でも勝てる楽曲を用意することがMUSTでした。

【自選曲】
・《ORDERBREAKER》
[選出理由]
- 12分・24分, 16分のリズムの入れ替わり,ポリリズムが多数のため,高い楽曲理解度が求められる。リズムを把握して大会までに仕上げるのは困難
- NERO選手を除いて他の選手全員に大差をつけてベストスコア勝ち越し

・ROCK女 feat. 大山愛未, Ken  (対TOHOKU選手,KA10.T選手)
[選出理由]
- 対TOHOKU選手決戦兵器。 本楽曲が大の苦手であることはリサーチ済み
- KA10.T選手もAAAが出ていなかった

・Golden Palms (DPL) (対EARTH選手)
[選出理由]
- ROCK女と異なりBADハマり事故リスクはなく,ベストスコアで大差がついている
- 決勝でもGolden Palms (DPA)を選出するため,練習の負担を減らしたかった

Golden Palms(DPL)も自信があったため,TOHOKU選手,KA10.T選手に対し投げるか悩みました。

【その他,自選曲とするか検討した楽曲】
・Chronos (DPA)
- ベストスコア差は3選手に対して十分取れていたが,他にもっといい曲があった
- ガチ押ししきれる地力を持つTOHOKU選手に対してはかなり悪手の選曲なのは明らか

・ABSOLUTE (DPL)
- KA10.T選手に対してベストスコア差が十分あったが,中速帯が得意な相手に本番で捲くられるリスクを懸念

・Light Shine
- 対MR2N選手決戦兵器。MR2N選手とのマッチアップだったら選出していました。

・Scandal
- 前半の16分トリルが揃わないとそれだけで勝負が決まるリスクが高い

◯決勝 先鋒戦 (CHARGE Lv.8~10)

ドラフト1位が2人も割当られていることが不思議で仕方なかったです。
課題曲が非常に少ないため(16曲),対戦相手が対策しきれないだろうレベルまで仕上げることができる楽曲の選出が求められました。

【自選曲】
・Golden Palms
[選出理由]
- 6月時点で同曲DPL, DPA共に歴代10位代のスコアを出せていた
- 他の自選曲も全体的にハネリズム中心に選出しているため,ハネ中心に固めたかった

・ATOMIC AGE (対TOHOKU選手,NEU選手)
[選出理由]
- TOHOKU選手が曲を覚えないと行けないレベルの本楽曲を未プレイから対策する,のは考えにくいと読んだ
- NEU選手に対してもベストスコアで勝ち越し済

・Virus Funk (対EARTH選手)
[選出理由]
- 課題曲はほぼ大差で全勝のため,「自分は安定する」「対戦相手は事故る可能性もある」楽曲として選出
- 曲,譜面が好き。

・RIDE ON THE LIGHT (HI GREAT MIX) (DPL) (対AI7選手)
[選出理由]
- ベストスコア差が大きくついていた
- トリル事故によるワンチャンがある(リスクもあり)

決勝前にRIDE ON THE LIGHT DPAをプレイしましたが,判定が掴めず選曲を断念。

2.3 チームメイトの自選曲選出方針について

チームメイト (CLOMU選手,GEORGE選手,LESTY選手)の自選曲の選出に対しては基本的に「好きな楽曲を選んでください」とお願いのみでお任せでした。

チームリーダー:CLOMU選手の自選曲選出は相談を受けており,一緒に結構悩みました。
各チームリーダーはDP歴が浅いというのもありerater.net上のスコアデータが少ないため,自信を持って「この楽曲なら勝てる」という選曲が難しい状況でした。そのため,頭を抱えてました。
CLOMU選手の自信のありそうな楽曲のヒアリング,検討中の楽曲スコアがerater.netで比較して高いか・低いか,収集できた対戦相手のスコア傾向から相手が得意・不得意そうか,をアドバイスしながら決めていただきました。
結果的にチームリーダー戦ではCLOMU選手の自選曲は全てポイント獲得,引き分け以上に持ち込むことができました。

2.4 自身の練習方針

ドラフト指名後から本番(7/14 (日))に向けて,ふぇありーの練習・対策方針は以下のようにしました。
ドラフト指名後~大会本番まで6週間程度で,担当ジャンルの課題曲を全てを埋めるには期間が非常に短く(NOTE, CHORD, PEAKは難易度毎に100曲以上ある場合もあり),自身に割り当てられたテーマの課題曲全部触れることは困難のため,課題曲の少ない対策可能なテーマを中心に練習を行いました。

◯全体
・Lv.12は練習しない
→ 予選第2試合 大将戦 (NOTE Lv.12)にオーダーが割り当てられていますが,練習Lv.12の課題曲は原則練習を行いませんでした(自選曲のみ練習)。
練習時間に対する期待値が低すぎるため,準決勝・決勝に対する練習や,勝ち点が見込める予選の練習に時間を割く方針としました。

・beatmaniaIIDXでない音楽ゲームは極力触らない
→ 目線,判定が狂うことを避けるために,他の音ゲーは極力触れていませんでした。

◯6月初旬 (ドラフト指名後)~6月中旬 (オーダー決定まで)
・各ジャンルのLv.8-11のうち,最近プレーした形跡のない楽曲・未プレー楽曲埋め,オプション研究
・単発精度のトレーニング
→ 先鋒・中堅を担当するに辺り,MR2N選手,OKKUN選手,KA10.T選手に対抗できるように基礎である精度向上のトレーニングに重点を置きました。

・罪過の聖堂 DPA 練習
→ ドラフト指名後時点ではAAが出ていなかったため,SOF-LAN Lv.11,MIZUSE Lv.11に私が割り当たった際の被害を減らすことができるように練習しました。
結果的には今回の大会向けに練習しなくても良かったです。

◯6月下旬 (オーダー確定後~自選曲決定まで)
・担当ジャンル,難易度の楽曲を全て触る (MIZUSE Lv.8-10, CHARGE Lv.8-10, 11),オプション研究
→ チームは決勝トーナメントの決勝進出を目的としていたため,ふぇありーが落とすことを許されないテーマの楽曲を全て触り,勝てる楽曲・本番直前に追い込む必要のある相手から選曲される可能性の高い楽曲を探しました。

◯7月頭~本番まで
・単曲練習 (自選曲,選曲を想定する相手の選曲)
→ 本番直前は自信が苦手とする楽曲の対策,自選曲のブラッシュアップを中心に行いました。

マイベストは大会の練習の影響で罪過の聖堂,ROCK女,Golden Palms,BREATH,ORDERBREAKER,AlpheraztzがTOP10入りしてきました。
ドラフト指名~本番までおよそ500クレ程プレイしましたが,単曲練習は楽曲毎のプレー回数を見ても少なく,割と満遍なく課題曲をプレイする傾向にありました。

2.5 大会練習期間中に困ったこと

大会に向けた練習中,大きな困り事がありました。しかし解決できずに大会期間を突っ走らざるを得ませんでした。

・プレイ難易度帯がLv.11以下となることによる地力の低下
1ヶ月半程度の短い期間で大会の課題曲を仕上げるためにプレイの大半は必然的に課題曲 (ふぇありーの場合,☆8~11)が選曲の中心となります。
そのため,☆12を殆ど触ることがなくなり,目に見えて地力が低下,押せていた譜面が押せなくなる現象が発生しました。

これに対しては,☆12上位譜面をプレイする,発狂BMSをプレイすることによる荒治療なども手段として考えましたが,時間・手の体力を消耗しないと解決することができない問題のため,大会練習期間はこの問題を受け入れざるを得ませんでした。

・判定の中心を掴めない

一部BPLプロリーグのプロ選手も言及したり巷でも噂がありますが,5月下旬頃からとにかく判定の中心を掴めずに「楽曲のスコアが安定しない」「自己ベスト-10~20付近が安定する楽曲が-100~-200を連発する」ようなスランプに類に例を見ないほど長期間陥りました。
「SUD+, LIFTの位置の見直し」「緑数字の調整」「判定自動調整をON」など様々な施策を試したものの,改善の傾向は見られず,大会当日まで判定を掴みきれませんでした。

3. 大会本番

CLOMU選手にご用意いただいたあざらし。kawaii。めっちゃご利益ありました。

迎えた7/14(日) DP部門本番当日。
練るに練ったオーダーと選曲,自分の練習,そしてチームメイトを信じて,あとは「行ける行ける」の精神で望みました。

3.1 各試合の振り返り

大会当日の模様はG-stage小倉店様のYouTubeチャンネルにてアーカイブが残っていますので,是非ご覧ください。

◯予選第2試合 大将戦 (NOTE Lv.12) vs DJ TOHOKU
【自選】Afterimage d'automne (LOSE, -61)
【他選】†渚の小悪魔ラヴリィ~レイディオ†(IIDX EDIT) (LOSE, -469)

圧倒的な地力差で自選曲すら勝てないのは仕方ないです。
渚の小悪魔もサビ前まで点差+で勝ち越し,Afterimage d'automneも鍵盤密度が高い場所以外は全体的に精度勝ちしできていました。
準決勝以降で当たった場合に「精度でふぇありー選手に負けている」プレッシャーを与えられるプレイ内容ができたのは良かったと思います。

◯予選第3試合 先鋒戦 (MIZUSE Lv.8~10) vs DJ TSUJI3
【自選】Alpheratz (WIN, +14)
【他選】Indigo Vision(full flavour hide around mix) (LOSE, -51)

お互いの選曲がレベル10未満の完全に精度勝負でした。

Alpheratzは自選曲とだけあり,1本取ることができましたが曲のブレイク辺りまで判定を掴み切れずにハラハラする試合展開になってしまいました。
自己ベスト2034点に対し,本番は2000点でしたのでプレイ内容は満足行く内容ではありませんでした。

Indigo Visionは完全に練習不足,オプション研究不足でした。
固定オプションに寄せた結果が裏目に出てしまったと思います。

TSUJI3選手からの選曲は下記を警戒していました。
いずれも歴代ベストスコア差が課題曲で大きいものです。
・BREATH
・Mind Mapping (DPA)
・On My Wings(Hardstyle IIDX)

◯予選第5試合 先鋒戦 (NOTES Lv.10) : DJ NERO
【自選】異心前進♪ぴょんぴょんぴょん (LOSE, -35)
【他選】My Sweet Bird? (LOSE, -19)

自選曲の異心前進♪ぴょんぴょんぴょんで1本取ることができず悔しいかったです。自己ベスト付近が再現していれば勝てた勝負だっただけに,今回の大会で一番悔しい負け方でした。
こちらも判定を掴み切ることができず,じわじわと精度差で引き離されてしまいました。
My Sweet Bird?も完全に精度負けしてしまい,最初から最後まで着いて行けず完敗。

チーム息巻くセルキーは予選1勝1敗1引で予選3位となり,目論見通り準決勝第2試合に進出することになりました。

配信より切り取り。予選結果。

◯準決勝 第2試合 (予選2位vs3位) 中堅戦 (CHARGE Lv.11)  vs DJ TOHOKU

TOHOKU選手とまさかの再戦。予選では好き放題されましたが,CHARGE Lv.11では秘密兵器を用意してきました。
【自選】ROCK女 feat. 大山愛未, Ken (WIN, +13)
【他選】VALLIS-NERIA (LOSE, -97)

VALLIS-NERIAはジャンルこそCHARGEですが,全体的にLv.11の中でも難しい配置や物量からスコア難易度が高い譜面でした。シンプルに地力の差で負けました。

一方,自選曲のROCK女。目論見通り,イントロを抜けた後は終始私ふぇありーのペースで試合が進み最後までリードを守り切れました。
結果的に準決勝の勝ち負けに影響のない勝ち星でしたが,ジャイアントキリングを唯一果たしたことでチームを勢いに乗せることができたと思います。
正直なところ,単発精度では勝っていたところを見て,自選曲に《ORDERBREAKER》を選んでいたらもっと安心して勝てた気はしています。

TOHOKU選手からの選曲は下記を警戒していました。
いずれの課題曲もCHARGEノートを捌く技術より地力がスコアに直結する譜面です。
・Acid Pumper  (TOHOKU選手が今作全一を持っていました)
・VALLIS-NERIA (的中)
・Urban Constellations
・Souhait bleu

準決勝の試合展開もCLOMU選手,LESTY選手も引き分けでGEORGE選手までバトンを渡し,大将戦で2タテ,目標であった決勝戦に進出を決めることができました。

◯決勝 先鋒戦 (CHARGE Lv.8~10) vs DJ AI7
【自選】Golden Palms (LOSE, -30)
【他選】真夏の花・真夏の夢 (LOSE, -11)

真夏の花・真夏の夢は曲の前半はややリード,中盤辺りからジワジワ差がつき始めてサビ以降でリズムを乱して敗北。サビ前の高密度箇所でAI7選手も黄グレを叩いていたため,地力があれば勝てた試合に感じました。惜しい。

Golden Palmsは中盤のCN地帯まで10点差負け程度で喰らいつくも,最後のフレーズでリズムがキープできず敗北。自己ベストを出してもAI7選手のスコアに届かず,AI7選手の仕上がりの完璧さを見せつけられた試合展開でした。完敗です。

AI7選手からの選曲は下記を警戒していました。
これらもCHARGEノートを捌く技術より地力がスコアに直結する譜面です。
・Infinity Mirror
・ないないルーティン
・The Best of Both Worlds (他選候補曲の1つでしたが選出されず。)

大会終了後,AI7選手と会話した中で「ふぇありー選手のことは,はっきり言って見くびっていた。ここまで本番で追い込まれるとは思っていなかった」との所感をいただきました。精度系プレイヤーとしてのふぇありーを強く印象付けることができたと思います。

3.2 全試合結果サマリーと考察

チーム「息巻くセルキー」の各個人成績は以下の通りでした。

  • 👸CLOMU選手👸  1勝 0敗 4引

  • 😡GEORGE選手😡 4勝 0敗 1引

  • 🦭LESTY (SEAL*3)選手🦭 0勝 0敗 5引

  • 🧚FAIRY🧚 0勝 3敗 2引

・CLOMU選手,自選曲を全て通していただくことができました。ありがとうございます。えらすぎる!!👸👸👸

・GEORGE選手のマッチアップを振り返ると,予選第5試合 (vs 網走監獄)の大将戦 (vs AI7選手)を除くと,その他の試合の対戦相手はドラフト2位以下でした。手堅く役割を果たしていただけました。感謝🙇‍♂️🙇‍♂️😡😡😡

・LESTY (SEAL*3)選手も自選曲を全て通していただくことができました。
最後のRed. by Full Metal Jacketも格好良かった。役割を完遂いただけたと思います🦭🦭🦭

・一方,私FAIRYは巡り合わせが凄いこと(対ドラフト1位が5試合中4回)になり,自選曲を通すことができたのも2試合でした。予選第5試合 (vs NERO選手)は通せた可能性があったため,3引き分けまで行けたと思います。
ただし,チームが勝ち進めるために勝つべき試合 (予選第3試合,準決勝)は自選を取れています。最低限度の仕事は真っ当できたと思います。🧚🧚🧚
※準決勝はふぇありーが2タテされても決勝戦へ進出可能でした。但し,TL,先鋒が2タテされていた場合は自選を取らないと負けていました。

試合結果に関しては奮いませんでしたが,ふぇありー自身はオーダー構築や課題曲のデータ集計・分析といった盤外戦術でチームのバックアップに尽力しました。
チームメイトが練習するべき楽曲を明確にする勝ち点を取れる自選曲の明確化,適切なオーダー構築ができたという点でチームの優勝に大きく貢献できた,と自負しています。

谷口杯2024 DP部門で優勝できたことは一生の宝です。
CLOMU選手サインありがとうございました。
GEORGE選手,LESTY選手からサイン貰うのを忘れた…

4. 来年の谷口杯 (DP部門)ドラフト指名を目指す方へ

・☆8~11のスコアと安定感を上げましょう
- 今回の谷口杯のような大会・競技シーンの場合,☆12のクリアランプよりスコア力が要求されます。
ドラフト1位指名されるレベルでないプレイヤーに要求される腕前は「☆8~11で満遍なく高スコアが出せること,☆8-10なら準備すれば全国トップクラスの楽曲が用意できる精度を持っているなら尚良し」ことです。
圧倒的な精度をお持ちのプレイヤーの方であれば,自分のフィールドであればドラフト1位のプレイヤーも精度で勝てる,というのは谷口杯において非常に強力な武器になります。
密度が高い場所での失点を防ぐためにも地力は必要ですが,DP皆伝に毎作合格できるレベルの地力をお持ちであれば,スコア力を上げる練習次第でドラフト指名されるレベルまで十分に戦えると思います。

ドラフトされるレベルの腕前の目安は「同じ対戦相手と当たり続けなければ,アリーナA1を維持できる」程度でしょうか。
今回の谷口杯で言えば,ドラフト2位は「アリーナA1のクラスポイントカンストをほぼ維持できる」,ドラフト3位もLESTYさんを除く(昨年は2位指名)と「アリーナA1から落ちることはない」腕前の方で揃っていたように感じました。

・罪過の聖堂は練習しましょう
- 今回の谷口杯(前回も,かもしれません)「罪過ができない」という1点が非常に重くのしかかるレギュレーションでした。
特に,罪過の聖堂ができないだけで,「SOF-LAN Lv.11」「MIZUSE Lv.11」に選手を配置しにくくなる,という戦術的に厳しい立ち位置に立たされます。
今回の谷口杯でも息巻くセルキーのGEORGE選手,LESTY選手より罪過の聖堂を投げられたMR2N選手,TSUJI3選手は致命的なミスや対策不足で大きな失点をするケースが見受けられました。
私ふぇありーも罪過の聖堂はAAA出せないため,来年の谷口杯に向けて少しずつ練習しようと思います。

・ドラフト前のアピールはしっかりと
ドラフト前のアピール文をしっかり用意したことが決め手となり,ドラフト指名いただいた今回のケースを考えると,実績が少ない選手ほどアピールで自分を売り込むことは重要です。
私のアピール向けに書いたnoteは過剰に書いたと思っていますが,beatmaniaIIDX以外でも実績があれば,何でも書く価値はあります。
↓今回の谷口杯に向けて書いたアピール用のnote記事です。↓

5. あとがき

大会に関するあとがき

今回の谷口杯,ドラフト指名いただいた時点では「CLOMU監督,正気か?」と本気で思っていました。2位指名されるには私はあまりにも不釣り合いな腕前,なんなら同チーム3位指名のLESTY (SEAL*3)選手よりプレイヤーとしての実力は劣っていました。
それどころかドラフト指名された全9選手中,腕前的には下から1,2番レベルでした。

チームが結成され,蓋を開けて見れば私ふぇありーとLESTY選手はお互い得意とするジャンルが正反対で今回の大会レギュレーションでは相性抜群,データ面でアシストすることでGEORGE選手も大暴れできた素晴らしいチームだったと思います。CLOMU監督の神ドラフトでした。
チームオーダーに関してはふぇありーのワガママを押し通させていただいた部分がかなり強かったです。
LESTYさんのマッチアップは「天神でやれ」みたいなマッチアップだらけになってしました。申し訳ありませんでした🙇‍♂️

「去年と同じチームを組みたかった」「去年は準決勝で本当に悔しかった,今年は決勝の舞台に立ちたい」というCLOMU監督の本気の意気込みをいただき,チームを決勝へ導くために人生で一番本気で音ゲーの大会に対して取り組みました。
私自身も負けたくない,優勝したい一心で限界まで追い込みました。
追い込み過ぎて本番直前に右手を少し痛めました。やり過ぎダメ,ゼッタイ

そして谷口杯で優勝した瞬間,チームメイトは勿論のこと,私も感情が爆発してしていました。本気で頑張って来て良かった,と心から思います。
本気で頑張って,結果が報われると嬉し涙って出るものなんだな,と。
そして去年の雪辱を自らの手で晴らしたLESTYさん,本当にカッコ良かったです。漢。

G-Stage小倉店の店長さんが優勝した直後のシーンを撮影してくださっていました。CLOMU選手,LESTY選手,私の声が凄いことになってます。

https://x.com/Gstage_kokura_u/status/1813095193161441417

大会に向けて,大会前の1ヶ月半で500クレ超もプレーは昨年のJoint Struggle (2023)でもやっていない程のハイペースでプレー,練習に取り組んでいました。
チーム,個人の戦績はすでに記載の通りですが,自分自身としても1プレイヤーとして大きく成長することができました。
歴代スコア順位(erater.net調べ)で10位台すらままならないようなプレイヤーだったものが,1桁順位を狙える,10位台・20位台がガンガン出せるようになりました。大会を通じて自分を追い込んだ結果がいい形で数字で見えて満足しています。最終的にはドラフト2位に恥じない実力まで成長できたかな,と思います。

7月2日以降,大会準備のために更新を取りやめていましたが,大会終了後に更新したところ,
練習を取り組んでいた楽曲の順位はかなり良いところまで行っていました。

谷口杯 DP部門,現時点では来年もあれば参加したいなと思っています。
できれば来年もCLOMU監督の元で,GEORGE選手,LESTY選手と共に連覇狙いたいですね。お世辞抜きで雰囲気も本当に良いチームでした。大優勝会でも結構一緒に喋っている時間が長かったと思いました。

CLOMU監督へ,来年も是非ご指名よろしくお願いします🧚🧚

ふぇありー個人のあとがき

「フレンドリーで,多くのファンに愛されるプレイヤーとしてトップに立ちたい」

私が音ゲーを続ける上で目指しているプレイヤー像です。
音ゲーのトッププレイヤーは,持っている実力が高い故に同じ実力帯であるトッププレイヤー同士は仲が良いものの,そうではないプレイヤーに対しては実力が違う故に話が合わないなど,距離感の遠いプレイヤーに感じることがありました。
(最近はBPLでのファンとの交流や,X (Twitter)やYouTubeでの露出が増えトッププレイヤーとの交流も比較的容易になり,距離感が縮まってきたと思います。)

私自身は圧倒的なカリスマ感を保つトッププレイヤー,ではなく実力も違うし最近同じ機種をプレーするわけでもないけど気軽に一緒に遊んだりご飯なども行けるフレンドリーなプレイヤーとして,トッププレイヤーになりたいと思っています。
アリーナ開催中期間はDPアリーナに入れば比較的マッチングできる,X (Twitter)のスペースなどでも気軽に話したり,ご飯や酒も気軽に一緒に行けるフレンドリーなプレイヤーを目指しています。気安くお声掛けください。
最近はX (Twitter)でフォロワーさんが参加しているスペースにもお邪魔させていただいています。宜しければ構っていただければ幸いです。

谷口杯の本番直前,多くの方から「応援しています」「推しです」など応援,優勝報告に対しても数多くの祝福のメッセージをいただきました。本当にありがとうございました🙇‍♂️🙇‍♂️
応援は本当に励みになります。これからも1人のプレイヤーとして,天狗にならないように精進しますので宜しければ応援いただければと存じます。
改めまして,谷口杯の応援ありがとうございました。

引用元(谷口杯告知アカウント):https://x.com/taniguchicup/status/1812665690580783329


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