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「CHRISTIAN DIOR DESIGNER OF DREAMS クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」

おはようございます
お元気でお過ごしですか?

昨日、念願のディオールの展示に行ったのでその感想を。
企画の正式名称は、
「CHRISTIAN DIOR DESIGNER OF DREAMS クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」
もうね、素晴らしかったですね。
私はお洋服もおしゃれも好きですが、ファッションの専門家ではありません。
それでも、その濃厚で美しいものしかない世界にくらくら目眩がするような、幸せな時間でした。

まず、クリスチャン・ディオール氏の、女性に美しさと快適さを与える哲学。
素材の素晴らしさ、凝ったパターンや刺繍や色合いの美しさに目が行きますが、そういったものがただ着飾る、派手に装う、流行をつくる、ということではなく、全て女性が自ずから花のように咲くように、その人の人生が機能と利便性を両立させながら輝くように、といった発送に基づき、また徹底されていて、その思想がとても素晴らしいなと。
そして、どのデザインもまったく古くなく、普遍的に美しい。
私はニュールックのシルエットやディテールがもともととても好きなので、もう目がハートでした!
あんな格好してお出かけしたい!

そして、ディオールの思想を受け継いでメゾンのデザインを担ってきたデザイナーたち。
かならずしもフランス人に限らないのが、面白くて。
イタリアやイギリスからデザイナーを起用してたんですね。
そして、それぞれがその時代、美学、ニーズに合わせてディオールを進化させていったのがまた素晴らしい。

特に印象に残った展示は、白の部屋(←正式名称わかりません笑)
オートクチュールの場合、デザイン画から型紙を起こして、すぐに本番の布を裁断せず、まずパターンを白の綿で試作するらしいのですが、この展示室が、まさにものづくりの真髄。
布を立体にするため、美しいシルエットを作り出すためのダーツやタックが、白の世界で際立ち、どきどきするほど美しかった。
薄い布が使われているから、ぱっと見の印象は軽やかなんだけど、よく見るとそこに込められた手仕事の端正さ、職人の拘りの濃厚さが半端ない!
布に色も装飾もないから、余計にシルエットや構造の無駄のなさ、必然性、美しさ、完璧さがよーくわかりました。
人の体って、実際そんなに美しくないこともありますもんね(笑)
それを被服の力で何倍もよい印象に再構築させてもらってると考えれば、あの仮試作の白のドレスたちがまさに美の土台であり根源、そして同時に究極。

そして、香水に代表される、メゾン・ディオールとしての世界観を視覚的に印象付けるミニチュアのコラージュの部屋(←これも正式名称わからず笑)
実際のドレスと並んでコラージュのように展示された靴やアクセサリー、バッグ、香水瓶、そしてミニチュアのドレスたち。
その精巧さとかわいさに、またもや胸のキュンが止まらず…
もっとずっと見てたかったなぁ!

最後に、今回の展示を成功させたのは、そもそもディオールのデザイン、技術やオートクチュールドレスの保管状態が素晴らしいことはあると思います。
でも特筆に値するのは、見応えのある展示にするぞという、クリエイティブチームの意気込み!
シンプルな空間にドレスを並べるだけでも充分見応えあるものになったと思うのに、映像、照明、部屋の装飾、音楽、プロジェクションマッピング、いろんな手法で私たちを楽しませてくれます。
そしてどの部屋も全く違う世界なんです!
同時に、一連の展示(ディオールの時空と世界に溺れる旅と言ってもいいかも)としての筋はきちんと1本通っている。
これが2000円で楽しめるなんて!
素晴らしい時間でした。

それでは、みなさま、今日もいい日をお過ごしくださいね。

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