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ポジティブな性格になるのが難しい理由[前編]

2019/01/26

ななこさんから質問いただきました。

Q:私は昔からどうも
ネガティブに考えがちで
何をするにもすぐに
不安になってしまったり
私にはできっこない
って思ったり
上手くいかなかったことを
全部私のせいに
してしまいます。

友達はわりと
前向きなんですが
そんな友達からしたら
私の性格って
結構うざいみたいで

「ななこって
すぐ被害者ぶるけど
他人から慰められるのを
期待してるだけでしょ?」

とか言われて
ケンカになったりします。

まぁ大体私が悪いので
あとで私の方から
友達に謝るんですが
いいかげん私も
自分の性格に
嫌気がさしてきちゃって。

友達の生まれつき
前向きな考え方が
羨ましく思うので
私も前向きに
なれたらいいなー
とは思うのですが
性格ってどうやったら
変えれるんですか??

ていうか変えれますか??


本人の努力によって形成された性格も多くある


A:ななこさんこんにちは。

人間生きてると
どうしても不安になったり
自信がなくなったりしますよね。

自己嫌悪になって
気がつけば
被害妄想とかも膨らんで
こんな自分に
明るい未来なんてないと
将来を悲観してしまったり。

だからこそ
ポジティブな性格の人や
楽観的な性格の人に
憧れたりもするし
自分もそうありたいと
思ったりするでしょう。

ななこさんも
生まれつき
前向きな考え方ができる
お友達のことが羨ましいと
仰っていますよね。

そのお気持ちは
僕なりにですが
とてもよくわかります。

しかし
性格というものは生まれつき
備わっているものや
育った環境によって
変わってくるものも
あるとは思いますが

「本人の努力」

によって
形成された性格も多くある
と僕は思っています。

ななこさんもこの時点で
ピンと来ているかも
しれませんが
この

「本人の努力によって
形成された性格」

というのはすなわち

「性格は自分次第で
変えることができる」

ということです。

しかし
変えることができる
と言っても
そう簡単ではありません。

正しくは

「性格は変えられるけど
少し特殊な継続力が必要」

になります。

詳しくは後述しますが
今回はこんな感じで

「努力によって
形成される性格」

「性格の変え方」

の2部を
前編後編に分けて
お届けしたいと思います。

よろしければ最後まで
お付き合い下さいませ。


才能は努力の上に成り立っている


最初に
「努力によって形成される性格」
について
お話させていただきますね。

(と言っておきながら
いきなり話が逸れるのですが)
昨今ですと
「天才キッズ」と称して
小学生や10代の前半くらいから
なんらかの分野で
秀でたスキルを習得した子供達が
テレビに出ています。

小学生がピアノで難曲と言われる
「ラ・カンパネラ」を
弾きこなしたり
HTML言語を巧みに駆使して
カッコいいサイトをつくったり
専門家レベルの
科学の知識を持った
中学生だっています。

そういう子供達を
テレビで見るたびに
我々大人は
彼ら天才キッズの才能に対して
「こりゃすごい」
「真似できない」
などと
ある種畏敬の念を抱きます。

しかし
才能というのは
生まれつきのものも
あるかもしれませんが
なによりも
「圧倒的な努力」の上に
成り立っています。

そしてその努力を
継続させるための
モチベーションは
シンプルに
「好き」
という感情だったり
「こうなりたい」
という理想や憧れから
来ていたりします。

要は私たちが
「あの人すごいよね」
と思うような人たちは
初めからなんでもできた
スーパーマンではなく
ただただ誰よりも
愚直に努力し続けてきた
「努力の天才」なのです。


性格は全て生まれつき?


しかしこれが
「性格」
の話になると
不思議と人は
「この人の性格は
その人の努力によって
もたらされたもの」
とは考えず
「生まれつき
備わっているもの」
と錯覚してしまうようです。

あの人は生まれつき
考え方が柔軟で
羨ましい。

あの人は生まれつき
考え方が前向きで
羨ましい。

あの人は生まれつき
考え方が論理的で
羨ましい。

対自分でもそうです。

自分は生まれつき
考え方がネガティブだから
もうどうしようもない…。

自分は生まれつき
弱気で臆病だから
もうどうしようもない…。

自分は生まれつき
地味で陰キャだから
もうどうしようもない…。

こんな風に
「生まれつきだから仕方ない」
といった諦めが
出やすくなります。

ですがここで
考えてみてください。

私たちひとりひとりが
今持っている性格は
全て
「生まれつき備わっているもの」
なのでしょうか。

そうではありませんよね。

今まで育ってきた環境や
今までに起きた出来事などで
形成された性格が
ほとんどだと思います。

では
性格というものは
まわりの環境や出来事
といった
避けようがない事象から
影響を受けることでのみ
形成されるものなのでしょうか。

これもまた違うと思います。

性格というものは
「生まれつきのもの」
もあるし
「まわりの環境や出来事」
によってできたものもあるし
先ほどお話したような
才能を開花させた人と同じように
「本人の努力」
によって培われたものもある。

そう僕自身は思っています。

なので
繰り返しになりますが
ななこさんからの
「性格は変えられますか?」
という質問の回答は

「努力次第で
いかようにも変えられる」

になります。


性格を変えるための努力は少し特殊


天才キッズだって
もともとはなにかに
興味をもつところから
スタートしていると思います。

ピアノの鍵盤を叩いたら
音が出た。

これが楽しくて
鍵盤をどんどん叩いていたら
いつのまにか
「ドレミの歌」
が弾けるようになった。

一曲弾けるようになると
どんどんと新しい曲に
チャレンジしたくなる。

そうやって
たくさん練習しているうちに
気がついたら
「ラ・カンパネラ」
が弾けるようになった。

かなり大雑把ですが
人がなにかに興味を持ってから
上達していくまでの過程って
こんな感じだと思います。

もちろん途中で
壁にぶち当たったり
挫折を経験することも
あるでしょう。

それでも諦めずに
努力を続けた人だけが
まわりから賞賛される側の
人間になれるのです。

僕は
「性格を変えるための努力」
もこれに似ているなと
思っています。

ただ
「性格を変えるための努力」
というのは少々厄介で
ピアノや筋トレのように
努力をすればするほど
スキルが向上したり
結果が目に見えて表れる
というものではありません。


ピアノや筋トレなどは
「上手くなりたい!」
「肉体美を追求したい!」
などの確固とした目標や
理想があるからこそ
毎日練習するための
モチベーションを
維持することができますし
努力量と結果は基本
比例していくのですが
性格の場合は少し
特殊な継続力が
必要になってくるのです。

ということでここからは
性格を変えるための
努力の仕方と
その努力を
ぶち壊そうとする
魔の呪文について
「脳科学」
を交えながら
なるべくわかりやすいように
お話していこうと思います。

まず矯正すべきは思考の癖と口癖


結論から申し上げますと
ななこさんみたいに
努力によって
性格を直したい場合は

「思考の癖」

「口癖」

を矯正する必要が
あります。

では
「矯正をする」
と言っても
なにをどうすればいいのか
という話になると思うので
ここからはたとえ話を使って
具体的にご説明していこうと
思います。


ポジティブな人とネガティブな人の脳内はどう違うのか


ここにポジティブなAさんと
ネガティブなBさんがいます。

二人とも毎日頑張って仕事を
こなしているのですが
そんな二人に対して
上司が
「頑張れよ」

労いとも発破とも
とれるような一言を
二人の肩越しに
投げかけました。

その上司からの一言に
Aさんは
「よし!頑張るぞ!」
とより一層気合を入れて
仕事に取り掛かるのですが
BさんはBさんで
「今までだってこんなに
頑張ってきたのに
自分の頑張りはまだ
足りていないというの?
これ以上私は
どう頑張ればいいの?」
と意気消沈してしまいました。

上司から「頑張れよ」
と言われた出来事自体は
同じなはずなのに
なぜ
二人の受け取り方は
こうも正反対に
なってしまったのでしょう。

ポジティブなAさんと
ネガティブなBさんとで
脳内にどのような違いが
あるのでしょうか。

そのカギを握るのは
脳内にある

「前頭前野」
(ぜんとうぜんや)

にあります。

つづく。


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