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【事実発掘! FACT JAPAN 47 NO.17】京都府

「どないしはったん?」は「気はたしかですか?」、「おおきに」は「結構です。」で、『ぶぶ漬け(お茶漬け)』を出されたらそれは「帰れ」のサイン。
・・(もちろん全ての方ではないものの)京都の人の言葉の裏にひそむWミーニングは有名ですが、本当にそんな目にあってもこの都市が嫌いな人はそういないでしょう。100回以上は京都に訪れてる大の京好き・佐伯も実際言われたことないですけど。笑
コロナ禍で国内外問わず旅行もままならない最近ですが、個人的に世界中の都市の中で、いつ行っても「その街ならではの古き良き情景」と「新しい顔の発見」が常に必ずある街が二つあります。ひとつはアメリカのNY。そしてもう一つが日本の京都です。

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京都は関西人からすれば遠足でも足繁く訪れる馴染みの土地で、そうでなくとも日本中から多くの人が観光に訪れる日本一の観光都市といって差し支えないでしょう。
一方で、そんな京都もコロナによる観光産業への打撃もさることながら、10年ほど前から本格的な人口減少・流出という課題を抱えており、決して恵まれた一面だけを持つ煌びやかな都市ではありません。
京都はその歴史にあぐらをかき、知らない間に伝統だけに頼る街になってしまったのか?そんなことはないと思っています。
日本有数の紅葉や桜はいつ見ても美しく、至る所に存在する寺社仏閣は自身の加齢とともにより味わい深くなり、「本当にええなぁ」と歳を追うごとに感じる一方、そんな伝統的な風景・観光地がなくても、この街では常に新しい何かが生み出され続けていて飽きないのです。
その新しさは飲食店だったり、古民家を利用したホテルだったり、若者カルチャー全開のセレクトショップやクラブだったりしますが、とにかく街全体がいつも古くて、なのに新しいのです。
それはなぜか?あくまで仮説の域は出ないものの、一見古く見える京都の街並みは決してただ安穏と時を重ねてきたわけではなく、1100年もの間栄えた日本の都としてつねに「新しさ」を取り入れてきた、あるいは取り入れざるを得なかったからこそ、今のような街になったのだと考えました。

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実際、調べてみると京都では多くの日本初が見つかりました。路面電車、小学校、スクリーン映画の上映・・変わったところでは日本初のセーラー服も京都の平安女学院さんだったそうです。
現代日本の中心、首都・東京が流行の最先端をリードしているように、ずっと都だった京都も、そこに住む人も新しいものに敏感だったに違いありません。
世界文化遺産として登録された”和食”といえば、こちらも京都を思い浮かべる人が多いと思いますが、かたや京都はパンの消費量が日本一。お茶の消費量は全国下位である一方、コーヒーの消費量も一位(いずれも総務省・家計調査調べ)。
京都の人々はパンが市販され始めた明治維新後から積極的にパン食を取り入れてきたようですが、京都は「職人の町」でもあるため、片手で食べることができるパン食が普及したのでしょう。そしてパンに合う飲み物としてコーヒーが浸透したことは想像に難くなく、やはり京都の人は「新しいもの好き」でかつ合理的のようです。

一方、そんな京都ですら日本の多くの都市と同じように、人口流出・過疎化・高齢化といった問題を抱えていることはあまり知られていません。
古き街なみを守り、保ち、そして伝えていくためには、若い人たちの力が欠かせません。このままでは京都は伝統や歴史はあるものの、変化や進化のない、言わば”止まってしまった街”になってしまいかねません。
それを解決するためにも、元来新しいもの好きの京都の気質、そして既に備わっている京都のポテンシャルを生かし、ずばりNEO・KYOTOたるあり方を考えてみたいと思います。

京都といえば「学生の街」というイメージが強かったのですが、事実、2019年度の学校基本調査によると京都府内にある大学数は34(関東圏の千葉、埼玉、神奈川の3県はそれぞれ30以下)。
さらに人口に対する学生数の割合は全国一。なんと京都市内で学ぶ学生数は人口の約1割に相当し、全国の大都市で最も高い割合でした。
またこの京都で学ぶ学生のうち、7割以上は京都府外の出身。全国の若者が交流し、刺激し合いながら成長できる環境があることがわかります。
これらの学生が、なるべく大学卒業後も長く京都に留まってくれれば、あるいは関わってくれれば、今後もこの街は古さを生かしながらも、新しさを常に生み出す街として、観光都市以上の存在になれるはずです。
先程の「京都初」の中には、『コンピュータ専門学校』や『インターネット通信制高校』もありました。ここはひとつ、思い切って京都に『ベンチャー特区』のような最先端のエリアを作ってみると面白いと思います。
かの京セラにオムロン、村田製作所に日本電産など、後に大企業へと成長したベンチャーを多く生み出した京都、何よりあの任天堂が生まれたのが京都です。
先に述べたように『新しいもの好きで合理的な土地柄』で、既にそこに住む多くの学生がサブカルチャーの担い手にもなっているがゆえの『新しいものに対する好奇心と若者の感性。』
これらを両方備えている京都より、新しいベンチャーを生み出すのにふさわしい土地が他にあるでしょうか。

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リモートワークが浸透してきて、ワーケーションや二拠点生活も盛んになってきた今の時代、京都に拠点を置きながら暮らすことは非常に魅力的な生活です。
古い街並みを眺めてコーヒーを飲みながら、その街並みをさらに魅力的なものにする新しいサービスを考える。気分転換したいときは、自然や歴史を楽しみながら散歩。夜はしっぽり美味しい和食のおばんざいをつついてもよいし、BARで仲間たちと熱く語るのも良いでしょうね。
あー最高やん!これ以上、語っていると本格的に移住したくなるので、やめておきます。
ワイは東京も大好きです。笑
次回はこれまで東京、横浜(神奈川)と関東近郊エリアを攻めていた松原がどこを攻めるのか、楽しみにしていてください!(無責任。笑 )



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