『ダークスレイヤーの帰還』感想 ~深甚の至り~
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陽炎かげろうの憂い・前編という回で2つ引っかかった。
まずは語尾の重複である。
これの何が引っかかるかといえば、やはり文章が不細工に見える事だろう。
まあ最初はいい。
だが陽炎の武神マリーシアに関するエピグラフ以降、語尾が重複し始める。
よくよく注意して読んで欲しい。
~た、で終わる文章の多い事多い事。
これは大分不細工だ。
ダサい。
勘違いしてほしくないのはこのダサい文章が良いとか悪いとか、正しいとか誤ってるとか、そういう問題ではないという点だ。
単なる感想として、『ダサい』。
これに尽きる。
もう一つ。
これも細かいとは思うのだが
「身に余る光栄、深甚の至りです。早速、新たな地に向かおうと存じます」
という一文がある。最初のエピグラフの少し上かな。
これなのだが、「深甚の至り」などという言葉は無い。
もしかして幸甚の至りと言いたかったのだろうか?
幸甚の至りならば意味はカジュアルに言えば「すっごく嬉しい!」という感じで意味は通る。
しかし深甚の至りだと「すっごくすっごい!!!」というような感じになってしまう。
たった一文字の間違いなのだが、このたった一文字のせいでこの話全体が酷く間の抜けたものの様に見えてしまうのだ。
まあ作者からすればそんな事でこの話全てを評価してくれるな、と言いたくはなるかもしれないが、そういう感想を抱いたのだから仕方ない。
この感情をどう表現すればいいか自分でもよくわからないが、敢えて例えるとすればこのような感じになる。
高身長のイケメンが居たとする。話を聞けば随分とまあ良い会社に入社したようで、将来性も抜群だ。身なりも良いし、口を開けば話まで面白いときた。しかし、来ている服の背にべったりと下痢便が張り付いていたらどうだろうか?
勿論わざとはり付けたわけじゃないだろう。
しかしわざとでもわざとではなくても、そのイケメンの評価は大きく落ちる。
だって臭いからだ。汚いし。
つまり、こんな感じだ。
特にダークスレイヤーの帰還の様にかたい文章の物語だと、ちょっとした脱字や誤用でも酷く目に障ってしまう。
作者はその辺をよく考えて、しっかり推敲をした方が良い様に思える。
ま、気にしないっていう人もいるのだろうが、私は気にする。
最後に『陽炎かげろうの憂い・前編』の評点を発表する。
27点だ。100点満点中の27点。
そういう読後感、そして感想だった。
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