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仁川Sはひも抜けで馬単万馬券を逃す



仁川Sは軸馬が2着、3着に来たものの1着馬の⑭ダイシンビスケスがひも抜けで外れた。⑭ダイシンビスケスを買い目に入れていれば馬連5730円と馬単12430円の万馬券が的中できたのにと言っても後の祭りだ。

このひも抜け問題は競馬を長くやっていれば必ず遭遇する。実は⑭ダイシンビスケスはひも馬7番手の馬でもう1頭買い目に入れていれば的中していた。ただひも馬7番手の馬まで買うというルールにすると今度は8番手の馬が来たりするので結局外れるのが嫌なら総流しするしかないという結論になってしまう。ひも馬を増やせば増やすほど買い目が増えて儲からないというジレンマもあるので今の所は私は軸馬2頭、ひも馬6頭で買っている。

このひも馬の適正値は何かということは昔からよく競馬本に書かれていた。枠連しかなかった時代は軸枠からの流しは3点までで抑えに1点がポピュラーだった。
馬連時代は軸馬からの流しは5、6点で出目表も数限りなく出回った。
現代の3連複、3連単時代に競馬を始めた方は知らない人も多いと思われるがこの出目表というのは例えば①枠から買う場合は相手は④⑤⑥枠で抑えが⑦枠という代物でこれが3万円で売られていた。スポーツ新聞の競馬欄に毎週のように広告が出ていた。広告の内容はこうだ。まず10レースで1点1万円で3点買いをする。そうすると10倍が的中して3万円が10万円になる。次のメインレースは10万円の資金があるので1点3万円ずつ3点買いをするとまた10倍が当たって30万円になる。ここで止めてもいいのだが最終レースは勝負レース指定になっているので思い切って1点30万円の1点買いをすると4倍の配当が当たり120万円の払い戻し。競馬初心者の私がこんなに勝てるとは・・・・。
毎週毎週この広告を見ているとそんなに勝てるのなら3万円なんて安いものだという思考回路になった私は思わず買ってしまった。
今になって冷静に考えると半分以上の枠を買っているので確率的に軸枠が来れば50%は的中するしそれで大穴が的中するとこれは必勝法だと錯覚してしまう。
馬連時代も同様で①から買う場合は相手は③⑥⑧⑩⑬⑮とあれば3分の1近くの馬を押さえているので確率的に軸馬が来れば30%くらいは的中するし大穴が当たることもあるだろう。これに九星を絡めて一白の日は1-4-7が強いとか占い師のような人の競馬本も数限りなく見てきた。

結局、現代の3連複、3連単時代ではこの手の出目買いでは的中率も低いし的中率を上げたければ買い目が多くなるというジレンマで廃れてしまったのは良かったのではないかと思う。

出目表と言えば30年以上前に阪神競馬場から阪急仁川駅への帰り路にいつもいた出目表売りのおばさんのことを思い出す。バナナの叩き売りの如くの実演販売で競馬で負けた後の帰り道に話を聞いているとついつい話に引き込まれてしまう。そのおばさんの出目表の仕組みはこうだ。例えば競馬ブックの◎が1枠、〇が5枠の時の買い目は1-4、5-8、2-7の3点だと
言う。直近のGⅠレースで◎が1枠、〇が5枠の時に2-7で万馬券が出てたりするとほ~ら万馬券が的中していると力を込めて話す。これはただ的中からの逆算で競馬ブックの◎が1枠、〇が5枠の時に2-7という買い目を入れているだけで再現性はないのだが負けて傷心の身の人の何人かに一人には刺さってしまう。
何度も話を聞いていた傷心の私もいつしかそんなに当たるのならと思い1万円くらいの出目表を買ってしまった。
もちろん全く使い物になる代物ではなかったがおばさんの出目表の仕組みが分かったしおばさんのトークも面白かったので騙されたという感覚より、おばさんのパフォーマンス凄かったなという感じで今となってはいい思い出だ。



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