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【コラム】高レベル帯EDH卓での勝率を上げるためには

・はじめに

筆者は所謂レベル8~10卓でのEDHを普段遊んでおりますが、
オンラインでの卓や、大会には参加していない為、井の中の蛙大海を知らずの可能性があり、記事の内容が読者の方に当てはまらない可能性があります。ご了承ください。
本記事の内容は主に、現在cEDH(競技的なEDH)で研鑽されている方ではなく、これから強くなっていきたい、高レベル卓に参加して行きたい、勝率を高めたい方への一つのアプローチとして記事を記載しています。

また、今回の記事の内容はmtg以外の内容が多く出てくるため、賛否両論はあるかと思います。

本記事では特定の何かを中傷したりする等の意図は一切ございません。


・序論

近年、日本でもEDHプレイヤーが増加し身内感で遊ばれるプレイヤーや
新たなコミュニティへ一歩踏み出して遊ばれる方も増えてきている。
最初は安価なカードで遊んでいるうちに身内の誰かが《魔力の墓所/Mana crypt》を購入した辺りからデッキの軍拡が始まり、カジュアルからガチのEDHへ興味を持つ方も少なくない。

そうなった時に身内間のカジュアル卓ではなく他のプレイヤーとの高レベル卓に参加した際に今まで遊んでいたEDHとの違いを肌で感じるだろう。
カジュアルのパーティーゲームと勝利を目指すゲームと、目的が全く違うのだからそれは当然だ。
基本的には全員が総合的に見て有利になるプレイが行われ、損得計算が行われないプレイは存在しない(筈である)
その際に、自分の最速の動きで勝つことはあれど、他人とのやり取りが介在するゲームとなった際に、勝率は保てているであろうか。一度思い返してみてほしい。
保てているのであれば、本記事は読まなくても構わない。
おそらく考え方やアプローチが正しいと思われる。


・高レベル卓で勝てない原因

保てていない人の主な原因は、一言でいうと大局観の欠如である。
その場その場のやり取りに意識が持っていかれ、勝ちに行くためのカードを消費してしまったりしている。
EDHでは、多種多様なEDHにしか出てこないカードもあり、所謂わからん殺しもあるとは思うがそれで負けるのは初見だけの筈なので、知らないカードやコンボを知るという知識については数をこなせば解決できる問題である。
だが、惰性で数をこなしていてもEDHにおける大局観は身につかない。
明確に目的意識を持って多種多様な状況が存在するEDHを練習し続けるのが一番ではあるのだが、卓レベルの問題や面子の問題などで成長に繋がるゲームが常に発生するとは限らない。

EDH卓に座り、4人のジェネラルが公開された時点でゲームは始まっており、自分のデッキと、周りのデッキがやりたいゲームを想定し、自分のデッキがやりたいゲームへとプレイヤーが導いていく必要がある。
導いていくと言ってもそこに発言によって誘導する口プレイが介入する必要は全くない。
また、自分の引いたカードに悩むことはあれど、相手のアクションに対するリアクションで毎回時間を掛けて考える必要は無いはずである。
攻撃される、除去、置物設置など、相手のしてくることは大まかに想定している筈だからだ。
最終的に自分が勝利するためにはどのように立ち回れば良いのか見極めていこう。

・どのように大局観を身につけるのか
EDHはmtgの遊び方の一つではあるのだが、各フォーマットの要素を多く含んでいるため、傾向として1つや2つのフォーマットのみやっているプレイヤーがカジュアルではないEDHに参入して勝てない状況に陥っているのを多く観測している。
スタンからレガシーまで網羅しているようなプレイヤーはだいたいのプレイヤーが強い傾向にある。

とはいえ、それにかかる費用、時間、対戦相手などを考慮するととてもじゃないがコストが高すぎる。プレイヤー諸兄は感覚が麻痺している可能性があるが、MTGはTCGの中でもダントツにコストが高い。
このコストを払える人は各フォーマットの主要デッキを触っていくといいだろう。

少しのコストは払えても、そこまでのコストが払えない人はどうするのか。
そうだ、遊戯王をやろう。


・なぜ遊戯王なのか


EDHというゲームの性質がmtg各種フォーマットより遊戯王に近いからだ。

現代の遊戯王をプレイしたことがないプレイヤーは先行でソリティアを眺めるだけのクソゲーと思っている人がかなり多いが、実態は全く異なる。
先行側は、相手の手札誘発(mtgでいうピッチスペル的なもの)やデッキを読み、後手にキルされないようなボードを形成しなければならないし、
後手側は、先手の展開を最小限に抑えさせた上で、自分が切り返せるように手札誘発を使ったり、相手の盤面に形成されているモンスターや置物や伏せカードといった妨害を使わせていくことで、
消耗させ、立場を逆転させたりデッキによってはそのままワンキルしてしまう事を目標としてプレイされる。
遊戯王は他のカードゲーム以上に相手ターンに行動できる幅が広いゲームのため、手札や伏せを想定したプレイや駆け引きが発生するゲームで読み違えるだけで負けてしまうことも多々ある。

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こいつは調子に乗ってノーケアソリティアしてると突然盤面をノーコストで消滅させてくるやつ。

デッキにもよるのだが、見えている妨害や見えていない妨害を含めて少なくとも平均3妨害ぐらいは乗り越える必要があり、適切にカードをプレイできないと妨害を使わせることすら出来ずに押しつぶされてしまう。

このシチュエーションに覚えはないだろうか。

高レベル卓の主に3ターン目からのゲームである。
複数人が置く置物、手札から打たれるカウンターや除去などの事を加味するとかなり再現度が高い。
また、mtgのように色によってカードが決められたりはしていない為、色のパワーカード(タッサの神託者や死の国からの脱出や波止場の恐喝者、対話拒否の沈黙など)を打ってうっかり勝つこともほぼ無いため、自分と相手のデッキの理解度が更に要求されるのだ。
これらの要素により遊戯王で勝てるようになれば、1つのゲームの学びにてEDHの大局観が養われ、勝率が上がるというわけだ。

遊戯王で学べない要素としたらEDHは多人数戦なので、状況を作り他人を動かさせることで攻め手と妨害を使わせるというのも一つのテクニックとなる。
EDHの上達のために、EDHの猛練習でも、mtgの各種フォーマットの練習でも構わないが、おそらく読者の方の脳内に無かった一つの選択肢として遊戯王を提示する。


・遊戯王をプレイする際のコスト


では、遊戯王をやればEDHが上手くなると言ったことを少しでも納得出来た方は、次にこう思うだろう。
知らない、もしくは大昔に遊んでいたぐらいで何年分も知らないゲームのカードやルールを覚えてプレイする方がコストが高くないのかと。

確かにそのコストは存在するのだが、実のところ基本となるルールに関しては(元となっているので当然ではあるのだが)mtgにかなり近く、
テキストも長いと言われているが、実際のところは使用条件や1ターンに同名の効果は1回しか使えないなどの制約が書かれている為、実際の効果に関しては一言二言で説明できるものがほとんどだ。mtgのキーワード能力に近いものがある。
この遊戯王構文(と便宜上呼称させてもらう)に慣れると知らないカードでもスラスラと読めるようになる為、見た目よりテキストはシンプルだ。
なんなら、マグマオパスの方がテキストが読みづらい。

※また、悪名高い"調整中"といった裁定が下されない件も現在ではほとんど存在しない。
古代のマイナーカード同士を組み合わせて意図的にそういう質問を発生させている分が残っている状態である。

2022年1月18日に、各種プラットフォームにて遊戯王マスターデュエルなるアプリがリリースされた。
これは2021年序盤の環境にはなってしまうのだが、カードの遊戯王と同じルール、同じ処理を行ってくれるかなり完成度の高いアプリとなっている。
この辺りはMTGアリーナの事を思うと、KONAMIが元々ゲーム会社であることを思い出させてくれる。歴代の作りが非常にアレだったゲーム達を礎に作られている。
チュートリアルやソロモードも搭載されており、アニメなども見たことがなくルールを全く知らない人でも、問題なく遊べるアプリとなっている。
筆者の知り合いにも数人、遊戯王を知らなかった上に他のTCGをやっていなくても、アプリから始めてMTGアリーナで言うところのミシックランクに到達しているものもいるぐらいだ。
無課金でも環境デッキをすぐに一つ、二つ作るぐらいは問題なく行える仕様でもあるため、今回の本題のEDHでの駆け引きを学ぶ目的としては金銭的なコストは通信費以外掛からない。
(アプリを遊ぶ端末に関しては、PS4、PS5、xboxone、PCのsteam、NintendoSwitch、android、iosに対応しているため、本記事にアクセスできている方で何も持っていない人はいないと思われる)
また、時間に関してもEDHの1試合よりは最速キルでも無い限り遊戯王の方が短く、アプリでマッチングして遊ぶため4人を移動時間など込みで集める必要がないため隙間時間で遊べることもあり、数をこなしやすい。
数をこなせ、ログも残せる為、死に覚えやうまくいったパターンの分析が行いやすく成長しやすい土壌が備わっている。

また、遊戯王というゲームはよほど古いテーマで、強化も貰っていないとかでなければTier表に居ないようなデッキでも環境デッキを倒すことは割と容易い。
安定感や最大出力、妨害の質や妨害を食らったときの立て直しやすさなどのいずれかの要素が不足している差はあれど、どのテーマも非常に強力なムーヴを備えていることが多く、それを通せるようにプレイできればマイナーデッキだからと勝てないことも無い為、選択肢は無数にあると言っても良い。
広すぎる為、0から始めるのが難しいという問題に関しては、インターネットを探せば、遊戯王というよりマスターデュエルの始め方の記事やページも沢山見つかるだろう。
ちなみに本記事では効率のいい進め方などは紹介しない。何番煎じになるかわからない情報を出すことになるからだ。

・この経験が有用な卓


全員がログやコーディのような短距離走デッキでない場合すべて

流石に止める人の居ない最速狙いデッキしかいない環境となると卓順や初手の要素が高すぎるので、経験が活きる事は稀だろう。
それ以外の卓であれば何かしら参考になる部分があり、特にスタックスと青が同居するような卓だとかなり類似するパターンが多い。

・おわりに


一見ただの与太記事ですが、筆者なりの実感や経験則をこの度言語化しようとし、執筆いたしました。
カジュアルではないEDHの敷居の高さを少しでも下げれたら幸いです。
筆者は元々遊戯王プレイヤーであり、そこから競技的なmtgやEDHをはじめました。
周りを見ていると母数の違いもあるため、個人差などはあるにせよ周りでは傾向としてmtg→EDHパターンより、遊戯王→EDHパターンの方が相手とのやり取りがうまい方が多い印象です。

個人的にはマスターデュエルの環境より紙の遊戯王の方が更に学びがある環境(制限改定やプールの都合上先行制圧特化のデッキが少なく骨太)なので、
もし、マスターデュエルをやってみて面白いと思ったら紙の遊戯王もおすすめします。
遊戯王は高額カードでもどんどん再録するので、環境デッキでもスタンダードより安い事も多いです。
再録の仕方にもよりますが2,3000円クラスが100円になるとかはザラで、つい先日、5000円したカードや2500円ぐらいしたカードが100円になりました。
mtgでいうところの、フェッチランドが基本土地枠に入ってるぐらいの勢いだとこうなります。デッキ再録だと5,600円ぐらいになりやすいです。

大阪でしたらお声がけ頂ければ対戦もさせていただきます。
勿論本題のEDHもお声がけ頂ければ対戦させていただきます。

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