日銀と政策金利

日銀の田村直樹審議委員は、2026年度までに政策金利を少なくとも1%程度まで引き上げる必要があると述べました。これは、物価の上振れリスクを抑え、物価安定目標を持続的に達成するためだと強調しています
田村委員は、現在の短期金利の水準は依然として緩和的であり、経済や物価の反応を見ながら段階的に利上げを進める必要があると述べました。また、物価の上振れリスクが膨らんでいることを指摘し、人手不足や人件費の価格転嫁が進んでいることを理由に挙げています
この発言は、岡山市で開かれた金融経済懇談会で行われました

日銀の政策金利について詳しく教えてください

日本銀行(BOJ)の政策金利は、経済全体の金利水準を調整するための主要なツールです。以下にその詳細を説明します:
基本概要
政策金利は、日銀が金融機関に対して貸し出す際の金利であり、短期金利と長期金利の2つに分かれます。短期金利は無担保コール翌日物金利、長期金利は10年物国債の金利を指します。
現在の政策金利
2024年7月の金融政策決定会合で、日銀は政策金利を0〜0.1%から0.25%に引き上げました23。これは、2%の物価安定目標を達成するための措置です。
金融政策の目的
日銀の金融政策の主な目的は、物価の安定と経済の持続的な成長を実現することです。具体的には、以下のような手段を用いています12:
長短金利操作(イールドカーブ・コントロール): 短期金利をマイナス0.1%、長期金利を0%程度に誘導する。
資産買入れ: 国債やETF(上場投資信託)、J-REIT(不動産投資信託)などの資産を買い入れることで、市場に流動性を供給する。
貸出支援: 金融機関に対する貸出を支援するための資金供給プログラムを実施。
最近の動向
最近では、歴史的な円安や実質賃金の低迷が続く中で、日銀は物価の先行きを慎重に見極めながら、段階的な利上げを進めています3。また、経済主体が金利にどのように反応するかを注意深く観察しながら、適切な金利水準を探る必要があるとされています。
今後の見通し
田村直樹審議委員は、2026年度までに政策金利を少なくとも1%程度まで引き上げる必要があると述べています。これは、物価の上振れリスクを抑え、物価安定目標を持続的に達成するためです。

最近の円相場や経済指標について教えてください。

最近の円相場
現在、1米ドルは約142.65円です1。最近の円相場は、実需の売買による円の買い戻しが続いており、1カ月半ぶりの高値を記録しています。
最近の経済指標
鉱工業生産指数: 2024年7月の鉱工業生産指数は、電気・情報通信機械工業や半導体製造装置などの生産用機械が増加し、全体として2カ月ぶりのプラス推移となりました。
GDP: 2024年4-6月期の実質GDP成長率は前期比0.8%、名目GDP成長率は1.8%でした。
消費動向: 2024年8月の消費動向調査では、消費者の行動が新型コロナウイルス禍を経て変化し、個人消費の実態は統計からうかがえるほど悪くない可能性が示されています



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