2023年10月のジミーソウルラジオ

Jimmie Soul Radio、通称ジミソラジオはDJのジミーソウルさん(日本人)が"メロウ&グルーヴィー"をキーワードに素晴らしい楽曲を幅広く、心地いいお話とともに届けてくれるラジオ番組です。リラックスした雰囲気もありながら、音楽やそれにまつわるお話も盛りだくさんで私自身、毎週楽しみに聞いています。        
そんな大好きな番組についてもっと知ってもらいたいのと自分用のメモを兼ねて放送内容を文字にしてみました。野暮なこととは思いますが、まだ聞いたことのない方にも興味を持ってもらえたら最高です。
こちら香川県RNC西日本放送から毎週木曜日の夜11:00~11:30で放送していますがラジコのプレミアム会員になれば日本全国から聴取可能です。気になった方はぜひ聞いてみてください。


10月1週目(2023.10.5) Alex Cheneyさんインタビュー

1.The Charities / Angel Eyes
2.Alex Cherney, The Brothers Nylon / Vibe of Love
3.Alex Cherney, The Brothers Nylon / Vibration No.2
4.Alex Cherney, The Brothers Nylon / Too Much
5.Silent Majority / Something New About You

今週も楽曲紹介からスタート。つい先日楽曲が紹介された西海岸の新星、The Charitiesから7inchレコードリリースのお知らせが届きました。レーベルはこちらも先日紹介のBoogaloo AssassinsをリリースしているニューヨークNu-Toneレコーズから。レーベルのご厚意で明日10月6日にストーリーミング配信が始まるB面の楽曲を先行してオンエアします。
The Charitiesで「Angel Eyes」(楽曲1)。

こちらの楽曲はあのDaptoneのGabe Rothが西海岸でやっているスタジオでレコーディングされており、Penroseからさらに下の世代といった方々になるようです。

ここからはNu-Toneレコードと同様にニューヨークに拠点を置くシンガーAlex Cherneyさんのインタビューをお届けです。

(BGMにAlex Cherney, The Brothers Nylon「I Found a Diamond」がかかり自己紹介)

彼はニューヨークのロングアイランドに住んでおり、フィルムメーカー、映像監督でもあります。先日アルバム『first, last and always』がリリースされました。今回のアルバムはThe Brothers Nylonという双子のビートメイカー、マルチインストゥルメンタリストユニットとタッグを組んだ作品で、今のところ配信のみですがアルバム通して素晴らしい内容になっています。

まずは彼らThe Brothers Nylonとアルバムを作った経緯について聞いています。

(インタビュー音源)
彼アレックスさんはニューヨークのロングアイランドで育ち、ブラザーズナイロンは数ブロックしか離れていないところに住んでいました。ブラザーズナイロンは素晴らしい人たちで良い友達でもあるとのことで、一緒にバンドをしたり音楽プロジェクトを共にしたり映画音楽の制作もしていました。
ブラザーズナイロンは現在フロリダに住み、今回のアルバムの前に彼らはレゲエのアルバム『Cruise Control』をリリースしています。
(BGMにその1曲目「Vibe of Love」(楽曲2))
そんな彼らはソウルファンクジャズローファイのインスタルメンタルを作るのが得意です。アレックスさん自身は共同作詞者でボーカリストですがその流れでレトロソウルのジャンルも何か試してみたいと話していたそう。彼ら自身はMarvin GayeやSmokey Robinson、The Supremes、Temptations、Four Tops、Jimmy Ruffinなどのいわゆるオーセンティックなモータウンソウルも好きなんだけど最近のAaron FrazerやDurand Jones(彼はレトロソウルと呼んでいました。)等の現代のアーティストも好きで、アレックスさんは高音のファルセットで歌うことも興味があり、それがレトロソウルのサウンドに合うんじゃないかと思って挑戦してみた企画なのだそうです。

ジミーさんから名前の挙がったAaron Frazerを彷彿とさせるところがあるとアレックスさんに伝えます。

(インタビュー音源)
そうだね。いつかアーロンとも仕事をしてみたいね。彼が音楽を出しているレーベル(Colemine)と少し話をしたんだ。
Colemineはこのアルバムをリリースしようと検討していたそうです。ただ時間的な都合でうまくいかず彼ら自身でリリースすることになったとのこと。
Colemineレコードとジミーさんが見つける早さは同じですね!

次にここでもオーセンティックなソウルミュージックにプラスして何らかのヴァイブスやエレメンツが加わっていることについて聞いています。

(ここでBGM「Baby Steppin」 に続きインタビュー音源)
それはよかった、ありがとう。それが私たちの目標でした。過去のものをそのままコピーするようなサウンドにはしたくなかったんだ。もっとモダンなサウンド、少なくとももっとモダンなソングライティングを取り入れたかった。ボーカルのメロディーの作り方とか曲のテーマとかね。ただハイファイなサウンドになりすぎないように全部アナログの、たとえばタスカムの388というミキサーを使って録音したんだ。

続いてジミーさんからやっぱりドラムの音の打ち出し方がヒップホップを通過したビートメイカーが作っている、影響を感じますと伝えました。

(インタビュー音源)
そうそうブラザーズナイロンの双子のマイクだね(もう1人はニックさん)。マイクはドラマーでエンジニア、ニックは天才的なマルチインストゥルメンタリストなんだ。そうだね、彼ら(ブラザーズナイロン)はミックスの中でドラムを少し前に出すのが好きなんだと思う。でも彼ら自身がいい音をだしてくれるから気にならないし、そういう意味ではヒップホップみたいにリズムが目の前にあるような感じがするのかもしれないね。

続いては作曲のプロセスについて聞いています。

(インタビュー音源)
まさにロングディスタンスコラボレーションだねと答えていました。
ブラザーズナイロンは今フロリダに移っていることもあり、このアルバムの制作プロセスは基本的にブラザーズナイロンがバックトラックを作ってアレックスさんへ送り、それを受けてボーカルを乗せるといった手法で作ったそうです。
そんな中で時には楽曲を切り刻んだりこの部分このヴァースを伸ばせないか、ブリッジをカットできないかなどをズバリオンラインでやり取りしていったのがアルバム全体のプロセスで、6カ月か7ヶ月かけて行われました。
なので典型的なセッションのように1ヶ月間集中して作業するようなことはしていません。
前作のレゲエアルバム『Cruise Control』もそうだったんだけど、今回のアルバムも冷静に長い時間をかけて自分たちの好きな曲を作って12曲か13曲くらいできたところでフロリダに行って。ブラザーズナイロンのスタジオに入ってもう少しブラッシュアップして洗練された楽曲にするように最後の仕上げを行っていきました。

ここで曲を紹介です。アレックスさんが中でもユニークな作曲方法で作った楽曲と紹介していた「Vibration No.2」(楽曲3)をオンエアです。

この楽曲3はアレックスさんがi Phoneのボイスメモにメロディを録音して、そのパターンをいくつか送った中で上手く編集してラフができ、楽曲が完成したそうです。そんな彼に今回のアルバム『first, last and always』のアナログリリースの予定があるかを聞いています。

(インタビュー音源)
やはりこのアルバムをレコードで出したいんだとのこと。
前作『Cruise Control』はアナログでのリリースをしています。なのでレーベルが出したいと言ってくれるのを待っているそうです。
やはりプレスにお金がかかるしファーストアルバムのセールスはかなりよかったけど今回自主制作盤を出すほど…
ぜひレーベルの方お声をかけてもらえたらと思いますとジミーさん。

アレックスさんはフィルムディレクターとしても活躍していてドラマを撮ったりファッションブランドのCMを作ったりしていて本当に多才な方です。
そんな彼にもう1曲選んでもらった楽曲をオンエアしてインタビューを終わりにします。
Alex Cheney, The Brothers Nylon「Too Much」(楽曲4)。

最後にビッグアナウンスメントがあるそうです!

11月29日になんとジミーさん企画のアナログレコードがリリースされます!
(ファンファーレのSE)
今回のリリースは世界のナカバさんのThank you, Soulプロジェクトの第2弾になります。今回はジミーさんが選曲をしています。
その内容はデトロイトのInvictus傘下のHOTWAXからSilent Majorityというグループが7inchシングルが2枚出しているそうなのですが、そちらをスペシャルカップリングにしてのリリースとなります。
A面のほうが「Frightened Girl」で、B面が「Something New About You」。
今週は「Something New About You」(楽曲5)をお届けします。
「この曲本当に素晴らしい70'sデトロイトソウルなので、すいません、もうみなさん、ズバリ、レコード予約のほうよろしくお願いいいたします。」

この後はメール募集の呼びかけなどを行い番組は終了となりました。

2023年10月2週目(2023.10.12) 田島貴男さんコメント

1.Silent Majority / Frightened Girl
2.Malik Malo Monica Rocha / This Love
3.Kasuyama / Last Goodbyes
4.Victor Axelrod Sugar Minott / One Step Ahead
5.Nick Corbin & The Hang Ups / Feelin Kinda Lucky
6.Sensu Planet / Moonlight Journey
7.Steve Lacy / Sunshine ft.Foushee

先週10月5日の放送では最後にナカバさんのThank you, Soulプロジェクトの第2弾、ジミーさんがウルトラ・ヴァイヴが権利を持っている中から選曲した楽曲を紹介しました。今回はデトロイトのInvictus傘下のHOTWAXのSilent Majorityというグループです。こちら7inchが2枚ありますが、そのスペシャルカップリングでのリリースとなります。先週オンエアしたのがB面の「Something New About You」でしたので今週はA面の「Frightened Girl」(楽曲1)をご紹介。

この「Frightened Girl」の方は鬼才、ビートメイカーのMadlibがサンプリングしていたりもするのでヒップホップを聞いている方にも馴染みが深いのではないでしょうかとジミーさん。
『あとですね、細かいこと言うとオリジナルのレコードの素材がですねスチレンっていう素材でいわゆるヴァイナルですね、塩化ビニールではなくて。スチレンのレコードっていうのは凄くこう傷つきやすくてノイズが出やすいんですよ。その盤しか現状ちょっと多分ですけど確認できてなくて、いわゆるあの2枚使いとかしたりスクラッチする人からしたら、そういうことしたらすぐノイズが出るといった状況だった訳なんですけども今回はですね、ヴァイナルですね、塩化ビニールでリイシューしますのでヒップホップで、7inchで、2枚使いで、そういう方は2枚ご予約いただけたらと思います。改めまして11月29日に発売させていただきます。Silent Majority「Frightened Girl」「Something New About You」予約のほうを皆さんぜひぜひよろしくお願いいたします。』

ここからは時間の許す限り楽曲を紹介していきますとのこと。
まずご紹介するのはカバー曲。タイトルは「This Love」。元はThe Love Potion、Joy-Tonesの楽曲だそうですが、オリジナルについて詳しい方がいたら教えてくださいと話していました。Malik Malo Monica Rochaによる「This Love」(楽曲2)になります。

続いてもスイートな楽曲をお届け。こちらはLove Soul Productionsの新星Kasuyamaさんの「Last Goodbyes」(楽曲3)。こちらは現状聴けるのはストリーミングのみですが特別にデータを送ってもらったそうです。
ここで楽曲3をオンエア。

Kasuyamaさんのインスタグラムを見ると漢字表記をしている時もあるので日本にルーツがある方なのかもしれませんとのこと。

お次はVictor AxelrodとSugar Minott。こちらもカバー曲です。「One Step Ahead」(楽曲4)。

こちら「One Step Ahead」はAretha Franklinのコロムビア時代の大名曲になります。

この後紹介するのはロンドンのBig ACレコードから。この番組では毎回紹介しているかもしれません。Nick Corbin & The Hang Ups「Feelin Kinda Lucky」(楽曲5)

続いては日本人の方です。こちら偶然知ったそうでSensu Planet さんの「Moonlight Journey」(楽曲6)。まさにこの時間帯にぴったりな楽曲ではないでしょうかとジミーさん。

今週はなんとスペシャルゲストからコメントをいただきました。ジミーさんが選んだBGM、Them Vibes「Soul Satisfying」に乗せてお届けします。
(ここで楽曲に続いてコメント)
「ジミーソウルレディオをお聞きの皆さん、ジミーソウルさんこんばんは。オリジナル・ラブの田島貴男です。お元気でしょうか。えー今年もですね毎年恒例ひとりソウルツアー2023ですね、がスタートいたしました。今年のひとりソウルショウはですね、ひとりロックンロールショウ。と言えるようなスタイルになってると思います。1950年代、フィフティーズのオールディーズのイメージでやるひとりソウルショウというような感じと言うんでしょうか皆さんぜひですね、リーゼントでですね会場いらしてツイストを踊りまくっていただきたいみたいなね。まそれは冗談ですが、そういったオールディズのイメージがありつつもソウルミュージックと歌ですね。新旧の歌とり混ぜながら楽しいライブショウやりたいと思っておりますので今年も高松のほう参ります。ね、ぜひ皆さん音楽を堪能しに遊びにきていただけたらと思っております。えー高松ダイム今週土曜日14日ですね。僕も非常に楽しみにしております。ぜひ会場でお会いしましょう。最近僕は注目しているアーティスト、まぁ色々ね、あのこないだ今年フジロック出た時も色々若いアーティスト、新人とかチェックしてきましたけども、そうですねでもやっぱりこうソウルレディオというところでジミーソウルさんというところでね最近のソウルミュージックですね、Steve Lacyですね。がやっぱりここんとこずーと好きですね。Steve Lacyの最新作から「Sunshine」(楽曲7)っていう曲リクエストしたいと思います。はいということでそれではライブ会場でお会いしましょう。オリジナル・ラブの田島貴男でした。』
ここで楽曲7をオンエア。

ということで田島貴男さんからの二回目のコメントでした。10月14日高松ダイムにて田島貴男さんのライブがあります。ジミーさんも向かうそうです。

このあとメール募集の呼びかけなどを行い番組は終了となりました。

10月3週目(2023.10.19) Florencia Andradaさんインタビュー

1.Lucas / Heaven / Every City Has A Rhythm
2.Dead Hourse Beats / Moon Mist (The Brothers Nylon Remix)
3.Florencia Andrada meets Kingston Factory / Por Amor
4.Florencia Andrada / En El Camino
5.Florencia Andrada / Nada Mas Por Hoy
6.True Vacances / Hansue

「はい皆さん。今日はですね、番組オープニングナンバーが違うことにお気づきになられたのではないでしょうか。いつもはですね半年ごとに楽曲を変えてたんですけど、私も、ディレクターさんも何と完璧に忘れていたというね(笑)。というわけで10月3週目から新しい楽曲でいきたいんですけど。もうみなさんお馴染みですよね。10月25日に7inchレコードがリリースされますテキサスはヒューストンのLucas / Heavenの「Every City Has A Rhythm」を今期、このシーズンのオープニングテーマとさせてください。」
(そのまま楽曲1.をオンエア)

この週は先日インタビューを紹介したAlex Cherneyさんの回の最後にオンエアした楽曲についてリスナーさんから質問があったそうなのでその楽曲からスタートします。そちらはDead Hourse Beats「Moon Mist (The Brothers Nylon Remix)」(楽曲.2)。そのAlex Cherneyさんがアルバムを一緒に作ったブラザーズナイロンがリミックスしているということでかけたそうです。
(コメントに続き楽曲2をオンエア)

こちらのDead Hourse Beatsさんはカナダトロントの在住のマルチインストゥルメンタリストでボーカルも務めています。他の楽曲も素晴らしいので各種ストリーミングサービスでチェックしてみてくださいとジミーさん。

ここでFlorencia Andrada「Re​í​rme con Vos」が流れます。
ここからはよく楽曲を紹介している西海岸の新進気鋭のLove Soul ProductionsよりアルバムをリリースしたFlorencia Andradaさんのインタユーをお届けです。彼女はアルゼンチン、ブエノスアイレス在住のシンガーです。
まずは彼女がアルバムを出すまでに至った経緯、パンデミック下のことについて聞いています。

(インタビュー音源)
2022年のまさにパンデミックが始まったタイミングでレーベルの方をインヴェスティゲイト、探しだしたそうです。その中でアメリカの鍵盤奏者Adam Sconeさんとコンタクトを取ることができ、その流れでJason JoshuaさんのMango Hillから彼女の楽曲「Por Amor」の7inchを出す予定があったそうですが色々あり頓挫してしまいました。

(インタビュー音源)
「Por Amor」の発音を教えてくれました。「ポアアモール」ですね。この楽曲は今回のアルバムにも収録されています。
放送ではその7inchのB面に収録予定だった「Por Amor : Florencia Andrada Meets Kingston Factory」(楽曲3)いわゆるレゲエ、ロックステディバージョンをBGMとして流していました。
(そのまま楽曲3が流れます。)

こちらの楽曲「Por Amor」は今回のアルバムへのヒュージステップ、大きな一歩となってアルバムのリリースへ繋がっていった大切な楽曲だと話していました。

(インタビュー音源)
7inchのリリースがなくなってしまったその後に彼女はまたアメリカのレコードレーベルを探し始めました。そんな中うまくいかなかったこともあったそうですがインスタグラムのアルゴリズムで偶然見つかったこのLove Soul Productionsとコンタクトをとったそうです。彼女自身もずっと音楽活動をしてるのでレコーディング自体はアルゼンチンで彼女のバンドと全て行い、発売とディストリビューションをLove Soul Productionsがしています。
ここでもう1曲挟みます。1分くらいですがめちゃくちゃかっこいいインストナンバーです。Florencia Andrada「En El Camino」(楽曲4)

(インタビュー音源)
それから彼女の音楽的バックグラウンドについても尋ねています。彼女はブルースがルーツにあり、ブルースに影響を受けた楽曲を書き始めたそう。そんな彼女のフェイバリットブルースアーティストはOtis Rush、Ray Charles、Freddy King、Etta James、Sugar Pie DeSantoと話していました。
この間もBGMでOtis Rush「All Your Love」が流れています(こちらCobraレーベルの録音だそうです)。
また、現在のいわゆるレトロソウル、モダンソウルと言われているシーンで彼女がすごく好きなシンガーはこの方でした。

(インタビュー音源)
今のソウルミュージックシーンではLady Wrayさん。彼女の楽曲の中で特にリリックがシンプルな構成なんだけれども深い意味を持たせているところが凄い好きだとのこと。
そんなフローレンシアさんが挙げるLady Wrayさんのフェイバリットチューンは、「Make Me Over」(BGMで流れています)、世界のナカバさんもこの番組で紹介していた「Do It Again」だったり「Piece of Me」だったり、「Games People Play」、「Where Were You」などなど。
いいですよね。ぜひ何かで共演もしてもらいたいですよねとジミーさん。

そんな彼女に今回のアルバムから2曲、選曲を依頼しました。ですが難しいので1曲はジミーさんに任せたと言っていたそうです。
そちらの選んでくれた1曲でインタビューを閉めます。

(インタビュー音源に続き、楽曲.5 Florencia Andrada「Nada Mas Por Hoy」をオンエア)

彼女が選んでくれた楽曲は今回のアルバムのタイトルでもあり、最新シングルでもある「Nada Mas Por Hoy」(楽曲5)でした。
彼女もやはりパンデミックでライブや音楽活動がストップしていまい、そんな最中 お母さまが不幸にもお亡くなりにもなったそうです。そのような苦しい時を経て、それをオーバーカム、克服するために挑戦を続けている状態だそうですが、そういったことを象徴しているような楽曲なのでこのタイトルチューンを選んでくれました。
そんなアルバム『Nada Mas Por Hoy』は全編素晴らしいアルバムなのでぜひぜひ皆さんチェックしてみてくださいとのこと。

(このあとしばらく「Dueños del terror」が流れます。)

今週最後にお届けする楽曲はこの番組でずっと推しているTOMMY HONDAさんがこのたびバンドを始めたそうでバンド名がTrue Vacances。この10月21日に渋谷でライブをするそうです。
そんなTOMMY HONDAさんが特別にスタジオでのセッションをレコーディングした生々しい演奏のテイクを送ってくれましたので、そちらをオンエアです。
True Vacances「Hansue」(楽曲6)

この後はメール募集の呼びかけなどを行い番組は終了となりました。

10月4週目(2023.10.26) The Sextonesインタビュー

1.The Sextones / Love Can't Be Borrowed
2.The Sextones / Better Late Than Never
3.The Sextones / Daydreaming
4.The Sextones / Beck & Call
5.Original Love / 夜をぶっとばせ

先週から2週連続のZOOMインタビューをお届けです。今週はネバダ州出身のバンドThe Sextones。
ジミーさんが今年度、いわゆるインディペンデントソウルミュージックシーンでは間違いなく傑作アルバムのひとつだと太鼓判を押す『Love Can't Be Borrowed』をリリースしました。
以前リーダーのMark SextonさんにはZoomインタビューをしていますが今回はもう一人のメンバーを交えて話を聞いています。

(インタビュー音源、自己紹介)
The SextonesからMark SextonさんとベースのAlexander Korostinskyさんが参加してます。
ここで1曲タイトルチューンの「Love Can't Be Borrowed」(楽曲1)をはさみます。

まずは作曲のやり方について質問しています。

(インタビュー音源)
アルバム収録曲のどの曲も少しずつ違うように書かれているんだ。僕ら(アレックスさんとマークさん)はバンドのメインソングライターで部分的には今回プロデューサーのあのMonophonicsのKelly Finniganに沢山手直しをしてもらった部分もあったり、アルバム全体のプロデュースも当然手伝ってもらったり。
正直このアルバムに入っている曲のいくつかについてはすでに完成したバージョンがあってライブやツアーでも演奏していたそうです。それをプロデューサであるKelly Finniganに聴かせて彼ら(The Sextones)が目指していたノーザンソウルにスイートソウルをミックスしたようなアルバムのサウンドにアレンジしていってもらったそうです。
そういったサウンドが完成してとてもうれしいと言っていました。
先ほどの「Love Can't Be Borrowed」などはまさにノーザンソウルミーツスイートソウルといった趣ではないでしょうかとジミーさん。

続いてKelly Finniganさんをプロデューサーに迎えた経緯、理由を聞いています。
(インタビュー音源)
The SextonesのみなさんはもちろんKelly Finniganさんの作品の大ファンだったそうです。実は2017年頃にケリーさんに連絡を取ったんだけど返事をもらえなかったことを覚えていると話していました。少なくとも1曲は彼にレコーディングをしてもらったから連絡を取ったけれどそれ自体マークさんも忘れていたそうです。
それでアレックスさんの方からケリーさんのマネージャーに連絡を取り、それで実現に至ったそうです。
セクストーンズの彼らはKelly Finniganの大ファンでもちろんケリーさんの音楽的なチョイスも大好きだからまさに今回のプロデュースが適任だと思ったそうです。

続いて今回の曲のレコーディングのプロセス、どのように進めていったのかを聞いています。

(インタビュー音源)
今回のアルバムの収録楽曲はアレックスさんのスタジオで初期のデモバージョンを録音してそちらをKelly Finniganさんのところへ持っていき手直しを行ったとのこと。ケリーさんのところへ行ってからは基本的にライブレコーディング、生でレコーディングしてドラム、ベース、ギターを重ねていきました。
その中でも「Getaway Driver」(このときBGMでかかっていました)は楽器ごとにセッションを行ったと思う。
とはいえ基本的にはみんなせーので一発録りで、あとでピアノやキーボードのオーバーダビングをしたそうです。

続いてはジミーさんから今回のアルバム『Love Can't Be Borrowed』はストリングス、弦楽器のアレンジやサウンドが素晴らしいと思うんだけどと伝えました。

(インタビュー音源)
今回のストリングスアレンジに関しては彼がすべての楽曲に関わっているわけではないそうですが、コラボレーターとしてMonophonicsと同じくLouis Kingさんを迎えています。Louis Kingさんは普段は劇伴、映画やドラマの音楽をしている人で、皆さんが知っているような作品をやっている凄い人です。
今回のアルバム1曲目「Daydreaming」のストリングスで素晴らしい仕事をしてくれて最初のアレンジで釘付けになったそう。
これらの楽曲のストリングスアレンジは古典的なオーケストラのアレンジを手本にズバリ好きな古いレコードを引用したようにやっていたんだ。
他の曲に関してはアレックスさんがストリングスのアレンジをしている曲もあるのですが、そこはルイさんのやり方に倣ってやっていったそうです。
とはいえ予算が潤沢にあったわけではなかったのでオーケストラ全体を一度に録音することはできず、サウンドは基本的に3人の音を何度も何度も録音してより大きなオーケストラサウンドを実現したものなんだそうです。
ちなみに今回のアルバムは2017年から作業がスタートしました。先ほど話にでてきた通り曲はできていたけどKelly Finniganさんとうまく繋がれなかったり、コロナのパンデミックがあったりして予定よりも時間がかかったそうです。2023年にようやく発売されたけどアルバム自体は昨年の末に完成していたとのこと。
時間がかかって発売日を先延ばしにすることになったけど、そうすることで適切なプロモーションを行うチャンスが増え、自分たちの目から見て成功したリリースに繋がるスケジュールになったと話していました。
彼らの楽曲は今スポティファイの有名なプレイリスト、レトロソウルに収録もされています。それもラッキーだったと喜んでいました。
そんな中でストリーミング上ではどの国のリスナーが一番多いの?と聞くとイギリスが一番多く、次はアメリカの西海岸だそうです。
BBCのソウルを紹介するラジオが彼らの楽曲をプッシュしているそうののですが日本代表としてジミーさんもプッシュしていきたいなと思っておりますと話していました。

ここでアルバムからお二人にそれぞれ1曲づつ選んでもらいました。

(インタビュー音源)
まずマークさんが選んでくれたのが「Better Late Than Never」(楽曲2)。
この曲はアルバムの本質を捉えた曲として本当に誇りに思える曲なんだ。目指していたサウンドとアルバムのエッセンスをうまく表現できていると思う。
マークさんにとっては「Better Late Than Never」は彼らが大好きな60年代後半のソウルのサウンドのバイブスも表現できているんだとのこと。
ということでまずここで曲を挟みましょう。「Better Late Than Never」(楽曲2)になります。

続いてアレックスさんからも1曲選んでもらいました。

(インタビュー音源)
アレックスさんもマークさんのセレクト「Better Late Than Never」はいいと思う。恐らくこのアルバムを1曲にまとめるとしたらその瞬間や感情をすべて凝縮したような曲だと思うと話していました。
アレックスさん自身はアルバム1曲目の「Daydreaming」(楽曲3)をおススメしてくれました。
この曲は両方の世界を持っていると思う。クールなグルーヴと文字通りの白昼夢。
というのもこのインタビューの冒頭で「Daydreaming」という曲はまさに文字通りデイドリームな曲だよねと話ていたそうです。
ここで楽曲3をオンエア。

この楽曲に関してはシタールの音色が白昼夢を彷彿とさせるのではないかというところなんですがとジミーさん。
ちなみにシタールの発音は結構難しく、ジミーさんはインタビュー中お二人にレッスンしてもらったそうです。

ここでもう1曲ジミーさんが凄く好きだという「Beck & Call」(楽曲4)をお届けします。こちらはCurtis MayfieldやThe Impressionsを彷彿とさせる楽曲となっています。
ここで楽曲4をオンエア。

この「Beck & Call」について先ほどの感想を伝えると、ジミーさんにそう言ってもらえるととても嬉しいよと話していたそうです。
このレコードを作るとき僕らは間違いなくThe ImpressionsとかCurtis Mayfieldのサウンドに注意を払った。カーティスの音楽とポップカルチャーのためにしてくれたことに敬意を表したかったんだ。カーティスが残してくれたものすべてに本当に崇拝し敬意を払っている。Curtis MayfieldとThe Impressionsをたくさん聴いてあのエネルギーを表現しようと何年も努力してきたんだ。
本当に今回のアルバム『Love Can't Be Borrowed』素晴らしいのでぜひ皆さんお聴きください。

最後にリスニングパートです。彼らからメッセージをもらいました。
(インタビュー音源)

ジミーさんは先日この番組でコメントをもらったオリジナル・ラブの田島貴男さんのライブへ行ってきたそう。ライブは本当に素晴らしかったとのこと。
そして終演後に楽屋で少しお話をしたそうです。
『ジミソラジオやってきてよかったですね。私がですねAaron Frazerだとか、Kelly Finniganだとか、いろんな方とZoomで話したことが割と田島さんに響いて、響いたのかな?、響いたとさせてください。会話も凄い盛り上がりまして、そんなわけでですね私は高校生の時にソウルミュージックを田島さんが当時されていた「SONG FOR LOVERS」というラジオを聞いてそれをメモってレコードを探していたわけなんですけどその「SONG FOR LOVERS」の裏話なんかも聞けまして大変感動した夜になりました。ホント関係者の皆様、田島貴男様ありがとうございました。そんなわけで今回のライブでもやっておりました。今日はですねオリジナル・ラブの楽曲で終わりましょう。オリジナル・ラブで「夜をぶっとばせ」(楽曲5)になります。』

この後はメール募集の呼びかけなどを行い番組は終了となりました。

10月のプレイリスト

放送でオンエアされた曲をまとめてみました。見つけられなかった曲や放送時と違うバージョンもありますが、ご了承ください。

・アップルミュージック


・スポティファイ



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