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極めて真っ当な戦略論 ミッションパーパスは無意味

この本は、戦略とは何であるか、そして何ではないかを明らかにする一冊です。著者のリチャード・P・ルメルトは、戦略の本質は、組織の運命を決するような重要かつ困難な課題(核心)を見きわめ、それを解決する方法を見つけることであると主張します。戦略は目標や計画ではなく、課題に基づく論理的な主張でなければなりません。本書では、戦略の策定に役立つ概念やツール、事例やエピソードを豊富に紹介しながら、戦略の要諦を解説しています。

# 戦略の要諦

はじめに フォンテーヌブローの森にて

- 著者は、フランスのフォンテーヌブローの森で、ナポレオンがロシア遠征から敗走したときの戦略を考察する。
- 戦略とは、自らが置かれた状況を診断し、最重要ポイントを見きわめ、それを攻略する方法を見つけることである。
- 戦略は、目標やビジョンではなく、課題に基づく論理的な主張でなければならない。
- 戦略は、自らが完璧にコントロールできない環境との相互作用で決まる。
- 戦略は、知力・エネルギー・行動の集中により威力を発揮する。

第1部 課題に基づく戦略と最重要ポイント

第1章 戦略自動作成機は存在しない

- 戦略は、あらかじめ定められた目標や業績を実現する方法ではない。
- 戦略は、卓越した優位性や長期的ビジョンや他社との比較でもない。
- 戦略は、自動的に作成されるものではなく、創造的な思考と判断が必要である。
- 戦略は、組織の運命を決するような重要かつ困難な課題(核心)を見きわめ、それを解決する方法を見つけることである。

第2章 課題を解きほぐす

- 戦略は、課題に基づく論理的な主張でなければならない。
- 戦略は、状況の診断、核心の攻略、行動の一貫性の3つの要素からなる。
- 状況の診断とは、自らが置かれた状況の特徴や課題を分析することである。
- 核心の攻略とは、最重要ポイントを見きわめ、それを解決する方法を見つけることである。
- 行動の一貫性とは、核心の攻略に沿って、組織の役割やリソースや権力を調整することである。

第3章 戦略は長い旅路である

- 戦略は、一度にすべてを解決するものではなく、長い旅路のようなものである。
- 戦略は、環境の変化や新たな情報や経験に応じて、修正や更新が必要である。
- 戦略は、自らが完璧にコントロールできない環境との相互作用で決まる。
- 戦略は、不確実性やリスクを受け入れることを前提とする。

第4章 どこなら勝てるか

- 戦略は、自らが勝てるところにフォーカスすることである。
- 勝てるところとは、自らが最大の利益が得られるところである。
- 勝てるところを見つけるためには、市場や顧客や競合の分析だけでなく、自らの強みや弱みや能力の分析も必要である。
- 勝てるところを見つけたら、それに合わせて、組織の役割やリソースや権力を調整することである。

第5章 戦略と成長

- 戦略は、成長を目的とするものではない。
- 戦略は、成長を結果とするものである。
- 成長は、戦略の核心の攻略に貢献するものでなければならない。
- 成長は、自らの強みや能力を活かすものでなければならない。
- 成長は、自らの競争力を高めるものでなければならない。

第6章 戦略と権力

- 戦略は、権力を無視できないものである。
- 戦略は、権力を利用するものである。
- 戦略は、権力を創造するものである。
- 権力とは、自らの意思を実現する能力である。
- 権力は、組織内外のさまざまな関係者からなる。
- 権力は、戦略の核心の攻略に沿って、調整や交渉や影響力が必要である。

第7章 行動の一貫性

- 戦略は、行動の一貫性を必要とするものである。
- 行動の一貫性とは、戦略の核心の攻略に沿って、組織の役割やリソースや権力を調整することである。
- 行動の一貫性を実現するためには、戦略の核心の攻略を組織全体に共有し、理解させることが必要である。
- 行動の一貫性を実現するためには、戦略の核心の攻略に関連する指標や報酬や評価を設定することが必要である。
- 行動の一貫性を実現するためには、戦略の核心の攻略に反する行動や態度を排除することが必要である。

第2部 診断

第8章 アナロジーとリフレーミング

- 診断とは、自らが置かれた状況の特徴

- 診断とは、自らが置かれた状況の特徴や課題を分析することである。
- 診断を行うためには、アナロジーとリフレーミングという2つの思考法が有効である。
- アナロジーとは、自らの状況を他の状況と比較することで、類似点や相違点を見つけることである。
- リフレーミングとは、自らの状況を別の視点から見ることで、新たな発見や問題を見つけることである。
- アナロジーとリフレーミングは、自らの状況に対する理解を深め、核心の攻略につながるヒントを得ることができる。

第9章 状況の診断

- 状況の診断とは、自らが置かれた状況の特徴や課題を分析することである。
- 状況の診断を行うためには、以下の4つのステップが必要である。
 - 状況の定義:自らが対処すべき状況の範囲や境界を明確にすることである。
 - 状況の分析:自らが置かれた状況の要素や関係を分解し、分類し、整理することである。
 - 状況の評価:自らが置かれた状況の強みや弱みや機会や脅威を評価することである。
 - 状況の予測:自らが置かれた状況の将来の変化や影響を予測することである。
- 状況の診断を行う際には、客観的なデータや情報を収集し、検証し、利用することが重要である。
- 状況の診断を行う際には、自らの先入観や思い込みやバイアスに注意することが重要である。

第10章 最重要ポイントの見きわめる

- 最重要ポイントとは、組織の運命を決するような重要かつ困難な課題である。
- 最重要ポイントを見きわめるためには、以下の3つのステップが必要である。
 - 課題の特定:自らが置かれた状況における課題や問題を特定することである。
 - 課題の優先順位付け:自らが置かれた状況における課題や問題の重要度や困難度を評価し、優先順位を付けることである。
 - 課題の選択:自らが置かれた状況における課題や問題の中から、最も重要かつ困難なものを選択することである。
- 最重要ポイントを見きわめる際には、自らの目標や能力やリソースや制約を考慮することが重要である。
- 最重要ポイントを見きわめる際には、自らの意思決定の根拠やロジックを明確にすることが重要である。


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