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陰鬱

Twitterもインスタのキャプションも、いつも綺麗なことしか書けない。
だけど、ちゃんと見ている人なんてきっと居ないから、ここでくらいはほんとの心のまんまで書いてみたいと思う。
いつからか、ずっと心の穴を埋めることばっかりを日々の目的にしてしまっている自分に、いつからか気づいてしまった。ちゃんと自覚したのはたぶん、ほんとに最近、3ヶ月前とかかもしれない。感情に出会ったの自体はきっと、1年前の夏。台風の中フェスに行くために車を走らせてくれた友達の、後部座席でひとり、どうしようもなく心細くなっていた。生理前だからか、低気圧のせいか、当時好きだったあの人のせいか、それともその全部が奇跡の配合で合わさったからなのかわからなかった。ただただ陰鬱で泣きそうだった。
なんの訳もなく泣きそうになることなんて、これまでは無かった。卒業式でも泣けなかったくらいには心は穏やかなはずだった。友達は好きだったし、どこにでも1人はいる、気づいたら離れていきそうな友達に対する不安な気持ちとかはちゃんと感じてはいたけれど、心の真ん中の部分まで脅かすような程度ではなかった。就職をして1人の家と職場を毎日往復して、寂しくてマッチングアプリで数日前に知り合った誰かと会う日々の中で、私はたぶんおかしくなった。そこからずっと、何かを失ったような気がしている。
今日の私はほとんど笑っていないと思う。実家に帰る電車の中、妹と鉢合わせて笑った時くらいだろうか。あとはずっと心がずっと晴れないでいる。雨のせいだろうか。たしかに、夕方4時にカフェから出た時に初めて雲の間から光が差した時はほんのちょっと嬉しくはあったな。

誰か救い出してくれよと思う。
去ったくせに戻ってきたあいつとか、寂しい時に会いに来ると言ってたあいつとか。
私はいつ誰に弱みを見せたらいいんだろう。
会いたい時に会いたいと言ってもいいんだろうか。泣きたい時に電話をかけても許してもらえるだろうか。だめだよな。うんきっと、みんな明日も仕事だしね。迷惑だし何よりも、弱い私は多分美しくないから見せられない。
救い出してくれよと思うけれど、救えるのは自分でしかないことも知っている。満たされていないのは自分自身の内面なのだから。人から愛を貰ったところでそれは他人のものなのであって、私は、私自身で完結していなけばならない。誰かに満たしてもらうなんてこと、してしまったら、弱いまんまで幸せになんかなってしまったら、もうきっとずっと平気なんて程遠くなってしまう。取り返しがつかなくなってしまう、きっと。
歯ブラシを捨てたのは、もう会わないと決めたからではない。一緒にいて初めて完璧になるような弱い私は辞めたかったからだ。だけど、会いに行ったらだめ?と言われて断ったあとで、どうしようもなく寂しい気持ちの波がまた来てしまった。縋りたい。そばにいて欲しい。会いに来てもいいよ、土曜日。そんなことを言ってしまいそうだよ。傷つけられることが怖いのではない、簡単に傷ついてしまいそうな私が怖い。だから私のことは私が守らないといけないのに。
こんなふうに思っていたって眠気は来る。何も頑張らなくてもきっと満たされるだろうと帰ってきた実家の布団で、眠気と私の陰鬱が戦っている。理屈とは正反対のところにあるものが私の感情の全てを支配していて、睡眠か、お酒くらいでしかもう抗えなくなってきている。まずい。だけどもうほんとに寝てしまいそうだ。何も解決できなかったし、読みかけの本は読めないまま、見るつもりのドラマもれないまま。だからまた明日の私も同じようにこうやって悩んでいるかもしれないな。

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