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キタダヒロヒコ詩歌集 107 大高

  大高(おほだか)

ひむがしの名古屋のはての大高のイオンに来たが屋上へ行く


期待せず屋上に来(き)ぬ 山脈(やまなみ)も海も見えない ただ速い雲


屋上に真向ふビルの或ル部屋の或ル眼差シと目が合つてゐる


たひらげし昨夜の牡蠣の殻が裂くひとさしゆびの創(きず)へ西風


鈍色(にびいろ)に海をひからせて近づいて来るゆきぐも、雪こぼしつつ





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