ユーザーストーリーマッピング初心者の学びと反省

どーも関西でエンジニアをしているエトウです。
最近、同僚の発案でユーザーストーリーマッピングをやることになり、自分で調べたりその同僚に意見を聞きながらやってみたのですが、結構な学びあったのでそのことを書こうと思います。

ユーザーストーリーマッピングとは

最初に簡易的にユーザーストーリーマッピングの説明をします。
横軸をユーザーのアクション
縦軸をユーザーのアクションに紐づく機能要件

上記のルールに則ってユーザーの行動を想像、定義してそこにどんな機能が必要か? どこまでが最低限の機能で、どこからが+αの機能なのか?
それらの境界を考えプロダクトのリリース計画まで規定します。

大体こんな感じですね↓。

ユーザーストーリーマッピング

画像に書いているMVP(Minimum Value Product)とはプロダクトの最低限の機能のみ実装したものを指しています。

今回はメンバーの中にリモートで参加する方がいたので、webのカンバンツールであるTrelloを採用し、
Trello上の以下のサンプルを参考にして行いました。

https://trello.com/b/ktk4X7TO/user-story-mapping-shopping-cart-example

今回のユーザーストーリーマッピング

今回実施したユーザーストーリーマッピングの目的は、やり方や考え方に慣れるということを主眼においたので、
参加メンバー5人で、

・題材は自分たちで決めた仮想のサービス
・ペルソナなども自由に決める

といった簡易的なルールで行いました。

これだけ簡易的にしたのに約半日かかりました。
ここから先はうまく進めるコツと失敗について書いていきます。

俺の考える最強のツールに価値があるか?

結論から先に書くと、一番の失敗は、ユーザーを軸にした議論を行うまでに非常に時間がかかったことです。

ユーザーのアクションをメンバーと議論しながら書き出していくのですが、各々のユーザーの解像度の差が激しく、議論をしていくうえで少しずつ差異が発生していきます。

その状態で議論を進めていくと、恐ろしいことにだんだんとユーザーのためではない、私たちが考えた最強のツールといわんばかりのごちゃまぜツールになっていったのです。

改めて、ユーザーのアクションを最初から順に確認すると尋常ではない違和感に襲われるのです。

これはさすがにやばいと思って、皆の認識をそろえるために、ユーザーの解像度を上げることにしました。

ユーザーの解像度を上げる

ユーザーの解像度を上げるためにしたことはペルソナの設定です。つまり、ユーザーという抽象的な概念から、詳しくユーザー像を設定して共有しやすい具体的な情報として以下の項目に落とし込みました。

・年齢
・サービスを利用する動機
・インターネットリテラシー
・趣味
・職業と業務内容

そして、これをユーザーストーリーマッピングのtrelloの一番左に配置してすぐに確認できるようにしました。

ペルソナ

逆に言うと、すぐに確認できるところに置いておかないと、独自のユーザー像を勝手に描いてしまうということが頻発していまいます。

これのせいで一時間 ~ 二時間くらいは無駄にしました。

逆にこの後のアクションや機能要件出しはペルソナが決まっているとすんなり決めることができました。当然、その都度議論が発生し時間がかかったり、なかなか結論が決まらなかったりしましたが、ユーザーという議論すべき前提が伝わっている状態であれば、生み出される結果の質と納得度も雲泥の差です。

一番の学びと反省

この取り組みで感じた一番の学びは、ユーザーストーリーマッピングを失敗させない最低限のコツは必ずスコープを規定してそれをメンバーに浸透させる努力をすることです。

今回であればユーザーを基点して考えたのでペルソナという手段を使いましたが、

・実際のプロダクトであればリーンキャンバスを
・社内システムであればインセプションデッキを

といった形で、必ず個々人の認識のずれをそろえることをしなければ、無限にストーリーや機能要求を出し続けてしまい、ユーザーファーストからどんどんと離れていってしまいます。

特にファシリテーターは、ユーザーストーリーマッピングの内容が自分たちが定めたスコープに則っているか?
仮に外れているのであれば、それが良いことか? 悪いことか? といった自問をすべきです。

 最後に

ユーザーストーリーマッピング自体、色々なバリエーションがあり、表の構造やそれぞれの要素の呼び名も違っていたりします。

なので、必ず目的とずらしてはいけない軸を意識してずれがないかを常に監視することは重要だなと感じました。

またツール面だと、trelloの場合だと横軸を一つしか設定できないため、次回はmiroというツールを使ってみようかなと考えています。

色々とやってみないとわからないため、これからもちょくちょく改善していこうと考えています。

それではよきユーザーストーリーマッピングライフを

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