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ファイドロス

”最初の見かけで多くの者が惑わされる
 少数の知恵ある者が真実に気づく”


一世紀頃の作家であったとされている。
詳細は不明な点が多いので、分かっている事だけ
を記すことにする。

正直、頭が下がる。そんな昔からこのような
神話のようなことを実際に考え、真実に気づいている。

私も時々悩む、特定の事で悩むわけではなく
苦悩に近い感じだ。

私は親の間違った教育のせいもあり、
人前で自分を出せない。もう片親は死んだが
鳥のすりこみのように刻印を押されている。

そのせいで、人に悩みを打ち明けることは
一度も無かった。それどころか苦しみに悶えていても
人前に出たら普通に振る舞う。

だから私を見抜ける人は誰もいなかった。
資格はとってないが私を知る人たちは
私はカウンセラーよりカウンセラーだといい。

事実、カウンセラーに通ってはいるが
私の悩みを上手く聞き出せず、
仮に聞き出せても別次元の世界のため
対処に困る。

私の悩みを解決できた人はいない。
それは私が一番よく分かっている。

ちょっと意味合いが違うがファイドロスが
言っているのはそういうことだ。

私は悪意がないから問題にはならないが
見かけで人は判断できない。
見かけで分かるのは何もない。

今日は少し出掛けた。
私は馴染む裸足に雪駄で袴風な恰好をしている。
東京の人間は冷たすぎるから私は寒くないのかと
聞かれるが本当に寒くない。

帰りがけにバス停まで行く間にビラを配っている
女の人がいた。皆が素通りする中、私と目が合った。
別に美人でも可愛いわけでもないが
私は夕方近いので寒くなると思い
ビラを受け取った。話も聞いてほしいと言ってきたが
すでに買い物をしていたのでそれは断った。

昔、友達がビラ配りのバイトをしていた時の話を
聞いていたせいかもしれないが
皆が無視しているのはあからさまに分かる。

私は男女を問わず運命や巡り合わせというのが
あると思っている。三度顏を合せる機会があったら
それは運命的なものを感じるため、
話を聞いてあげようと決めている。

その他でもタクシー乗り場等でも出会いはある。
同じタクシー運転手になる確率はそれほど高くない。

この前はたまたま前の人がアプリで呼んだのが
近くまで来ていたので、先を譲られた。
その時に乗ったタクシー運転手さんはもう9回くらい
乗っている人で、手を振ってくれていた。

普通の人から見れば異例とも思える行動であるが、
話も合うため、乗ってからずっと世間話等をしていて
着くのが惜しいほど、楽しい気分になる。


”最初の見かけで多くの者が惑わされる
  少数の知恵ある者が真実に気づく”

この言葉は見た目や言葉だけを鵜呑みに
するものは騙されやすい事をさしている。

高級なスーツを着ているからと言って
その人物が正しい人間であるかどうかは
不明であるように、見た姿はある意味では
誘いとも取れる。

これは人間だけに限らず、生き延びる事に
対して、非常に難しい植物等にはよく見られる。

言葉でもあるように、
「綺麗なものほど毒がある」
という言葉通りである。

美しい花は長年の進化により、猛毒を持つ
ようになることは珍しくない。

厳しい環境に生まれた生物ほど、より苛酷な
世界で生き延びるために進化してきた。

人類に関しては、時々、世界の頂点ではない
という意見もあるが、現実的に見ても、人類が
無数の動植物を絶滅に追い込んだのは人類で
ある以上、私としてはウィルス等が例え人類を
滅ぼすことになったとしても、そこに快楽的な
意志でも無い限り、人類がこの地球とあらゆる
生命体に於いて、一番の敵である事は近年の気候
を見れば、正直、来年が恐ろしくなる。

今年は世界中で自然災害が猛威を奮っている。
年々酷くなってはいたが、今年は特に酷い状況に
なっている。

これを地球の叫びと取るか、まだ地球を痛めつける
のかで、今後の未来にも大きく響いてくると言える。

今の日本もそうであるが、それが目の前に迫って
きてからでは手遅れでしかない。
どこかの政治家が外国人労働者が起こした事件に
対して、文句を言っていたが、それはお前の仕事では
無いといってやりたかった。

政治家の仕事はそれを未然に防ぐ事であって、
そこの面では各思想を持っているにしても、
日本を良くするという点では同意見でなければ
ならない。

ただやり方に違いがあるだけであって、
仕事のやり方が違うだけであって、日本の未来の
ためにどうするべきか? 等に関してが仕事であり、
お互いにケチのつけ合いをする等、何も生まれないし、
見ていて見苦しい。

今年の世界の現実的問題に、
気づいた人は大勢いたはずだ。

しかし、それに気づいたとしても、
優先順位をどこにするかで本当に見えているのか、
いないのかが分かる。

本当に見えている者であれば、今年の異常な自然界の
猛威に対して軽視できるはずがないからである。

自然界の猛威はどんな災害よりも恐ろしい。
戦争では、現時点で核はやられ過ぎないための保険の
ようなものである。

そして国と国、人間と人間の絡みがあるので、
踏み出すには多くの条件が重ならないと核を
使う事は無い。

しかし、自然界はありのままの現実を我々に警告する
かのように必ず発生させた。
今年は世界の多くの国で水害被害が、未だに続いている。

ある程度までは予測しているので、ある程度までなら
防ぐ事は可能ではある。
しかし、国によっては千年に一度の大水害等が起きた事により、
より鮮明に温暖化現象が明るみに出て来た。

悪化の一途を辿っている以上、来年もまた何かが起こる可能性は
非常に高いものであって、今はあくまでも自然界に対しての行動は、
緩和していこうという意見の一致の下、世界は動いている。
要するに、悪化し続けるのが緩やかになっただけであって、
根本的な問題の解決には触れてはいない。

温暖化現象に関しても、それが全ての理由かと言われば、
何とも言いようが無い。ただ自然界が生み出したという事だけは
確かなものではある。その全ての原因が温暖化現象かと
聞かれると、絶対とは言えない。

しかし、関係しているのは間違い無い事なので、
その対策も、今年の異常気象を見れば、対応せざるを得ない
と言えるだろう。

人間からすれば、世界は広くて大きい。
地中や海等には未だに不明な点が多数ある。

未知数であるものに対して、人間は猛威を奮い過ぎたとも
言えるだろう。この問題は未来に直結している事であるので、
人類にとっては最優先で取り組むべきであろうが、
現実はそうでないのが、人間という生き物なのが実に
恐ろしく感じる。

見た目だけでは分からない。
本質を見抜く事が何よりも大事だと言う点は、
ファイドロスの言葉と同じものだと言えるだろう。

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