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第50話 何度も思うが、辛い道だ。

自分で選んだ道ではあるが、実に辛い。決して逃げないと決めていても、
辛い道である事に変わりはない。頑張ると決めて、逃げないとも決めて、
私の進むべき道は決まっているが、向かい風ばかり吹いている。

世界は狭くなったと感じながらも、全く知らない事も多数ある。
今も世界の誰かが、私と同じように何人も同じ事を考えているのだろう。
外では平常心を装ってはいるが、心の中では不安に押しつぶされそうに
なっている事は誰も知らない。

道理は知っていても、自分自身がその場に身を晒すと、不安になる。
なんて自分勝手な自分だろうとよく思う。誰かれもが、人生の相談を
私にしてくる中、私は最善を提案して安心させる。

そう。自分たちには相談できる相手がいない事を忘れていた。
スーパーの跡継ぎは今も生きてるだろうか? 私が知る限り、彼の性格上、自殺する事は無い。彼は責任感が強いからそう思う。しかし、誰も知らない
彼に起きた悲劇のせいで、彼は孤独の中で今も生きている。

私もそうだが、誰にも相談できない人は、歴史を見ると多数が死んでいる。
生き残るのは極僅かだ。生きる価値が分からなくなるからだ。今の私もだが、一度でも死を考えたら、命の大切さ? という風に疑問になるのだ。

単にそんな事は思わないほど、強くは育っている。私の周りでは親が問題ばかり起こしている。私の親もだが、問題児だ。一度完全に砕け散った心は元には戻らない。元には戻らないが、新しく作る事は可能だ。今、私は再構築中で、全てを捨てて、完全にリセットしたように何もかもを変えた。聞く音楽から、映画も見る事が少なくなった。テレビはもう見れなくなった。

良く無い方向に進んでいる。修正が必要だ。落ち出したらキリがない。

始皇帝の腹心の一人であった李斯は、始皇帝が死んだ時、宦官の趙高の言葉に乗せられ、遺言書を偽装した。彼は丞相として秦を建国させる事に貢献したが、最後は欲に落ちて、天を見て涙を流したと言う。

自分が裏切る事に対しての情けなさから出た涙だった。賢いからと言って
正しいとは限らないが、歴史は作り替える事が出来る。しかし、真に賢い人はそんな事はしないだろう。それは歴史では無く、ただの創作の物語に過ぎなくなるからだ。

そう。私は負ける訳にはいかない。自分で選んだ道ならば泣き言や、愚痴は出来るだけ避けたい。だが、最後まで屈しなかった私の選択は正しい事ではあったが、歴史は改ざんされたように、私の想いは誰も知らないまま、私の中で眠っている。終生、それは眠らせるつもりではあるが、未来は誰にも見る事は出来ない。だからこその人生だ。

今日もこうして乗り切った。色々な事が分別なく、私の中に乱れ咲く。
良い事も、悪い事も、自分の苦い思いも、良い想い出も、全てがあるから
私なのだろう。

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