見出し画像

本当のおじさん

前の記事で武士になって誓ったのに
もう誓いを捨てることにした

前の記事詳しくはこちら

今日は何億年ぶりかのマッチングアプリ
デート相手は勝手にAIが決めてくれる
当日にならないとデートする相手がわからない仕様

スワイプは顔判断なので、普通に飽きたのと
メッセージのやりとりがめんどくさいので
このゲーム感覚でできるものはありがたい

ということで本日を迎えたのだが
お昼あたりにデート相手の45歳経営者という素性と場所は銀座のカフェと表示された
…まってオジすぎてむり
とはいえ私の覇気で退く若造もむり
偉そうにアドバイスしてくる五、六個上とかもむり
もうむりむり星人すぎて私が結婚できない理由もわかるわかる星人

アラフォー経営者で恋人探し中、場所は銀座ってもう、あれやん
ワンチャン恋人ではなく仕事に繋がるかもだからゲロ吐きそうだけど行くかと思い腰を上げる
出発前に友にオジの経営者とはみたいな説教モードになったら、ケミオを宿して、ビッチ‼️と叫んで逃げると誓い、いざ出陣
出陣前に1時間程度のお茶だと思うのでせっかく銀座まで行くなら、終わったら旨いトンカツでも食って帰ろうとご褒美も設ける、もはや修行(ちなみにドタキャンしたら罰金6千円です)

集合時間前の30分前に
「駅につきました!C3出口におります。ゆっくりお越しください」と連絡あり
…ちょっと待って、集合30分前に来るオジむり
カフェ集合じゃなくて駅出口集合なオジむり
でも私は期待していた、45歳のオジ友達もたくさんいるけどみんな楽しいしかっこいい人も多い
オジにも期待しようじゃないか
オジが、見つけやすいように丁寧に
「赤いポロシャツにジーパンです」と伝えてくれた、まじ赤ポロ着るオジむり

到着して赤ポロを探す私
赤を意識してキョロキョロすると今日は赤を着てる人が多い、異常に多い、
そういえば、昔(前回の彼)デートの時、お互い赤を着たリンクコーデしたな〜。
とか思いながら探すが全く見当たらず
まさか、オジに逃げられた!?と思った瞬間
「カユコさんですか?」と声かけられる

その男性は見るからに想像とは全く違うオジ‼️
オジというかもはや、本当のおじさん
日向坂46?とか好きそう
久しぶりに本当のおじさんと話した
ビビりすぎてポケポケしてたらおじさんが
「カフェでも行きますか」と声をかけてくれて現実に戻ってきた私
横断歩道を歩きつつ彼を見るとポロシャツが
赤じゃねー‼️それを人はワインレッドと呼ぶのではないか?とか1人で思いながら歩いていたらどんどん笑いが込み上げてくる
笑ってるところを見られてはならない
本当のおじさんが傷ついちゃう!その葛藤でカフェへ入る前の記憶がない

という事で、カフェに無事入り注文をしたのち
お話をしていくとどうやら経営者ってのは
ラーメン屋さんを1人でやっているということらしい
そうか、飲食店も経営者だ
この世、経営者だらけだ
せっかくならばラーメン好きとしてはラーメンの話をしたい
なかなかラーメン屋さんと話す事ない
そう思っていたのに流れは旅行の話へ
やばいこの流れは、、なぜなら数日前にイギリス1人旅行をしたばかり
こんなバカ円安時代に1人でイギリス行く女はイカついと言われたばかり
でも結局イカつい女はイギリスの話に
想定通り本当のおじさんはビビり始める
一気に私は謎の美女から稼いでる女社長と思われる
👩🏻銀座とかなかなか来ないです」と言っても
👴🏼「銀座とかでいつも遊んでそうです、僕みたいなおじさんですみません」と
👴🏼「モデルみたいでモテそうです、僕みたいなおじさんですみません」と
結局すごい謝られた
マッチングアプリなんかせずともすぐ出来そうですと最終的には言われる

本当のおじさんへ
わかってないね
美人で愛嬌があって金稼いでる女は1番この日本では需要がないんだぜ
需要だらけと思われて
みんな引いていくんだぜ
その辺の茶色い服着てるOLの方がモテるんだぜ

そんな60分
最後ごめんねごめんね攻撃を受け続けられてどんどん本当のおじさんが可哀想に見えてくる
そういう戦法なのか
最後は「すごく楽しかったですよ!」と可哀想に思いながら伝える
この60分の間で面白かったのは自分で言った
「ドバイで物乞いすると1日で100万稼げるらしいですよ」と嘘か本当か分からない噂を伝えたあとにすごい羨ましそうにしてた本当のおじさんの顔が面白くて笑っちゃった事

帰り銀座でトンカツ食べ行こうと思ったけど
トンカツ屋で解散したのにばったり本当のおじさんに遭遇も怖いなと思って乗り換えタイミングでトンカツを食べることにした

帰りの電車でマッチングアプリやっぱり私には向いてないなと物思いに耽ってポケポケしつつ
席から立ち上がった瞬間荷物棚に思いっきり頭をぶつけて、ものすごい大きな声で
「アウチ‼️‼️」と叫んでしまったり(162cmの女がヒール履くとあるある)
赤坂の老舗そうなトンカツ屋を目指して歩いていたら目の前のサラリーマンがオナラした事も
トンカツがアツアツすぎて上顎火傷したことも
全て「いいや、もう1人で生きていけるからこのまま自由に気軽に生きていこう」と悟らせる理由となった

とはいえ、サラリーマンおじさんだらけのトンカツ屋なのに隣に偶然座ったオール白ファッションの(トンカツ屋なのに白はイカつい)雰囲気イケメンらしい人と横並び(さすがに顔は見れなかった)で同時タイミングでロースカツ膳を食べた時
赤坂でトンカツデートはシティーなボーイミーツガールすぎるなと妄想に耽らせてくれた(怖い)

ありがとう、白いトンカツ兄ちゃん
貴方のおかげで久しぶりにトキメキしたよ
ありがとう、本当のおじさん
貴方のおかげで私は恋愛戦場から離脱すると決めたよ

そんなマッチングアプリDAY

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?