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「幸せの授業」読書感想文

私は樺沢先生に出会わなければ、生きることをやめていたと思う。大袈裟ではない。

結果的に、今こうして生きているのだが、魔法のように突然変わったわけではない。

私の生き方が方向転換したのは、本書にある「幸せの三段重理論」を知ってからだった。

幸せには健康(セロトニン的幸福)、つながり・愛(オキシトシン的幸福)、お金・成功(ドーパミン的幸福)の3種類があり、しかもこの3つには順序があるのだ。

健康、人とのつながり・愛なくして、成功の幸せはない…

仕事の評価、成功をがむしゃらに追い求めていた自分。睡眠時間も5時間程度、ご飯も一日一食程度、毎日酒を飲み、部屋は荒れ、いつもイライラして子どもや夫と喧嘩し、仕事に一生懸命になっていた…仕事しか見えてなかった。

涙が出た。
なんて恥ずかしいんだろう。

布団からも出られなくなって、天井を見つめる生活になって。
当たり前じゃないか。

気持ちの落ち込みのきっかけは、3年前のコロナ禍での環境の変化にあったが、原因はそれよりももっと前から、そして私にあったのだ。

変わろう。
心から思った。

まずは自分の健康を整える。
朝、玄関のドアを開けることから始めた。

太陽が眩しかった。
睡眠時間の確保、朝散歩。
少しずつ体力がつき、ご飯を食べられるようになり、夜眠れるようになった。

砂漠に水が染み入るように、本当に少しずつの変化だった。

そして今年、新たな職場で再スタートすることができた。

しかし、前と同じ繰り返しはしない。

睡眠時間を8時間確保し、運動習慣を持ち朝の散歩をして、自分を整えることを基本とした。
定時で仕事を終えて、帰宅後は家族団欒。
休日はお弁当を作り、家族で自然の中へ出掛け、季節を感じる。
感謝を言葉で伝える。

不思議なことに、定時退社なのだが今の方が仕事も順調である。倒れる前よりも仕事のスピードが早くなり、依頼されることも増えた。

健康、つながり・愛なくして、成功なし。
セロトニン的幸福とオキシトシン的幸福をがっちり固めることで、自己実現ができる。土台を揺るぎないものにすれば、どこまでも積み上げることができるのだ。
まさに、「幸せの三段重理論」を実体験で理解した。

ここまでは私の実体験だが、これで終わらせない。
私は「幸せの授業」こそ、私の子ども世代に伝わってほしいと思っている。
生きていく上で失敗をしながら学んでいくものだけど、私のような苦しい思いはしないでほしい。

そこで、中学1年生の息子に本書を勧めてみた。

学校の授業のような構図となっており、対話形式で抵抗もなく読めたそうだ。
そして、8時間以上睡眠をとることを約束して、ポジティブ日記・感謝日記・親切日記を実践してみた。

その結果…
・睡眠時間を8時間以上取った2日目以降から、体に変化を感じた
・授業中に眠くならなくなった
・夕方の部活まで元気に活動できる
・ポジティブ日記を書こうと思うと、ポジティブを見つけようという視点で過ごすのでそれどけでもワクワクする
・(親切な行動のあと)褒められて嬉しい
・天気が良いと感じるだけでも嬉しくなった

…といったところで、
朝、大きな声で起こさなくても自分で起きるようになり、家で見せる笑顔が増えた。
親切は難しいと言いつつも、自分で考えて行動し、玄関を綺麗にすることは習慣化された。

私の無理強いになるかなと心配もあったが、息子自身が変化を感じ喜び、私も息子の変化に嬉しく思う。

「幸せって特別に見つけようとするものやないんやな。」
と言った息子に、そう、そう、そうなのよ‼︎と胸が熱くなった。

幸せとは何かを知り、「生きる」に方向転換できたこと。
本書を通じ、息子にも幸せについて考えるきっかけを与えていただいたこと。

感謝、の言葉だけでは足りません。

本書が子どもから大人までたくさんの人の手に渡り、より良い人生を生きるきっかけとなることを願っています。


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