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せっかちそして変わり者の父

1人暮らしをしていたので、時々父と、東京駅あたりでランチをすることがあった。

ある日ランチを2人でしていると、父が、

「まぶたの上、ゴミついてるよ」と言った。

私は慌てて鏡で確認した。

私「ねぇ、これ、ほくろなんだけど」

「・・・」沈黙。

父は言うことがコロコロ変わる。

私が結婚したばかりのころ、お正月とか、叔父さんのとこにも時々顔出してあげてー、と言われた。なので、私の叔父の家に挨拶しに行ったことを父に報告すると、

「わざわざ行かなくていいから」
と言ってきた。

あなたが会いに行ってくれと言ったのではないですか?

またある時。私は普段運転はしないが、実家にいると暇なので、子ども達を連れて近くのアスレチックができる山に行こうと考えた。母の車を借りようとしたら、父が、「山道狭いし、危ないから、明日連れて行ってやる」と。繰り返すが、父からの提案。私はお願いしていない。

そして次の日。父は出かける気配はない。ソファーに座って本を読んでいる。伊達にこの人の娘を40数年やってはいない。

私「ねぇ、出かける気ゼロでしょ」

父「うん」

「・・・」沈黙。

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