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GOING サブマリン10

スクエア1を出発してから数時間が経過し
目標地点まで8割くらいの所まできていた。

(もぐもぐ、もぐもぐ…いつ食べても美味いね〜
パスカルの賄いは!)

休息がてら僕等は、腹ごしらえをしていた。

(おうよ!、おそまつさん!)

タコの料理人ならぬ、タコの調理魚人って感じで
手足も多いから、手際も早い!
もちろん!味もお墨付き!

この艦の製作中にもパスカルの腕には驚かされていた。

(そろそろスクエア6辺り、この辺りから超海流に乗って進むんだよね?パスカル!)

(そうや!入口と海流合流地点には気をつけてな!
…それから黒い海流には決して捕まるなよ!)

超海流!
言わば、高速道路のようなもの。
この流れに乗れば遠くのスクエアまで倍の速度で移動できる。ちなみに料金は無料!
羨ましい〜

(黒い海流?…それは分かりやすいの?)

(ああ…見た目ほど真っ黒ってわけじゃないが、どんより黒いオーラみたいのを感じる海流だ!
流れが速すぎて、船体が保たないし、何より出口付近で粉々になっちまうと聞く!)

(そっか、それは怖いね!
パスカル…年の為、超海流に入ってる間は
操縦席の方に居てくれないか?
超海流に入るのは初めてなんだ!)

(フフ~ン!怖いのかヒヨッコ!)

(う…うるさい!)

(まぁ〜とりあえず、電磁シリンダーは順調だし
その間は一緒に見てやるよ!
ただ…この艦で超海流でのテスト航行をしてる暇はなかったから、その辺りも気を付けなきゃな!)

パスカルの言う事も確かに気になるよなと思った。

(お!そろそろスクエア6が見えてきよったな
この付近に超海流の入口があると思う
トム気を付けな!)

とても速い海流がある付近だというのに
意外にも辺りの水質はとても穏やかで、気持ちよく航行できていた。

(トム!海流に入ったら教えてくれ!
そこからはモーターの出力は切って、流れに乗る!
そこからは、左右の羽でコントロールするんや!)

(了解!)

念の為だが、出発前に超海流の事はパスカルから教えられていた。
初めての事でもあり、少しでも知っておいてとの事だった。

(パスカル!こっち来て!…入口らしき所を発見したよ!)

スクエア6付近から少し離れた岩場の所にその場所はあった。
(よし!トム、今からタービンを切るで!
海流に乗ったら、アルバイトで培った運転技術の出番や!心してかかれよ!)

そうだ!ここからが僕の腕の見せ所!
じいちゃん!このマリン号と僕らを見守っててね!

ヒュ~ン!ガッチャ!

(タービン停止!確認!…良いぞトム!)

(了解!行きます!)


数日前…

???スクエア
黒マント の部下
(報告します!)
黒マントの人  2
(どうした?)

(例のスクエア5での調査が終わりました。)

黒マントの人 2
(ほう…で?どうだった?)
黒マントの部下
(海龍…赤はやはり、倒されてました。
検証も試みたところ…死後1週間は経過してると思われます!)

黒マントの人 2
(付近の水質の変化はやはりそれだったか…
しかし…あの赤を殺るとは…いったい…)

黒マントの部下
(それと、検証中…このような物が数個見つかっており、中身は火薬とオイル!それに何やら見知らぬ機器が見つかりましてございます!)

黒マントの人 2
(こ…これは!?起爆剤と起爆スイッチのようだな
こんな物であの赤を殺ったというか…)

黒マントの部下
(報告は以上になります!)

黒マントの人 2
(ご苦労!下がってよい)

黒マントの人 2
(いったい…誰が…確かスクエア6以降にはあいつが縄張りとしているはず…やつなら赤の敵を打ってくれるだろう…大甲殻貝…青よ任せたぞ)


スクエア8…超海流付近

コポポポポポ…コポポポポポ…
ふしゅ〜ふしゅ〜ふしゅ〜…
(この辺りのバクテリアは食い尽くしたな…
そろそろ移動するか…)
コポポポポポ…コポポポポポ…

第11話へ 潜航

https://note.com/preview/n128cfcb60230?prev_access_key=23c1c042924b3534c35c2bfd9eb701fb


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