政治と金の問題で面白いものを見つけた!

「政治改革大綱」
自民党が平成5年(1989年)に作成した政治改革を示す方針と目的です。

http://www.secj.jp/pdf/19890523-1.pdf

選挙に金がかかるというが、選挙費用は政治資金収支報告書で記載されている。
それが相対的に政治家に報酬あるいは政党助成金として支払われている金額内で収まっていることもまた事実。
つまり、彼らにとって政治に金がかかるとは、国会議員の買収であり地方議員の買収なのです。

35年前に作った政治改革すら守れないのですから、今の自民党が与党である限りは反省もせず、自らを律せず、今後も改革できずで終わることは100%だと断言しておきます。




政治改革の内容抜粋

以下、35年前の改革大綱より抜粋します。

  • パーティの自粛と新たな規制。

  • 政党への寄附の集中と議員活動への援助。

  • 国会議員への公的援助の拡大と国庫補助を中心とした政党法の検討。

  • 派閥の弊害除去と解消への決意。

  • 近代的国民政党への脱皮。

  • 当選回数主義の改善と信賞必罰の徹底。

  • 国民運動の展開。

  • 政治倫理の確立のための国会議員等のための資産等の公開に関する法律案要綱。

  • 政治資金規正法の一部を改正する法律案。


政治改革の考え方

〔現状認識〕


いま、日本の政治はおおきな岐路に立たされている。リクルー卜疑惑をきっかけに、国民の政治にたいする不信感は頂点に達し、わが国議会政治史上、例をみない深刻な事態をむかえている。なかでも、とくにきびしい批判がわが党に集中している。わが党は立党以来、政治の安定におおきく寄与し、国民の願いにこたえる政策を着実に実行して、今日の豊かな経済社会を築きあげてきた。さらにいま、わが国は自由主義と議会制民主主義を国家の基本理念として、社会、文化、経済の各分野にわたるあたらしい飛躍をはかり、国際社会の平和と繁栄にいっそう貢献すべきだいじなときをむかえている。
この重大な時期に、国民は各種選挙においてわが党にたいしきびしい審判を下している。
選挙にしめされた結果は、もとよりわが党への批判のあらわれと、謙虚に受けとめなければならない。
しかしわれわれは、戦後営々として築いてきた体制の変更を国民が望んでいるとはおもわない。
われわれは自信をもって自由と民主主義の現体制を堅持する。
いまこそ事態を深刻かつ率直に認識し、国民感覚とのずれをふかく反省し、さまざまな批判にこたえ、「政治は国民のもの」と宣言した立党の原点にかえり、党の再生をなしとげて国民の信頼回復をはたさなければならない。そしてこのことが、引き続いてわが国のあかるい未来をひらいていく唯一の道であることを信ずる。

〔改革の方向〕


われわれは、時代の変化に即応して行財政改革、税制改革など一連の制度改革を断行してきたが、かねてより、その土台をなす政治のあり方もまた見直すべきであると考えてきた。とくに今回の疑惑は、われわれにたいし健全な議会制民主主義、政党政治の再構築をあらためてつよく決意させた。
いま、国民の政治不信、および自民党批判の中心にあるものは、1政治家個々人の倫理性の欠如 2多額の政治資金とその不透明さ 3不合理な議員定数および選挙制度 4わかりにくく非能率的な国会審議5派閥偏重など硬直した党運営などである。
なかでも、政治と金の問題は政治不信の最大の元凶である。これまでわれわれは、政治倫理は第一義的には、個人の自覚によるべきであるとの信念から、自らをきびしく律する姿勢の徹底をはかってきたが、多額の政治資金の調達をしいられる政治のしくみ、とくに選挙制度のまえには自己規制だけでは十分でないことを痛感した。
したがってわれわれは、諸問題のおおくが現行中選挙区制度の弊害に起因しているとの観点から、これを抜本的に見直すこととする。さらに、公私の峻別や節度ある政治資金とその透明性を制度的に裏付けることなどによって政治倫理の向上を期し、国会運営、党運営においても十分に国民の負託にこたえられる政治環境をととのえることを目的に、政治制度全般の改革をはかる。

[改革への決意]


われわれは、国会開設百年にあたる明年十一月までを目途に、抜本的改革のための法律を成立させ、来たるべき二十一世紀にむけて、活力にみちた政治制度を築いていくこのためわれわれは、党に改革実現の母体となる政治改革推進本部を設置し、国会に第三者機関をもうけ、政府の選挙制度審議会とあわせて、党内外の英知を結集した方全の推進体制をしき、全力をあげて改革の実現にとりくむ。もとより、永年続いた制度の收革はけっしてやさしくはない。しかし、国民の政治にたいする信頼を回復するためには、いまこそ自らの出血と犠牲を覚悟して、国民に政治家の良心と責任感をしめすときである。


公開制の徹底


中長期的にはさらに「ガラス張りの政治」実現に向けて、政治資金をあつかう政治団体の数の制限なども含め、政治資金の公開制を徹底する。

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