月野しずく
詩集
わたしの筆名は、 月の光を仰ぎ見て ひかりが滴り落ちていく、しずく そこから、月野しずくと決めました。
流し目 こんにちは、わたしはワールドブルー社の 新人事務員、月野しずくです。 #挨拶文を楽しもう 第一営業部の一課に配属されて半年が経った。 小西課長が毎回面白い手土産を持ってくる。 この前は『首にヘビを巻いたロン毛の男性』の 絵ハガキだった。 わたしたち女性社員たちは、 「キャッ誰これ?イケメン」と話題の中心になった。 なんの絵でしょうか #どうでもいいか 和気あいあいのお昼休憩が終わり、 わたしの営業担当マン、理生先輩が 「今から第一会議室で蒼社長とミーティン
【夜想曲】 (イントロ) ♫貴方が好きだった 蒼いワンピース 新調したけど 見る間もなくケンカ 別れちゃったね 忘れられないよ (Aメロ) 部屋に残されたタバコ 貴方を想って 吸ったら むせちゃったよ (サビ) もう肩がふるえるの 声がふるえるの 月をなぞらっても太陽を越えられないわ 青紫の夜空に泳いで吠えるのは犬だけじゃないよ (間奏) 貴方が好きだった 金髪のロングヘアー 伸ばしたけど 見る間もなくケンカ 別れちゃったね 忘れられないよ (Bメロ) 部屋に残されたビー
手土産 こんにちは、わたしはワールドブルー社の 新人事務員、月野しずくです。 #挨拶文を楽しもう 派遣社員の身であるけど、マイトン総務部長に 気に入られ第一営業部の一課に配属された。 そこには、小西課長をはじめ優しい女性先輩たちと 一緒に和気あいあいの中、商社の営業事務を頑張っている。 営業事務は、一般事務と違い煩雑処理が多い。 在庫管理でミスをするとニ課のお局様、コニシ木の子先輩に叱られることもある。 そんな時に、小西課長が営業から帰社すると 決まって面白い手土産
【エッセイ】 妖しい色と媚薬の味がするもの まるで、成熟した恋愛関係みたい 魅惑の門をくぐってもいい? 時には不孝な門にたじろいてしまうような… 本当はすきな果物ではないけれど ザクロに触れて こころとおなかを貪り つかの間の秋に 今宵を謳歌したい! #どうかしているとしか
無理難題(クレーム)なことを言う顧客。 仕事は好きだけど、そんな日は凹む 強気で言い返すけど、帰宅すると どっと疲れが出る 誰にも甘えられる人がいないから noteにだけ甘えるね
【詩】 会えないと想う たぶん悲しい過ち 居ないと想う もっと他愛もない寂しさ ひとことで 一過性の恋だと片付けてしまえば それはすごく簡単な嘘の確信 左薬指にリングをはめていた恋人 いけない危険な愛だとわかっていたけど ひとたび 2人、砂漠の穴の中へ 堕ちていた ともすれば しがらみにひきよせられ 背中合わせにいることが 余計に愛惜してしまうのだ ふるえる涙、降りつつも 束の間の恋人と藍いさざなみの夜は 星々のように 漂いつづけてた あの人の出逢いは 不条理な
【詩】 君の存在 自分の存在 不調和に乱れ もはや 不器用だと ためらって 恋そのものを 臆するとして 赤い二重線 引いたら、 丸っきし 成就の見込みが なくなってゆく
女心 ただ、共感してほしい アドバイスはいらない 「こう◯◯した方がいいよ」もいらない 持論や正論(理詰め)をかましてこないで ありのままのわたしを受け入れて 話をただ聞いてほしいのが女心
【詩】 大人びたあの人… 背伸びしようと 幾度も 幾度も 百科事典を引いてた 全ての事柄も どんな言葉さえも 知りたくて 夢中で調べてた 思考回路が、神経中枢が カーッと燃え昇っていた 情熱的に愛し過ぎて、 結局 空回りだった 騙されて 捨てられて ボロボロに 傷ついてしまったけれど その度に舌が ヒリヒリ 感じる あの人が好物だった 超激辛の味がする キムチを 唇で噛み締めながら…
なぜこんなにも惹かれるのだろう 会えば気になる 不思議な気持ちになっていく
言葉を紡ぐ 言葉を縫う 一針一言
【詩】 さよなら、とひきつれて 愛、歓び、光というものが 星、月、希望、勇気というものも 音をたてず 消え去っていく こんにちは、とひきつれて 涙、哀しみ、闇というものが 夜、雲、不信、心痛というものも 形もなく 染み込んでいく あなたなしの その後は