最近の短歌　3

1/10～2/7

泣くとかじゃない寂しくもない何もない空っぽのくせに重たい

料金は同じだけれどなんとなくハートのフォンダンショコラを頼む

自殺した人のリプ欄長々と生きてるうちに言ってやれ馬鹿

サブスクの解約をした音楽が届かない場所まで来てしまった

精神が体からはみ出していて触れるもの皆傷つけている

胃じゃなくて心を満たすべきだってわかっているよブラックホール

すんなりと寝れない夜は諦めて眠らない街の一部になる

持て余す破壊衝動どうしたらリセットせずに続けられるの

納得のいかない壺をぶち割って粉々になる歪な人生

帰りたい家がないから真夜中に散歩というか家出をしている

どこへでも行けるあなたに手を振って私はここで死ぬことにする

抱きしめた分だけへたるぬいぐるみ今日は一緒にお風呂入ろう

アマゾンで買ったロープも届いたしあとは気楽に余生を送る

---

『ばいなら』

おしまいにする日を決めてからすごく呼吸が楽で　人生って

できるだけ楽しく生きて好き勝手しようと思うあと一ヶ月

未練とか死ぬほどあるけど疲れたしほんと疲れた疲れたんだよ

---

自殺かな自殺じゃないよ他殺だよ殺したくせに悲しまないで

憂さ晴らしピアスが増える聞かれたら守りだって言い換えている

片付けというか身辺整理だね思い出全部燃えやすいごみ

ちょっとだけ黙ってしまった。それぞれの家族の話、未来の話。

この糸はいずれ体に溶けていく　時が解決することもある

この人と私の音は少し似て多分孤独のせいだと思う

許せないことがアホほどあるけれどしょうがないから笑って見せる

棺桶で眠る自分を簡単に想像できる 花は要らない