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百合の出会い

 庭に百合が増えて、今年の初夏を告げてくれています。咲くのを楽しみにしていたので、写真だけではなくスケッチも試みました。その中で、偶然にいくつかの出会いを目撃しましたので、お伝えします。表紙は、ハエとカマキリの出会い!?

1 ハエとカマキリ

 今年、庭のユリが増えて、咲くのが楽しみでした(6月7日)。咲き始めたのが10日、カメラでの撮影に加えてスケッチに残そう!朝方の雨が止み、曇り空の下、テッポウユリに照準を合わせて、開始。下書きもせず、構図探し、色塗りまで、できたものは美しくない。当然の結果です。再度、気を取り直して、再開!

テッポウユリの下向き加減が目に入ります。右の開花しているものは、別の園芸種

 3つのツボミがかわいい!恥ずかしながら、私のスケッチです。

水彩えんぴつ使用、意外と絵になりました。

やや、夢中で輪郭を追っていた時、小さな小さなカマキリが、白いツボミの上で、
ハエと睨めっこ。

この出会い?観察してると、ハエは他の花にも一匹、1花に1匹、どうやら縄張りを持っている様子。

 ハエは、花の蜜にも花粉にも興味はなさそうです。どうやら、異性との出会い目的の様子。カマキリがお目当てかどうか、接近して探ります。違う!一方、カマキリは、孵化したばかりの3mm程度の幼子、にも関わらず、体を左右に揺らしながら、ハエを捉えようとしています。もちろん、捉えられません。
 テッポウユリの独り言「君たち!私に興味はないの!冬の寒さに耐え、やっとこの日を迎えているに!」

2 招かざる訪問者

 花の奥に潜り込み、何やら食事中のアリがいました。脇目もふらず、一心不乱。独り占めの幸せに生きがいを感じているようです。

園芸品種の百合、匂いはなく上向きに咲く様子は、媒介昆虫を必要としないようにも思います。

 百合のつぶやき『利己主義者ばかり、共存の世界ではないのか!住みにくき世から、住みにくき煩いを引き抜いたら、あの世の世界になってしまうのかな?』

3 闇夜の盗人

 それは、ツボミが、まだ硬い、闇夜?でした。ツボミに穴が空けられたのです。昆虫のイタズラと思いますが、開花した写真には、めしべの柱頭がありません。食害されてしまったのか?葯の数も少ないようです。隣の健全なものと比べてください。

花びらが重なっていた当時に開けられた穴です。柱頭がありません。おしべも三本程度、半減しています。

テッポウユリのため息「何てこった!」「悲しくてやりきれない!」

4 昔の思い出

 昔、骨董市で手に入れた絵皿、テッポウユリと思しき図柄、手書きの良さに惚れました。4枚それぞれ、葯の数がまちまち、同じ職人なのか、

新の脇に、おしべが、職人さんの遊び心かな

図柄のモデルになったテッポウユリの、一言「もっとよく見て!修行が足りないよ!」

5 昔々の鉄砲百合

 高校2年の美術で油絵を習いました。大学進学後、自分探しの迷路の中で、なんと油絵の教室に1ヶ月、通い?ました。これは、先生の指導を受ける前に自己流で寮で描いたもの。植物学を学びながらも、単子葉植物の花びらの枚数など、気に留める心もないまま、いい加減な気持ち100%の作品です。

額に入れたら、あら不思議!ゴッホみたい!

 絵の中の、テッポウユリから、「絵は自画像だね、カッコばかりつけやがって」

6 百合には百合の都合がある。

左:スカシユリ系?、中央:テッポウユリ、左:スカシユリ系?

 中央:テッポウユリはめしべの中東が、おしべより外に出ており、良い香りを放っています。下向き加減なので花粉は、落下して自家受粉してしまうのか?
 左:黄色い百合 雌蕊(めしべ)と雄蕊(おしべ)の長さは同等、葯は外側に裂開しそう。右:白い百合 めしべとおしべ、同等の長さ、葯の向きもバラバラ。

 自家受粉を避ける仕組みが、それぞれに備わっているのかと思いますが、微妙に生き様を変えて生き抜いています。
よくわからない、ことは書くな!と聞こえてきそうです。
今回も、最後までご覧いただき、ありがとうございました。


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