大阪2泊4日旅行その②-ヒッチハイク実践


前回からの続き


3月1日(金)の早朝、神奈川県は藤野PAへ向かいました。

藤野駅を降りたらうっすら雪が積もってた

藤野PAは、JR中央本線「藤野駅」から歩いて10分弱のところに位置します。
前回書きましたが、パーキングエリア・サービスエリアはヒッチハイクがしやすいため、最初から乗り込んでしまったほうがいいのです。


かすかだがたしかに雪が積もっててウケる。
執念で立ち回ります


というわけで、歩いて突入。
僕が目指す大阪は下り方面なのですが、最初、間違えて上り線の方へ進んでしまいました。

下り線側から上り線側へ繋ぐトンネル


下り線側へ引き返し、いよいよ入場。

近所の人、店目的で来たりするのかな
入場口の階段。始まる感がすごい


PA内のファミマで軽食とお水を買いました。
外のベンチで食べ、持参したスケッチブックに「大阪」と書き記したところで、「さぁやるぞ・・・!」と気持ちが高まってきました。

【大阪までの行きかたその②:ヒッチハイク】
1. 乗せてくれた人が後日知人に自慢したら +10pt
2. 逆に感謝されたら +20pt
やっていきます



SNS投稿用にわかりやすく「大阪」と書いてはみたものの、ぶっちゃけここから直接「大阪」と書いたところで、止まってくれる車はあまりないでしょう。
「談合坂」という文字が透けていますが、次のSAである「談合坂SA」まで辿り着ければいいや、というのが本音です。

談合坂は結構大きくて有名なSAです。それではいってみましょう!



7:27 藤野PA ヒッチハイク開始 

藤野PAの出口付近。
駐車は最大20台くらい?


ヒッチハイクが成功するかどうかは、通過する車の多さに依存します。
小さなPAから始めてしまったことを後悔しそうになりましたが、一方で、これくらい小さい場所だと人の目につきやすい。
そして、車の出入りが激しくないため停車しやすいかもしれない。



7:51 談合坂SAに到着

サービスエリアってワクワクするよね


藤野PAから談合坂SAまで、だいたい10分くらいでした。
ということは、藤野PAで立っていた時間は15分ほどでしょうか。

PAの出口を一旦通り過ぎかけた車が戻ってきてくれて、「談合坂SA」とあるのを見るや、「それくらいならいいよ」と乗せてくださいました。


運転手と助手席に、エグゼクティブクラスっぽい雰囲気の男性がお二人。
乗せてもらった車は、後部座席がひとつずつ独立している車で、高級感が漂っていました。

感動と緊張。短い時間でしたが、ありがとうございました。


さて、次です。
談合坂SAはかなり広い。

まだ朝早いからか、車の駐車率こそ低いものの、それでいてそこそこ車の通りがありました。

広いと安心。


戦略としては・・・と言いたいところですが、ぶっちゃけこの時点では、ルートへのこだわりはなく、とにかく西へ進めれば・・・と思っていたのと、「何を書いて掲げたところで、結局は目的地が一致するかどうかだ」と考えていたので、10分待っては書き換えて、10分待っては書き換えて・・・と試行錯誤を繰り返していました。

よく見るボードの書きかた。


見た瞬間に伝わるのも大事だよなと思い、
「方面」表記は途中でやめました




9:11 初狩PA到着

初狩PA!(ってどこだ!?)



乗車時間は20分くらいだったと思うので、談合坂では1時間くらい立っていたことになりますね。
談合坂で立ってた場所は、雪解け・氷どけで地面がベシャベシャ。靴に水分が染み込み始めていたのと、曇っていて寒いのと、それでいてなかなか成功しないのとで焦っていました。

焦った結果、とりあえず「1マスでもいいから進みたい・・・!」という気持ちが生じ、色々と目的地を書き換えるのをやめ『次のPA』と記したページを掲げることにしました。

何よりも、「それくらいならいいぜ」と思ってもらう率を上げるのが大事。


その考えは適切だったようで、若い男性2人組が止まってくれて、初狩PAまで連れて行ってくれました。

なんでも、過去にその2人でヒッチハイクをしたことがあるそうで、「自分たちも見かけたら乗せよう!」と決めていたそうです。ありがたい!!


「大阪に何しに行くの?」と聞かれ、話をしていると「アイドルマスターみたいなの?」と尋ねられました。他ならぬアイドルマスターだとうなずくと、助手席にいた兄ちゃんが「実はラブライブ!好きなんですよねー!」と話してくれた。

僕はもともとシャニマスと、アイマスを少し知っている程度だったのですが、数ヶ月前に 異次元フェス に参加すべくラブライブを見たばかりだったので、話が盛り上がった。まさかの共通点は嬉しい。

ところが、「異次元フェス、行きました?」と僕が尋ねると、「何それ・・・?」とのこと。

「ラブライバーなら異次元フェスの話をしておけばいいでしょ」と、たかを括っていたことに気がつき、自身の想像力の至らなさを反省。楽しみ方は人それぞれだ。

東京から大阪へ行く途中の景色ではない(最高)
富士さま見えた



9:36   「FF外から失礼します」

初狩PAに到着したことを X に投稿した直後、「FF外から失礼します」という言葉とともに、どこからか投稿を見つけてくださった方がアドバイスをくれた。
なんでも、僕がいま進んでいるルートは、長野方面に向かう人が多く、よほどのことがない限り、関西に行くのは難しい、とのことでした。


ですよね・・・。


予想はしていたけど、土地勘がありそうな方から言われると、まるで最終通告のように現状の厳しさと直面せざるを得なかった。ひえ〜。

不安になってきたのだが、じゃあここからどう移動する?と考えると、何も思い浮かばなかったというか、周囲は山で、どうしようもない。

写真を見ていただければわかるとおり、幸いなことにすごく晴れてきて、めちゃくちゃ景色が良い。おかげで元気が出てきた。

この状況で、しかもまだ9時台で、諦めようとは到底思えぬ。

とりあえず立っててみましょう。



10:14 境川PA 到着

「次のPA」と書くのが一番確実な気がする


1つ前の初狩PAからここまで、乗車時間は20分くらいだったので、初狩PAでは40分待った計算になる。

初狩PAは小さめで、しかも「出口付近」の位置どりが難しいPAだった。

境川PAまで乗せてくれた方も、「あそこ、停車しにくいかったから、もっと手前のほうがいいよ」と教えてくれた。本当にその通りだと思った。ただ、PA内をウロウロした結果として、あそこでしか待ちようがなかったのだ。


今回で3台目の乗車だが、運転手の人生についての話を聞かせてもらえたのが貴重だった。

ある人にとって、何がキツいか、何が喜びか、何ならマシなのか、どこに向かいたいのか、どうしたいのか、等々、抱えているものは様々だろうが、そんな話をぽろっとこぼせるのも、ヒッチハイカーと運転手という「二度と合わない人同士」という条件があってのことだろう。

「次のPA」としていてが、もう少し進むからという理由で「次の次のPA」である境川PAまで乗せてもらった。

休む間もなく続けるぞ。




11:11 双葉SA 到着

双葉SA〜!
(相変わらずどこかはわからない)


双葉SAまで乗せてくれた方のお話

「いつもだったら(名古屋方面へ折り返す)諏訪の方まで行ってたんだけど、今日は近場で予約しちゃったから。ごめんね🙏」と言いつつ、それでも2つ先の『双葉SA』まで乗せてくれた運転手さん。

おひとりでスキーに行く道中だったとのこと。
昨晩は雪が降ったし、今日はよく晴れているので、コンディションが良さそうですね〜、なんて話をした。

自分は車に疎いので正確には覚えていないが、それでもさすがに名前を知っている超有名メーカーの外車で、乗り心地はいいわ、内装もこだわりのカスタムっぽくて、かっこいい。イカしてる。超いい。

運転するのが好きな人にとって、自分だけの空間で走るのって最高だろうなと思った。


長野に入ったからか、SA内にゆるキャン△コーナーが展開されていた


双葉SAは広いうえ、出口付近にも立てそうな場所がない。

そこで、駐車場内本線沿いの、SAの施設利用者が行き交う辺りに立ってみることにした。

車に向けてアピールするというより、施設へ入る人へアピールしておいて、出てくる際に「あれ、まだいるな…」と思ってもらう作戦だ。

運転中じゃないので声もかけやすいだろう。

と戦略を練ったところ、5分後にはもう乗せてもらっていた。




13:56 浜松SA 到着



浜松SAまで乗せてくれた方のお話

長野県の諏訪まで行ってから、名古屋方面に下っていく人を探していたのだが、なぜか静岡県浜松に着いた。

双葉SAで立っていたときに声をかけてくれたのが、大型トラックのドライバーだった。

学生時代にもヒッチハイクをしたという話を前回したけど、その頃から一貫して、「トラックのドライバーは仕事中だろうから乗せてもらえないだろうし、ボードを掲げるだけ目障りかもな」と思っていて、基本的にトラックの前ではボードを掲げないようにしていた。

のだが、まさか声をかけてくれて着いていった先に大型トラックが待っているとは思わなかった。

そのドライバーは、呼称としてはきっと「おじさん」ということになるんだけど、「おじさん」という感じでもない、もちろん兄ちゃんって感じでもない、優しい感じの「おじさん」だった。

さて、大型トラックには乗ったことがない。
「狭くてごめんね」と言ってくれたが、いやいやそんなことはないですよ…と言いかけて、言葉を詰まらせてしまった。嘘になるから。

なんでも、トラックドライバーは1日かけて運搬し、その先で宿が用意されているわけでもないから、トラックの中で寝るのだそうだ。

運転席と、助手席と、間は広く空いている(たまに3人で乗ってる引越しトラックあるよね)。

座席の後ろにスペースがあって、といっても、ネカフェの個室より細くて高さもない。

そんなところで寝泊まりしているそうだ。
タフすぎる………!

そして、長野経由で名古屋へ行く予定だったのがなぜ浜松にいるかというと、このトラックドライバーさん、昨日は新潟へ荷物を運んだあと一晩過ごし、今日は新たに荷を積み直し、奈良へ帰る予定だったそうだ。

どういうルートなのかは土地勘がないためわからないが、幸運にも、長野県の双葉SAから東名高速に舵を切ることができた。奇跡的すぎる。

ちなみに、掲げていたボードは『次のSA』だったので、人によっては諏訪方面に向かっていたはずだ。ていうかそういう予定だったんだから。

そして、乗せてくれたドライバーさん、ならびに全国のトラックドライバーさんによって、日本中の物流が支えられている。ひとまず感謝を伝えられる隣の男性に感謝を告げまくった。本当に毎日ありがとうございます。


予想していたルート


実際のルート



さて、話を戻そう。


自分は大型トラックと関わるような仕事に就いたことはなく、これからもあまり(体力的にも素養の面でも)機会がないと思っているため、まず乗せてもらえる機会はなかっただろう。必然的に、トラックドライバーの話だって聞けない人生になるはずだった。

まず、大型トラックに乗るのが初めてだし、知らないことだらけ。興味に従って調子良く浮かんでくる質問をドライバーさんに浴びせては、あれやこれやと話していただいた。貴重だ。

そういえば、学生時代にヒッチハイクをやったときは「何か変わったことがしたい」という気持ちでいたうえに、ヒッチハイク中「いま自分は変わったことをしているぞ!」という気持があった。

だから割と、「見て見て聞いて!」といったような、自分本位の気持ちがあったように思う。

ところが、今回のヒッチハイクは「大人になるとヒッチハイクってやらないよな、よしやろう」という始め方だったこともあり、考えかたや振る舞いが(大人になったと言えるかはわからないが)、当時とはまた違ったものになっていたんだと思う。

というのは、サブテーマとして、「乗せてもらった人の話をめっちゃ聞いてみよう」というのがあったからだ。

初対面で、しかも二度と合わないだろうこらこそ話せることってあったりするじゃないですか。双葉SAから浜松SAまでは200kmほど?のやや長旅であったからこそ、いろいろ聞かせてもらえた気がする。

面白い話が多かったが、あえてここには細かい内容は書かない。とにかくどれもこれも、知らない人生の話ばかりだった。

ひとつだけ書くとすると、目的地を『浜松SA』としてくれたのはほかでもない、ドライバーさんだったのだが、『浜松SA』に到着する前に、そのいくつか手前の『掛川PA』に寄る必要があった。

というのは、今どきのトラックは休憩ルールがしっかり設けられているらしく、今回乗せてもらったドライバーさんいわく、

  • 連続走行時間が3時間半近くになるとアラートが鳴る

  • 10分間の休憩時間を設けないとならない

というルールが設けられていた。
そのルールをあまりに無視して走行し続けると、会社から電話がかかってくるらしい。

へぇ〜〜〜〜〜〜〜〜!と思った。

なお、この へぇ〜〜〜〜〜〜〜! という気持ちは、うまいものを食べたときの「美味しいー!」みたいなもので、脳にダイレクトに面白さが突き刺さるような感覚だった。トラック業界のことを全く知らなかったので。

それから、このドライバーさんは歴が30年ほどあるみたいで、昔の労働事情から最新の労働事情までが聞けてめちゃくちゃ面白かった。


────────
ヒッチハイクで乗せてくれる人は、過去に何度か乗せたことがあるという人が多い気がする。

「ヒッチハイクをした」というと、した側の話が取り上げられがちだが、ヒッチハイカーは乗り継いで進む場合が多いので、実は乗せた人の方が多いのではないか。

思うのだが、「ヒッチハイクするぞー!」と思ってヒッチハイクしている人よりも、その場で見かけて「乗ってく?」と声をかける人の方がどうかしている。この場合の「どうかしている」というのは、いい意味でぶっ飛んでいるという話だ。

その瞬発力ったらない。

ここまで、早く西へ進みたいという一心から施設に立ち寄ることはほぼなかったんだけど、浜松SAに到着した時点で空腹に耐えきれず、軽食をとることに。


プレミアムメロンパン



長野から静岡に来たのだから関係ないと思っていたが、
そうだった。関係あったんだった。
すごいシェア率


実はこの時、トラックドライバーさんから「天理駅までなら乗せてあげれるけど、どうする?」と提案してもらっていた。天理駅についてしまえば、大阪まで電車で1時間ほどなので、そこでゴールとしてしまっても全然よかった。ヒッチハイクと言えど、最後の目的地ぴったりに到着するのは簡単なことではないからで、今回は宿をすでに取っていたから、早めに到着したいのもあった。

しかし、トラックの積み下ろしがあるから1時間ほど道の駅で潰して、そのあとでよければという条件付きだった。大変ありがたいオファーではあったけど、1時間動けないことが不安で、それならば大阪までヒッチハイクで進む挑戦をしたいなという気持ちがあって、お断りすることに。

結果的に、それは失敗だったかもしれない。



16:17 亀山SA 到着

『世界の亀山』の亀山かな?


6回目のヒッチハイクでは、浜松SAから三重県亀山SAまで乗せてもらいました。

ふつう、東名高速に乗っているのだから、東名阪のルートから外れる前のPA・SAで降ろしてもらえばいいのだが、なにぶん土地勘がないなかで「亀山まで行けば、そこにある車は名古屋か大阪にしか行かないよ」と言ってくれたのを信じて、東名阪ルートから外れてしまった


乗せてくれたのは男女二人組だった。乗車時間が1時間半ほどあったため、色々な話をした。
運転していた男性はかなり特殊な経歴の持ち主で、「その仕事、現実にもあるんだ」みたいな驚きと関心の連続だったのだが、挙げ句、最後に頂いた名刺には、それまでの話に登場しなかった職業が書かれていて「これが本職なんだよね」と言っていた。

自分の想像の外にある世界の方が圧倒的に広いんだった、ということを思い知らされた。


さて、「東名阪ルートを外れてしまった」件についてだが、まさにこの亀山SAで、今回のヒッチハイクは残念ながらリタイアとなってしまった。


降ろしていただいた亀山SAで、「反対側(上り線)のSAに行けば、あとはみんな大阪行くよ」という話と「こっち側(下り線)でも大阪行く人いるよ」という話の両方をしてくれて、ようするに亀山SAであれば、どうやっても大阪へ到着できるという話をしてくれていたのだ。


まずはひとまず、自分が連れてきててもらった下り線で立つ。15分。止まってもらえる気配がないのと、大阪府ナンバーの車が全然見当たらなかったため、早めに切り上げて、最初に言われた通り、上り線のSAへ移動。



16:45 亀山SA 上り線

下り側から上り側まで、歩いて15分。
意外と遠い


「まぁ、こっちなら大丈夫だって言ってくれてたしな」と思って移動した上り側だったのだが、ここで、ちょっと困ったことになった。

駐車場の形が入り組んでいて、ボードを掲げて立てるベストなポジションがなかったのだ。

一応、出口のキワのところに立ってみるものの、パーキングから出る車のうち、半分くらいはここを通らない。しかも、たぶん停車もしにくい。

かと言って、残りの半分が通る側には立つ場所も、停車する場所もない。

ようするに、ヒッチハイク向きではないSAだったように思う。

出口付近。車が少なく、停車もしにくい


もちろん、ただ黙って立っていてもしかたないので、施設入り口に移動してみたりもした。

しかし、一向に止まっていただけそうな気配がない。

まず、SAに入ってくる人が少ない。それなりに大きいはずなのに、そこまで人の流れがない。駐車場の構造も相まって。

それに加え、大阪ナンバーの車もあんまりなかった。

あれ・・・大阪に行くんじゃなかったのか……?


もちろん、ここまで連れてきてくれたおふたりを責めているわけではない。
というか、彼らはむしろ提案をしてくれていたのだ。「亀山まで行けるけど、東名阪から外れない方がいい?どうする?」と。

その上で、自分でマップを検索したうえで亀山をお願いしたのだから、全く責めるつもりはない。

ただ、その判断が完全にミスだったことがわかり、呆然としてしまった。

周囲は山間。
急に雨が降ってきて、風も強くなってきた。
17時をすぎ、暗くなりつつある。

Googleマップを確認したが、近くに市街地があるわけでも、駅があるわけでもない。山間部と市街地を境目くらいの位置だ。歩いてどうこうできるような場所ではなさそうに思える。

つまり、「ここで立って待ってるしかない」のだ。


──────────────
待つ。待つ。待つ。


1時間ほど経って、やはり上り側では停車してもらいにくいと判断し、最初に降ろしてもらった下り側へ再度移動する。

移動には15分ほどかかるので、これもタイムロスだ。

当初の想定では、17時〜18時ごろにが大阪へ到着しているつもりだったのだが、もう無理だろう。


いよいよ暗くなってきて、寒くなってきたので、さすがにこのままではどうしようもないというか、夜中まで待っててもいいタイプの旅程ではない。宿を取ってるし、明日の予定がある。


ここはひとつ、ちゃんと諦めることにした。


────────
学生時代に行ったヒッチハイクや、「東京 - 大阪 徒歩の旅」においても、自分で設けた縛りのルールに苦しめられるからこそゲーム性が出て面白い、なんてことを思ってた気がするんだけど。

別に配信してるでもなければスパチャが飛んでくるでもないわけで、苦しんだら苦しんだ分だけ、ただ苦しみだけがやってくることを肌で感じ取ったから、むやみに苦しむのはもうやめよう。

おまけに、Googleマップで調べると、

  • 亀山SAから徒歩で降りる

  • バス停まで歩く

  • 最寄り駅まで行く

  • 大阪まで電車で行く

という経路を使ったてなお、到着が22時になることがわかった。

一方で、たとえこのあとすぐにヒッチハイクに成功したところで、どちらにせよ22時くらいになってしまうような場所にいるのだ。

諦めるならいましかないなと判断し、亀山SAを徒歩で脱出した。「大人はそういうとき、無理をしないのだよ」と言い聞かせてみた。



────────────
あたりは街灯がなく真っ暗で、Googleマップが示すバス停が本当に存在するのかさえ、バス停の5m手前に来るまで全然見えなかった。iPhoneのライトを照らしてなお。

いちおうバス停があるにはあったのだけど、真っ暗な知らない場所で、疲労して冷え切った状態では、あまりにも心許ない。

一応Googleは3分後にバスが来ることを教えてくれてはいるが、本当にこんな暗い場所にバスが・・・?


🔽 真っ暗で怖かったのと、寒くてしんどかったので、あえて動画を回してテンションを保ってみた。
(ワーワー言ってるので視聴の際にはご注意を🙏)

https://youtu.be/E8_l1eLzlyk?si=UJtqjAdLFI0RT2nH


本当にこのバス停にバスが来るのか不安でいると、後方からスーツを着た男性が現れ、僕の横に立ち止まった。

たぶん、この山あいにあった研究所?に勤めている方だと思われる。

今日は金曜日で、スーツを着ているということは、「これから帰る = いつもこのバスに乗っている」ということだろう。ということは、ここにいればバスは来るのだ。こんなに安心できる状況証拠はない。

念のために男性に尋ねてみると、ちゃんとバスが来ることを教えてくれて、そのすぐあとにバスがやってきた。

バスのハイライトは灯火のようで、不安な時、「明るいこと」ほど心強いとことはないんじゃないかと思った。

それと、冷えと暗さと先行きの見えなさが物理的に重なると、心がやられるなぁとも思った。


─────
バスに乗る。徐々に住宅街に入っていく。あたりはまだ暗く、人の気配もない。
だが、車内の電灯と、運転手のアナウンスと、わずかに同乗している客の気配があるだけで、本当に心強い。

一人で生きていると思ったら大間違いだよなと感じた。


JR亀山駅



三重県民、優しい説

亀山駅に着いたのだが、バスに乗る際、Suicaが使えるのかわからなくて、整理券を取って現金払いをしようとしていた。

ところが、財布には5000円札しかなく、5000円札は両替機に対応していなかったため、乗務員を困らせてしまった。

その様子を見た他のお客さんが、運転手に何か声をかけて提案していたのだが(よくは聞き取れなかった)、たぶん、両替しようかと提案してくれていたのだと思う。そんなことまでしてくれるんだな・・・。

結果的に運転手の財布から直に両替してもらってことなきを得た。

電車で大阪へ向かう途中、三重県「津」駅で乗り換え待ちをしている間にミスドに立ち寄ったのだが、こちらでも店員が(こちらもなんだったか忘れたが)一言何か気を使って声をかけてくれた。

もしヒッチハイクに成功していたら見られなかった、
「津チャム」という良い響きの言葉


そういえば昔、大阪まで歩いた時に、三重県に入った途端に聞こえてきた関西弁(?)が柔らかくて印象に残っていて、いいなぁと思っていたのだが、そういえば昔、三重県出身の人の話し方や言動、柔らかかったなぁということも思い出して、僕の中で 『三重県民、優しい説』 が濃厚になってきた。説というか、ただの偏見なのだが。

もし三重の方が見ていたら、なんか、そんな感じです、あったけえでした、ということだけお伝えしておきます。



22:36 大阪市内ホテル着

そうして2-3時間を使って、無事に大阪の宿へ到着したのでした。
電車賃は、特急込みで5000円ほど。特急じゃないとさらに遅い時間になっていたところだった。

この瞬間がいちばん旅


泊まったホテルはルートイン系列だったらしい。
昔、ルートインに住み込んで働いていたことがあったことを思い出した。いわゆるリゾートバイトというやつだ。

その当時の寮(というか客室の1つ)は、ホテル全体の大浴場と朝食バイキングを利用してよくて、周囲の街もまたすごく素敵な場所だったのもあって、ルートイン自体が結構好きなのだ。


時間も時間だし、疲れたし、ダラダラ過ごしつつ、大阪旅の1日目は終了。

長かったですね、1日目。

さて、このあと2日目、シャニマス6thライブday1の日記も書いてみようと思います。

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