戦争の子供達 Les Enfants De La Guerre(1966)

詞:Charles AZNAVOUR
曲:Charles AZNAVOUR
訳:古賀力(法定訳詞)、岩谷時子

シャルル・アズナブールは1924年5月22日生まれ
2024年5月22日に生誕百年を迎えた。

何で読んだかすっかり忘れてしまっているのだが、「アズナブールは政治的な歌は作らない、いつの世でも普遍的な愛の歌を作って歌うのだ」という趣旨の文章を読んだ記憶がある。それはアズナブールが長年秘書を務めたエディット・ピアフの考え方だ。第1次大戦中に生まれ、生涯を通してフランスが戦争していた時代に生きたピアフはどんな時代でも受け入れてもらえる愛の歌しか歌わないと宣言していた(これも書かれた書物を忘れてしまっている)。
幾つかの書物の中にも下記のように書かれている。
★1970年代ベトナム反戦運動たけなわの頃「歌で戦争を止められるなどとは思わない。自分はそんな幻想を持たないと、きわめて冷めた見方を語っていた」(蒲田耕二著「聞かせてよ愛の歌を」418頁)
★「アズナブールのシャンソンは大衆の魂であり、発露であり、些細な日常的な問題に関心を抱かせる」(ハートのキング214頁)

そんなアズナブールが「戦争の子供達」という曲を作っていることに驚いた。

なぜ、アズナブールは「戦争の子供達」という歌を作ったのだろうか。
こじつけで考えていく。

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