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【体験記】自分のことがいちばんわからないからコーチングを受けた

いつだってわたしは人生の迷子だ。
自信もないし夢もない。
楽しいことなんか大してない。

物事を斜めから見た気になっているただの負け犬。

わたしに友達が少ないのは変わり者の親のせい。
アダルトチルドレンになったのは母のせい。
老人ホームに就職してすぐ病んで辞めたのは意地悪なナースのせい。
社会も政府も全部悪いけど、抗う努力をするのもめんどくさい。

前向きな言葉なんか持っていなかった。
未来より過去を見ていた。

そんな自分を変えたくてコーチングのセッションを受けることにした。
あるきっかけでご縁をいただいたからだ。

室さんという楽しい関西なまりのお兄さんとのセッションは120分ちかくに及んだ。

わたしの思考がどう変わっていったのか。
コーチングセッションの流れや出会いと共に振り返っていく。


コーチングとの出会い

GoogleのAI、Geminiに聞いてみた。
「コーチングってなに?」

コーチングとは、誰かの目標達成をサポートする活動です。
コーチは答えを教えるのではなく、質問を投げかけたり、具体的なアドバイスを与えたりすることで、相手が自分で答えを見つけ、行動できるように促します。
スポーツ選手だけでなく、ビジネスパーソンや個人でも、目標達成のためにコーチングを受けることがあります。

まさにこれ。

わたしがはじめてコーチングに触れたのは1年半前のこと。
夫婦関係のコーチングをしていた女性に出会ったことがきっかけだった。
夫と家庭内別居状態が続いたときにコーチングセッションを受けた。

コーチングのセッションでは「〇〇しろ」「△△はダメ」とは言わない。
わたしがどうしたいのかを自分で考えられるように導いてくれる。

「意地や見栄を取り払った先にある自分の気持ちを大切にしよう」

セッションの終わり、わたしは泣きながら「夫と会話がしたい」と呟いた。
友人に夫のことを悪しざまに喚き立てては、子どもと3人でどう生きていくかばかりを考えていたのが嘘のようだった。

きっとひとりでは辿り着けなかっただろう領域だ。
コーチング無しだったら、判断を誤って離婚を決めていたかもしれない。

自分が知らない自分の気持ちを引き出してもらったはじめての経験だった。
めっちゃ感動。

コーチングとの出会い・リターンズ

離婚の危機を救ってくれたコーチングには好印象しかなかった。
しかしその後は特に必要と思う場面はなかった。
というより、活用の場面がわかっていなかったと言うほうが正しいかもしれない。

それこそ離婚レベルの危機でもないとコーチングなんて必要ないと思っていた。
だって普通に生きているし。

でも自分を変える必要性は感じていた。
今年の4月から本業の所属会社が変わって、劣悪な環境のなかで生き抜くのは難しそうだと感じたからだ。
以前からかじってきたインスタの運用やWebライティングを活かして身を立てる術を確立しないと、わたしはずっと怒号と足の引っ張り合いしかない会社で飼い殺しのまま。

恐怖だった。

そんなのはいやだ。
もっと楽しいところにいきたい。
出勤のたびにえずく朝を繰り返すのは終わりにしたい。

【嫌な気持ち】だけが積み上がっていくのがわかる。

誰か助けて!
会社も嫌だけど、なにもできない自分がなによりも嫌!
自分以外が悪いって思わないと生きていけない自分が嫌い!

もがいていた。
行き場のない苛立ちが子どもたちに向かう。
手は出さないまでも怒鳴りつけることが増えていった。

これじゃダメだ。

まさにそのタイミングでコーチングの案内を目にした。
コーチングの資格を取得された有名なブロガーさんが、オンラインでのセッションを募集しているというものだ。

金額は5,000円。
予定時間は60分~90分。
マンツーマンでのセッション。

コーチングセッションにしては破格だ。多分。
2回カラオケを我慢したら払える、と自分を納得させて申込みフォームへ進んだ。

ブロガーさん本人に担当してもらえるかは運次第。
スクールの同期の方に担当してもらう選択肢もある。
ただし、影響力が絶大すぎるブロガーさんなので同期のコーチを総動員しても応募者全員は難しい。

全部読んでもコーチングを受けたい気持ちは萎えなかった。
Googleフォームには今書ける自分の経歴や悩みを全てぶちまけた。
インスタのアカウントも会社の惨状も自分の行動できないダメっぷりまで、全部。全部。

応募フォームを書ききったところで達成感を得た。
選考から漏れてもいい。
やりきった。

それから1ヶ月。

もう連絡はこないと思っていた。
選ばれる可能性なんか最初から低かったんだと自分に言い聞かせていたゴールデン・ウィークのこと。

【コーチングの件】というタイトルでメールが届いたとき、思わず叫んでしまった。
すぐさまメールでやり取りをして、スケジュールのすり合わせをするがうまくいかない。

「いっそ今日の夜これからではどうでしょう?」

子どもを寝かしつけながらこっそり返信すると、思いがけず了承。
寝かせようと思うと子どもの目がぱっちりするのはなぜかしら……

はじまりはいつも怖い

どうにか子どもたちを寝かしつけてそっとPCの前へいく。
正直、連絡がきた日のうちにセッションをすることになるとは思っていなかった。
なんの準備もできていない。
PCが立ち上がる間に、いつも使っている勉強用のノートを取り出す。
日付を書いたところで逃げ出したくなった。

コーチングは絶対やったほうがいい。
だから応募フォームを頑張って全部うめた。

だけど、自分が知らない自分に会うのは怖い。
足がすくむ。

すっかり逃げ癖がついていた。
怖い。
でも、変わりたい。
もう逃げたくないからコーチングをお願いしてお金を振り込んだのだ。

大きく深呼吸をしてZOOMのリンクをクリックした。

コーチの室さんはわたしよりいくらか若い男の人だった。
柔らかな関西なまりが耳に優しい。

事前情報からわたしのひととなりと課題はもう見えていたようだ。

バレないように唾を飲み込んだ。

セッションを終えたあなたはどうなっていたい?

あいさつもそこそこに室さんに投げかけられた問いにわたしは初手からしどろもどろだ。

セッションが終わったとき、わたしはどうなっていたいんだろう?

「まだ会ったことのない、フタをして見ぬふりしていた自分に会いたいです」
答えたけど、具体的な想像なんかひとつもできていなかった。

以前わたしが受けた夫婦仲改善のコーチングは【共感傾聴】のコーチングだそうだ。
共感が強いと変わる必要性を感じられなくて現状で満足する可能性があると聞いた。

室さんにすすめられたのは【認知科学】のコーチング。
自分を理解したうえでなにをするか、どう変わりたいのかを自覚できるまで介入する手法だ。

わたしは共感で終わりたくない。
新しい自分や見てこなかった自分に会いたい。
ちゃんと認知して科学したい。

なんのこっちゃ。

他者評価を求めるから苦しい

まずは仕事を振り返っていく。
15年続けてきた介護のこと。
介護の仕事のなかで好きなこと、嫌いなこと。
得意なこと、苦手なこと。

介護は天職だと思っていたのに意外とやりたくないことだらけだ。

インスタの運用や運用代行もライティングも、掘り下げるほどやりたくないことだらけ。
そして苦手なこと、できないことだらけで話していてゲンナリする。

「それ、ほんとになんもできてないと思います?」

室さんは否定はしない。
でも疑問を投げかける。

卑屈なわたしは押し黙る。

「だってできないことだらけだもの」

室さんがひとつずつ解きほぐしていく。

自分のスキルを自分が認めていないからできることを数えられない。
スキル40のわたしはスキル70の【スゴイ人】を見ている。
比べる対象は常に上の人。
上ばっかり見て、できないことを一生懸命数えている。
本当はできることがたくさんあるのに。

実力の認知とは客観視すること

「あーなるほど」

思わず唸った。

わたしの判断基準は常に誰かに褒められることだ。
自分で自分を認めることができていない。

じゃあどうしたらいいのか?

事実ベースで考えるクセをつけると他人の評価に振り回されなくなる。

認知の方法を変えて自立する

「他人の評価に惑わされない」という発想はTHE他責思考のわたしからは最も遠い目標ではないか。

どないしたらええねん。
思わず関西弁で毒づきたくなる。
やらんけど。

自分のスキルや経験を書き出してみるといいとアドバイスされる。
つまり可視化が大切。
頭の中の狭い場所だけで考えるから悶々する。
そして最終的になにもできない自分なんて……というマイナス思考に突入する。

自分の主観に頼りすぎない。

ものすごく大事だ。
でも主観でしか生きてないぞ、わたし。

どっちがいやですか?から見えること

「どっちがいやですか?」

セッションのなかで何度もでてきた問いかけだ。
そのたびにしどろもどろで考える。
言い訳のような言葉を吐き尽くしたころ、はたと気づく。

「あ、わたしこんなふうに思っていたんだ」

室さんはわたしのまとまりのない話しをずっと聞いてくれる。

「〇〇と△△、状況としてはどっちがいやですか?」
「現状だとなにがだめですか?」

どっちもいやだな、と普段なら思って終わり。
でも掘り下げきったところで、視点を変えてもらうと、自分の心のなかの引っかかっている部分が見えてくる。

「あ、そっか」

セッションのなかで得心する。何度も何度も。

こういうものだ、と思い込んでいた自分は本当の自分じゃなかったらしい。
うっかりすると泣いてしまいそうだった。

なんか、やっと産まれた気がする。

いいんですよ、それで

「これもダメだと思う」
「あれもダメだと思う」

ぐずるわたしに室さんは言う。

「それで良いんですよ。なにがダメなんですか? できてるじゃないですか」

あれ? そうなの?

ちゃんと前に進んでいることを自分が認められないだけだった。

事実ベースで自分を評価する

自分のダメなところを数えるのが好きなのかと思うくらい、いいところを見ようとしていなかった。
マゾなのか?
完璧なる自虐思考。

これぞ認知の歪み。

育った環境も大きいと思う。
なかなかヘビーな幼少期から青年期だった。
それゆえにわたしの思い込みも大きい。

室さんが「いいんですよ、それで」と言うたびに、誰かに認められたくて渇いていたわたしが救われていく。
卑屈で被害者意識が強いのに、セッションのなかで詰められている、とか、責められている、という感覚は一切持たなかった。
むしろ自分を掘り下げきったところで視点を変えてもらえるのが面白くなっていく。

だからどんどん話したくなるし、考えたくなる。
後半のほうは室さんの反応をワクワクしながら待っていた。

着地点はわたしが掴みたかった未来

セッションの最初で聞かれたこと。

「セッションが終わったらどうなっていたいですか?」

わたしは分かっていなかった。

「まだ会ったことのない、フタをして見ぬふりしていた自分に会いたいです」

こう答えたときは、もっと自分の嫌なところばっかり出てきて絶望する未来しか見えていなかった。
コーチングに不信感があったわけではない。
自分の可能性をひとつも信じていなかったことに、セッションの終盤でようやく気づく。

わたしは、意外とすごかった。
できることも、知ってることも、経験値も、実はたくさんあった。
めっちゃハイスペックな人と自分を比べて勝手に落ち込んでいただけ。

他人に自分の価値を求めて勝手に落ち込むのは、わたし自身に価値を見出せていないからだ。
承認欲求はあっていい。
自己顕示欲もあっていい。
だけど、自分でコントロールする。
振り回されるな。

自分の感情に見て見ぬふりしないこと。
客観的に自分を見ること。

認知の歪み、怖い!

わたしが思っていたより前向きな自分に会えた。
下ばっか見ているセッション前のわたしはもういなかった。

室さんが微笑んだ。

「めっちゃいい顔してますよ!」

そうだと思う。
だって気持ちが嘘のように軽やかだ。
30余年のなかで、いちばん生きていてよかったと思えた。

なんで生きているんだろう? なんて後ろ向きでどうにもならないことは、もう考えなくてもいい。
そのほうがずっと身軽だ。

わたし、やべえ!
なんかつかんだ!

金言いただきました

過去は振り返らないで捨てていい。

目標に届かなくてもプラス成長ならじゅうぶんすごい。

生きるのが本当に楽になった。
過去に縛られていた自分にさよならをする。

だって、だって。
過去の失敗で萎縮する必要はないし、過去はわたしの今の価値じゃない。

なんだ、生きるって意外と簡単だ。

でもひとりじゃ辿り着けなかった。
コーチングを受けて、自分の中身を整理するお手伝いをしてもらえたからだ。

室さんすげええええ!

もう天才。

室さんのセッションで人生変わりすぎるから注意

室さんの門戸は開かれている。
誰でも変わるチャンスは平等にある。
それを掴むか掴まないかだけ。

わたしは5月にセッションを受けて、まだ安定したメンタルと前向きなマインドを維持している。
人に意見を求めるのも怖くなくなった。
なぜなら他人の意見で自分の価値は変わらないと知ったから。

室さんのインスタからセッションの問い合わせができます。
親しみやすい人柄の方なので、料金や内容についてもフランクに答えてくださいます。
自分で解決できない問題を抱えている人や、変わるきっかけが欲しいと思っている方にぜひ室さんのセッションを受けていただきたいです。

室さん、ほんとうにありがとうございました!


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